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Fuse Expert Carbon 6Fattien インプレ(長文です)

2017-05-30 07:47:00 | MTB
以前から書いていて、納車されてから日数が経ってしまいましたが、簡単なFUSEのインプレですが書いているうちに長くなってしまいました。
前年度モデルのFuseに乗った店長は絶賛していたので、バイクとしてはかなりの面で完成されているんでしょうね!
 
このバイク、単純にすみ分けすると「トレイル系ハードテイルバイク」だったりします。
 
比較車種はCarve-SS 29、Enduro、Explosif、過去のSuperflyだったりと、同じシチュエーションのバイクはなかったり、自分の主観で書いているのでので、参考になるかどうか?ですがそのつもりでお読みください。
 
Fuseは、セミファットバイクである。
現在注目を集めているのが「27.5+」。27.5 x 2.8~3.2インチのいわゆる「セミファットタイヤ」を使用したバイクである。
各メーカーの2017モデルから、セレクトに困る位発表されている現在旬なバイクかな?(笑)
 
タイヤのエアボリューム増大によってタイヤそのもののクッション性が抜群に向上するため、後ろにサスペンションが無くても安心してライディングを楽しめる。
またタイヤが太くなっていることで、ホイールは27.5インチ(650b)ですがタイヤ外径は29インチとほぼ変わらなくなるため、太くて重そうに思われるかもしれませんが巡航性も良い。
650B+(27.5+)に関しては、CARVE-SSにてすでに体験済みですし、2015年末にギヤ付きバイクやロードと一緒に、過酷な高ケイデンス・ポタリングへ出掛けて実感もしており、そこから1年以上掛けギヤ付きにも乗りたいと言う本人の絶っての希望が強く、今回投入の運びとなった訳です。
 
今までのハードテイルとは違いクロスカントリーレースを走るバイクではなく、山々をのんびり走るためのトレイルバイクなんです。
スロープしたトップチューブに、ギリギリまで詰めたステム、見た目にはダートジャンプモデルに似ているフレームを大きくしただけ?大きなバイクでジャンプ?って思う方はいないかと思いますが、それにボリュームのあるタイヤを履かせドロッパーポストも装備?って事にやられる訳なんです!クロスカントリーレーサーの様にビシッと決めて乗るのではなく、肩肘張らず普段着にプロテクターだったりマイペースで走れるのがこのバイクの良さかと思います。
何より全グレードにドロッパー ポストが装備されている事は、FUSEが起伏のあるトレイルライドを想定して作られたと言う事の証だと思います。
 
セミファットバイクって?どっちつかずなんじゃない?って言われる方もいるんですが、「太いならファットバイクをセレクトしたら」とか、「中途半端なんじゃない」のと良く言われます。
当初どっちつかずと言われながら主導権を取り26インチ衰退の切っ掛けを作った27.5(650B)が、初期の頃に一挙両得と言われた様に、両方の良いところを取ったと思えば、どっちつかずなんて言っていられなくなると思うのですが、ファットほどの雪上や砂地及び泥濘路の走破性こそは無いものの、そこそこの雪道は走れますし、小回りも言うほど効かなくもなく、変化する路面に左右され難くなる為、自分の様な万年初心者でもそこそこ走れてしまう様に思えるバイク。
 
何よりもファットバイクは格納場所に困りますが、セミファットは通常のバイクとそれほど変わらず。
そこそこのタイヤの太さが、走破性を向上させ安心感に繋がるバイクだ思います。
かと言って、初心者に限らず中上級者も楽しめるバイク、それがセミファットバイクかな?と・・・
 
 
本当のところ、Explosifとかち合うのでは?
・・・と皆さん思われているかと思いますが、ハンドリングのクイックな感覚や、操っている操作感ではExplosifに軍配が上がるかな~!
先ずは棲み分けをキッチリする為に、フレームサイズはMサイズとしました(Explosifはコントロール重視でSサイズ)。Explosifとは、フレーム材質も違うし自分の中では乗り方が違うと判断、Explosifはそれなりに作り上げたつもりですし・・・手放すつもりは全くありません。(笑)
何よりも自分はギヤ付きのCARVE・・・いや以前乗っていたカーボンのSUPERFLY 29インチの感覚に近いものに乗りたかったと言うのが本音かな?(29インチのBoostでもホイールを準備するかは検討中)
 
