「YPJ-XC」ヤマハのe-MTB。
今まで興味が今一つ湧かなかったのですが、歳を重ねる身としては登坂が身体に堪える事や心肺機能の低下等の老化を感じ始めており、単独で走る分にはゆっくり走れば良いのですが、グループツーリングだと迷惑を掛ける歳になりつつあるのを悟り、60歳位までにはe-MTBの投入を考えておりした。
そんな折、drawer the Bike Storeの山路店長からYPJ-XCを貸して頂けるお話があり、早速甘えて暫くお借りする事になった次第です。
以前に一度だけ劇坂舗装の登坂と、ちょっとしたフィールドを走らせた事があったが、今回は本格的な里山フィールドを走らせられたので、かなりの経験値が得られたと感じます。
ちなみにフォークは120㎜ではなく、DT-Swissの100㎜フォークがインストールされているので、動きはかなり良くなっていますが実際の完成車より前が下がった状況です。
いつものトレイルでいつもの様にとの事で、途中からAndy-Kさんに合流して頂き里山ライドを敢行。
先ずは単独時のスタートから、まず念頭に置いたのは
・スタート前に気にしたのは、1日遊べる様にバッテリーコントロールをする事。
・残量30%を切ったら、駐車場近くに戻って来る事。
・出来る限りフル乗車でチャレンジしてみる事。
・下りはアシストをオフにし、バッテリーを温存する事。
上の4項目はしっかり確認し、8時45分にスタート!
いつもの駐車場から走りだし、谷戸へ侵入するが直ぐに折り返しの上りを押し上がる。
いつもは折り返し後上ろうなんて気は起こさず、延々階段の所まで押し上げる場所。
1度だけCARVE-SSのフルリジッド・シングルスピードで、階段までは上り切った事はありましたが、2012年の体力のあった昔の事。
車体を安定させ跨ってみる、EXTRA POWERモードにセットしペダルを踏み込んだ瞬間に、ガツーンと上りだす。
足にそれ程負荷は掛からず、シッティングのまま息も切らさず・・・気付くと階段上におりました。
スゴっ!素晴らしいのひと言も発せられず、スゴく感動!
木曜にGENさんと話をした時に、この坂にチャレンジしてみるとは言っておりましたが、それはラストの方へ取って置く筈だったのですが・・・
通常30分程走らないとウォームアップにならない私なんですが、スタートからいきなりこんな芸当が出来るとは思いも寄らず。
ダンシングしてリアタイヤが滑ってしまう・・・ってトラウマ(?)・・・考えもせず・・・と言うか、ダンシングしようとは微塵も思う事なく、ペダルを回したら上ってしまった・・・って感じでしょうか?(笑)
上り切っても息が乱れてないので、写真を撮っただけで休憩せず再スタート。
STDモードにセットし、尾根を軽やかに下って上ってを繰り返し、幹線路の上りはHIGHモード。
いつもは抵抗のある嫌な上りは、敢えてチャレンジして走る。
YKYMの道に出ても同じペースで走って行く、さすがに最後に長い階段のある道は避ける事にし、先々週上ったT大へ上る舗装路へ。
ここは途中までSTDで頑張っていたが、EXTRA POWERへ入れ一気に上り切る。
パノラマの丘への上りも一気にこなす。
ちょっと写真を撮っただけで、4.8℃で北風が吹き抜ける寒さに耐えられずコーヒータイムはお預け、その後もアップダウンを繰り返しYKYMの道東端まで、黄色の葉は殆ど散ってしまい赤いモミジ系のみ、紅葉は殆ど終わりでした。
東端で写真を撮影し引き返す、途中でAndy-Kさんが出発とのメールが届く。
通常ならここから戻り、いつもの見晴らしが良い丘へ12時半位に到着し昼と言う所なんですが、まだ10時さてどうするか?
KJ大裏からトレイルを下り、田んぼ前の谷戸に出る。
そこから切通しまで上ろうと思ったのですが、左への上りのトレイルに呼ばれている気がして、そのまま直登。
いつもなら全押しで上るのですが、全乗りで上れちゃいました。
しかも、この斜面はかなり荒れており凸凹で迂回路がそれ程ない斜面なんです。
荒れた路面をEXTRA POWERモードで一気に乗り切る事が出来ました。
その先の竹林の中は、夏の台風の影響もあり倒れたままだったり、引っかかったりと難行ポイントでしたが少々片付けながらも何とか下り切り幹線路へ。
里山交流館前に停車し休憩していると、遠方から見慣れたバイクが向かって来る。
偶然にもAndy-Kさんでした。
暫し話し込んで、Andy-Kさんの案内で再スタートを切る、「T川側のS公園」を目指すとの事。
上りでも紅葉はどうかな?等話しながら、付いて行ける
坂が速いAndy-Kさんにです。
いつもは頂上で待って貰い、こちらは息を切らせながらやっとの思いで上っているのですが、アシストの恩恵で楽々付いて行けるんですよ!
