青瑪瑙の凍った空に
滅亡という名の巨鯨が生きている
人類は 生きながら
死に絶えると
歌のような珠玉を吐きながら
静かに 静かに 泳いでいる
死が あらゆるものの死が
世界に君臨する光に溶けながら
透明になりもせず
影をつくることもなく
反物質の過ちに落ちることもなく
生きている
なぜ あんなものがいるのか
なぜ 死が生きているのか
わかりはすまい
神に たずねてはならぬ
なぜならおまえたちは
神を 裏切り
神に 挑戦したのだから
おまえたちは
自分自身を踏みにじることによって
愛なる神に宣戦布告をしたのだ
何万年と神はそれに沈黙を守っていたが
とうとうそれに答えることに
なさったのだ
おまえたち なんと愚かなのか
神と 人との 戦争は
人の知らないうちに始まり
3秒とかからず 終わったそうだ
おまえたちは負けた
わかりはすまい
だがおまえたちは 完全に負けたのだ
ゆえに
麗しい女が誰もいなくなった
滅亡はおまえたちを支配する
影無き影の中に
おまえたちを抱き
おまえたちの魂に
決して消すことのできない烙印を押す
すべての魂が
あらゆる存在が
おまえたちを指さし
言うだろう
見よ あれが人類だ
神に挑戦した愚か者だ
あれこそが 馬鹿の見本というものだ
見よ
二度とは戻れぬ世界の中に
未だ宝があると信じて
何もしようとはしない
青瑪瑙の凍った空に
滅亡という名の巨鯨が生きている
人類は 生きながら
死に絶える
革命もなく
呆れかえるほどの虐殺もなく
何もせぬうちに生きながら死に絶える
もはや 神の子ではない
人間は新たなる存在となり
阿呆と呼ばれながら
あらゆる存在のために
奴隷のように汗を流して
働かねばならぬ
見よ あれが人類だ
あれが 馬鹿者だ
神が作ってくださった愛の家を
憎さの余りにばらばらに打ち壊した
愚か者だ
触るでない 近寄るでない
あれは馬鹿だ
あれこそが 馬鹿なのだ