 
さて話をFUSEに戻しまして・・・(笑)
 踏み出しはさすがにタイヤ重量に関係するので、少々重いです。
しかしタイヤが太いのが一番の長所である為、タイヤを有効に使って走る時のトラクションのコントロール感覚が素晴らしい。
今まで乗ったどのハードテイルよりもトラクションの掛かりが優れているかと思います。
ちょっとしたストロークの短いフルサス的な・・・かな?
 
難度の高い状況に遭遇しても、ある程度はバイクが補ってくれる感じです。
だからと言って乗せられた感ではなく、乗っていて鼻歌が出てしまうような楽しくなる感覚でしょうか!
とにかくこのバイク楽しいんです。
 
重心が低めでユトリがあると言うか?懐が深い?・・・と言うか。
切り詰められたチェーンステイによって、上り下りでも素直なハンドリングと素晴らしい登坂性能やグリップ性能を確保出来ているのか。
意外にしっかりときっちりと走ってくれ、太く重く見えるこの軽量フレームは物凄い安心感で包んでくれます。
それは細身のクロモリとは違う感覚・・・FUSEがアルミモデルだったら、もっとパキパキ走ってくれたのかも?ですが、多分このカーボンフレームの方がアルミフレームのFuseよりも乗り心地が柔らかいのでしょうね!
 
650b×3.0" のタイヤについて
2.8インチを体験していたにも関わらず、かなり違うという印象でした。
コーナリング時のトラクションとコントロールが抜群で滑る不安感がかなり少ないタイヤでした。
しかもスペシャライズドのタイヤは安くて、懐にも優しいんです、そしてどんなトレイルでも安心感抜群!
どこでも気にせず走れる分、タイヤ圧管理はキッチリとが必要かと感じました。
タイヤ圧は1.5barが最大との事、通常は0.8~1.0bar位でしょうか?
お陰様で、この為に2bar以下も計れるフロアポンプを新調する羽目に・・・(^_^;)
圧が低いので、タイヤは柔らかくかなり変形します
ムービーでは判り辛いかと思いますが、写真に撮れれば確実に変形しています。
 
縦の軽快感がファットバイクより軽いので、フロントを軽くリフトアップすることが出来るのにはびっくりでした。
短いステムの恩恵もあるかと思いますが、CARVE-SSでは難しかったので比較するとかなり楽に上げられます。
近々、45mmステムから33mmステムへ変更するので、もっと上げやすくなるかも?
・・・と書いた矢先に既に交換してしまいました

ハンドルとステムを合わせ111gの減量に成功。
カーボンハンドルの効果でしょうか?手に反って来るバイブレーションもかなり収まり、路面からのインフォメーションが掴みやすくなりました。
実際にオフロードに持ち込んでいないので不明ですが、多分効果大かと思います。
ステムの効果も思ったより大きく、フロントの初動が掴みやすくなったのと気軽にアップが楽になりました。
それにも増して、車体を持ち上げた時のフロントへヴィ感が無くなりました。
車体が全体に締まった感じになったので、自分も締めて行かないと・・・(^_^;)
 
変えられない重さとして。。。軽量タイヤを装着すれば可能かと思いますが、現状タイヤを変更するつもりはなくタイヤの重さが車重に一番影響して来ます。
FRタイヤ:Purgatory GRID 2Bliss Ready 約1100g(スペシャ公表値):実測値 1210g
RRタイヤ:Ground Control GRID 2Bliss Ready 約1000g(スペシャ公表値):実測値 1160g
 
大体のメーカーでは、公表値前後に収まるのえすが、このタイヤたちは公表値より100g以上重いんです。
それなりに耐パンク性能とかはしっかりやっていると思えば、気にはなりませんが。
 