しかもEXTRA POWERモードだと、置いて行けると言うオマケ付き、自分の実力ではないので大した事ではありませんが。(笑)
座ったまま上れ、余り疲れないので余裕を持って走行出来るし、休憩を少なめに足を延ばせるのである。
アシストバイクにも危険個所は少々ありました。
かなり手荒な真似をしてくれたのです・・・階段の九十九折れを下っていて、階段を下っていた途中でそれは起こりました。
階段が90度曲がる手前で、微妙に下がってしまうサドルがクルリと回り不安定な体制に、そこでクランクを踏み込んだものですからよりいけなかった。
アシストもEXTRA POWERモードのままだったので最悪な状況、ビンディングから右足を外し足を付いたのですが、左足でクランクを踏んでました。
その瞬間にアシストが効いたもので、するんと横の生垣に転落。
怪我こそしませんでしたが、1m程吹っ飛ばされました。
気を付けないと駄目ですね~!
オフロードでの障害を乗り越えるのに便利と思われるEXTRA POWERモードですが、その後も狭い橋を180度ターンで移動する箇所で踏み込んでしまい、橋から逸脱しそうになったりと慣れが必要な感じでした。
まあ一番の恩恵は楽なことですので、気を付ければ良い事なんですが。
マウンテンバイクの醍醐味は下りにあると思っていたのですが、これに乗ると上りが辛くなくなるのである。
どうせなら上りも楽しんじゃえと言う事で、上った挙句獲得標高が1000m以上も稼いでしまった。
上った分下れるので、より楽しさは倍増である。
下り性能は重さがある分・・・と言う先入観は余り必要なかった。
モーターやバッテリーの重さは、かなりのモノであるe-MTBは大体ハードテイルで20kg前後、フルサスで22kg前後になるのであるが、今回のYPJ-XCはハードテイルである。
重心的にはバイクの中心下部にセットされているので、下っている時に不安定感は感じず。
里山なので倒しこんだり飛んだりはしていないが、通常のMTBと同じ感触。
オフロードの下りは、ほぼ電源オフにしていましたので、漕ぎも何回かありましたが重量の負荷を感じる事なく下れていました。
DT-Swissのサスにする事で多少軽量化は出来ているのですが、100mmでは少々心元ない感じもする。
このバイクを購入するなら、あとの軽量化はカーボンハンドルとホイールかな?
重量が増えてしまうが、ドロッパーシートポストは必須装備である。
個人的理想だとセミファットで140~150mm位のフルサスが理想である。
ジオメトリー的には、もっとフォークを寝かせたいかな?
それとブレーキですが、SLXで十分と言えば十分なんですが、フロントブレーキだけでもXTの4ポッドにしておきたい気もする。
このバイクはハードテイルですが、フレーム形状とバッテリーの関係でボトルケージが装着出来ない点が不満な所。
フルサスだとほぼ装着出来ないので、何だかんだでハイドレーションは必須になりそうですね~!
とにかく、行動範囲を広げてくれるe-MTBです。
いつものトレイル、どんなに頑張っても20~30kmだったのが、50kmも走っちゃったのですから。
しかも8時45分スタート、15時30分ゴールの実走約4時間、バッテリーは残17%。
圧倒的なEXTRA POWERモード、電費を考えると余り多用は禁物だと思いますが通常はSTDで事足ります。
今まではe-MTBに対して、下る為に上りを楽にするバイク位にしか思っていなかったのですが、アシスト機能を体験すると上るのが楽しく感じる様になります。
今回、e-MTBに乗れる機会を与えてくださったdrawer the Bike Storeの山路店長には感謝です。
翌日の朝の足へのダメージが少ない事も特筆すべき点だと思います。
いつもは20kmちょっとで筋肉痛や膝痛があったり・・・と言う所ですが、倍走っているのに翌日に足の疲れをそれほど引っ張らず。
(もしかしたら明日から痛くなるかも知れませんが:笑)
体力が年々衰えて来ている自分には、一番必要なバイクかも知れません♪♪♪
ここまでお読みくださり、ありがとうございます。
※ 車輌左側のモーターユニット部は、オートバイの様な感じです。