今回の品は、舟形の花生け2個です。
上:長 36.2㎝、長径 9.4㎝、短径 8.0㎝、高 7.9㎝。明治―大正。
下:長 39.2㎝、長径 8.9㎝、短径 7.4㎝、高 7.7㎝。明治―大正。
ペアーでしょうか、同じような形、大きさの花生けが2個です。
このような品にも、何か名称があるのでしょうか。
なかなか味のある古竹を使っています。
下部が少し削ってあり、横向きに置いた時、安定するようになっています。
中央に花を活ける開口部があり、そのデザインは、2個、わずかに違います。
花生け部には、水が漏れないよう銅板が貼られていてます。
木製の花止めを固定するようになっていますが、花止めはどこかへ行ってしまい、見当たりません(^^;
これくらい古格があると、疵も味わいの一つ(^.^)
最初見た時は、二本の竹を合わせてあると思っていたのですが、一本の変形竹なのですね。よくこんな形になるもんです。自然の造形とはいえ、不思議です。
とりあえず、〇〇の一つ覚えで、椿の花を挿しました(花止めは剣山で代用)。
縦向きの竹花入れとは、また異なった趣き。
凛とした椿と貫禄たっぷりの花器のおかげで、素人でもなんとかなりました。
どこか、人間のボディを想わせるものがありますね。
しかし、これを二つ使うとなると、どんな配置が良いのか私には見当がつきません。
ブログ読者各位のご意見を待ってます(^.^)
直列に置くと花が重なりますし、並列に置きますと間延びした感じになりますから、この置き方のように少しずらしで置くと、奥行きができて花が生きると私は思います。これはあくまで私の意見ですけれども…。
先日も書きましたが、この竹の古び具合が生け花を引き立てるから相乗効果で花も花器も生き生きしますね。美女と野獣ではありませんが、美しい花を引き立てるのは美しい花器ではなく、こんな古めかしい花器だと思わせていただきました。
実はその先が皆目わかりません。それぞれに、どんな花をどのように活けるか。
椿で少しやってみました。同じ花だとなんか締まりがなくてダメでした。ボツにしました(^^;
違う花の場合、組み合わせがたくさんありすぎて、ギブアップです(^.^)
花器は主張が少ない物の方が、花が生きますね。陶磁器の花器では特にそう感じます。その点、竹や銅器は花生けに向いていると思います。銅器類もいずれまた紹介します。
古美術には生活や社会の美しさを感じますね
決してITの踏み込めない美があります。
しかし素敵な品々です。
親が娘に あの竹に近寄ったらいかんよと『悪魔の竹』と呼んでいました。
悪魔の竹は 家に禍が降りかかってはいかんと 父が切りました。
それがこの歳になりあれは 亀甲竹という珍しい竹だったことを知りました。
亀甲竹も 今日ご紹介の舟形の花生けも 人間が作った形ではなく 元からこの形状なんですね。
洋の花でなく 和の椿がぴたりと似合いますね。
珍しいですね。初めて見ました(^-^*)
いろんな竹で作られているものを残してくれたのですね。
私は、2本同時に使うのではなく、使う場所などに応じて、1本毎に使うのだと思います。
竹花入れは椿との相性が良いようですね(^_^)
いや、活ける技術も優れているようですけれどど、、、。
私の場合、基本はハランの3枚から始めて、15枚まで生け、それができるようになったら、松と菊、梅と水仙などの2種生けになります。
3種生けの初めでやめてしまいましたので生け花は素人ですが、やはり花器も見せるものであり、小さい方を前に出して大きい花を引き立てるための根じめ的な存在にしてやった方が良いと考えます。
いつも肩身の狭い思いをしているので、そう言っていただけるとありがたいです。
何の役にも立たないガラクタばかりですが、ギスギスした社会の中で、ほんのわずかココロの慰めになればとも(^.^)
確かにチョッとグロテスクな感じもしますから、悪魔の竹と言われるのもわかる気がします。
あまり趣味が良い物とは思いませんが、買えば相当高価です。見たような記憶があるので、どこかの隅から出てきたらまた紹介します。
竹は成長が早いので、変形竹が生じやすいのかも知れませんね。
二本一緒にではなく、単独で使う花器。私もそう思います。でも、せっかく二本あるのだから両方共使いたい誘惑にかられるのです。活ける技術の無いド素人なので、よけいにそう思うのかもしれません(^.^)
祖父の花器は、枝木を中心とした、男性向けのダイナミックな生け花用だと思います。
なので、この二個の花器も、本来は、highdyさんのおっしゃるように、異種の枝花を組み合わせて配置するのではないかとなと推理しています。尤も、そのためには相当の力量がいるので、どのみち私には猫に小判です(^^;