Purgatoryは、Enduroのリアで使用しているタイヤ、コーナーリング中のグリップが良くセンターのブロックが少々低いので漕ぎが軽いタイヤの印象でしたが、これをフロントで使用しているのは3インチの上にエア圧を低く出来るからなんでしょうね。
スペシャ・ブランドのタイヤはかなり好きな部類ですので、気に入っております。
(たいして乗っていないのに何が言えるのか?と言われそうですが・・・(^_^;) )
 
 
1×11 Speed
今では当たり前になってしまったですね、自分は1×10から始まり今に至っておりますが今持っているギヤードのMTBは全て1×11です。
最近では1×12なんてのも出ていますが、1枚増えるよりも軽いギヤ42Tが46Tに代わってくれた方が嬉しいかも?(何て軟弱なんだろうか?)
 
 
バイク全体の印象
楽しいバイクだということです。
太いタイヤだという先入概念だと打ち破られてしまう感覚でした。
CARVE-SSでは味わえなかった、クイックさや路面を辿るしなやかさは、どこを走っても良好かと思います。

スペシャのコンセプトを引用すると・・・
 
2016************
Fuse Pro 6Fattieはトレイルライディングの進化史に新たなページを拓くバイク。ハードテイルバイクでそんなことを言うのは無謀に聞こえるかもしれませんが、SPECIALIZEDのまったく新しい6Fattie Wheel Systemを備えたFuseは、効率をいっさい損なうことなしにトラクションと沈下抵抗力(ぬかるみや雪面で沈まない性能)とハンドリングの向上を実現しています。さらに、低めでゆとりのあるジオメトリーがトレイルでの接地を確保し、SPECIALIZEDだけのDiamond Stayデザインによりチェーンステーを可能な限り短くして、キレのよいハンドリングと素早い加速を提供。冒頭の「無謀」なことが現実になったのです。
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2017************
FUSE
「ほんの数年前まで、ハードテイル MTB といえばクロスカントリーレースで相手を打ち負かすための武器というイメージでした。しかし、 Fuse ハードテイル・トレイルバイクが、それを覆します。 Fuse の魅力はスペシャライズドの新しい 6Fattie ホイールシステムに始まり、革命的な Diamond Stay デザインに行き着きます。そこに重心が低くゆとりのあるジオメトリーを加えれば、ハードテイルのように坂を登るバイクが現れ、しかもスペシャライズドがこれまでに作った最高のトレイルバイクと同様の安心感が生まれます。」
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2017************
Fuse Expert Carbon 6Fattie
「Fuseは実証済みのアイディアをカーボンと組み合わせてより進化させました。」
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ネット上のショップさんブログでFuse Pro 8Fattieについての言葉を発見しました、まさにこれ(↓)かと思います。
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「26インチに近い機敏性を持ちながら、29インチと同等のトレッド幅を持つことで接地力が上がる」と言われています。機敏性を維持しながらも接地面を拡げる、その狙いは、ハイスピード域でのコントロール安定性です。『下り』とは限定しませんが、フューズ プロ 6ファッティー に関して言えば、 “十分に上れるけれど、今まではその代わりに犠牲になっていた下りでの不安定性を解消している” 、と考えてよさそうです。
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例えば、ギアの選択を間違えて坂の登りに入った時に失速して慌てちゃいますよね~、失速してから体重を掛けダンシングを始めても、後輪はしっかりとグリップしてくれるんですよ!(SSでも失速してからのダンシングは体感しています)
 
タイヤのエア圧をもう少し下げ、バイクの中心軸より少し前に重心を掛け続けて走るのが一番良いかも知れません。
後ろに重心を移動した途端にリアタイヤのグリップが掛かり過ぎる事がありましたので、フロントタイヤに頼った走りをした方が良いかもしれません。
 
いろいろ乗ってみて思ったのは、一度富士見パノラマのCコースかふじてんに投入してみたいと思っちゃいました。
ちなみに自分は「ビンディングペダル」です。

最初の印象から全く変わらないバイクだと思います。