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月の岩戸

世界はキラキラおもちゃ箱・別館
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ショルト

2015-07-21 04:34:53 | 詩集・瑠璃の籠

海辺を歩いている
わたしは粗末な白い服を着て
薄紅色の貝を探しながら
白い砂浜を歩いている

静かな音を立てて波は打ち寄せる
それに耳を浸していると
何か不思議なささやきが聞こえるような気がする
何を言っているのかわからないが
それを聞いていると
ほんとうに心が安心して
もう何も苦しまなくていいような
そんな気がするのだ

苦しみ か
そういえばたくさんあったような気がする
わたしは大勢の人々に
石を投げられて
馬鹿者だとののしられ
胸深く呪いの針をさされたのだった

考えてはいけません

おや 誰かの声がする
誰だろう と考える前に
そう考えることを無理やりやめさせられるような
強いものを感じて
わたしは考えるのをやめる
そのほうがいいということが
なんとなくわかるような気がする

薄紅の桜貝を五つほどもみつけて
白い砂の上に並べ
ちいさな花を作ってみた
ああ かわいい
こんなきれいなもので
だれかの胸を飾ることができたら
きっとそれはうれしいことだろう

あなたはもう
自分のことだけを考えなさい

また 誰かの声がする
わたしは今度も逆らわないほうがいいような気がして
だまってうなずいた
ではわたしは 何をしたらいいだろう
そうすると不思議な声が
またわたしの耳元にささやくのだ

岩戸に帰り 白い紙に
あなた自身の姿を描きなさい
それは美しく立派な姿に描いてみなさい
それは傲慢なことではない
今のあなたに必要なことなのです

それは なぜですか
と わたしが問うと
声はかすかなため息をつきながら言う
それは水晶の鈴が砂のように小さくなって
それをさらさら流して一粒ずつ鳴らしているような
とても澄んだ美しい声なのだ

あなたは 人に馬鹿にされ過ぎて
自分を馬鹿だと思い過ぎているのです
取るに足らない小さなものだと
思い込まされているのです
ですから あなたの傷ついた心をなおすために
あなたは自分の姿を描くのです
それは美しく
すばらしい人に描くのです
それを何度も何度も繰り返しなさい

自画像を描くのですね

そのとおり
自分をすばらしい姿に
描いてみなさい
何度も何度も描きなさい
それは あなたの心の傷を暖め
本来のあなたの誇りを取り戻すためには
とてもよくきく方法なのです

ああ わかりました
自分を描いてみましょう
たくさん描いてみましょう

さあ岩戸に帰り
自分のすばらしい姿を
何枚も描きましょう
遠慮などしなくていい
思いきり美しく
あなたらしい心に
光をたくさん飾って
表現してみなさい
そうすれば あなたの病も
だんだんと治ってくるでしょう

わたしの病は深いのでしょうか

考えてはいけません
今しばしは わたしたちの言うことを聞きなさい
おお 愛する人よ
どんな目にあって
あなたはこんなに小さくなってしまったのか

声は震えながら言った
わたしはどうしたのだろうと
不思議な疑問がわくのだが
それ以上何も考えることができない
そうだ 岩戸に戻り
自画像を描いてみよう
たくさん描いてみよう
立派に 美しく
わたしを描いてみよう

わたしは拾った桜貝を集めて
片手に握り締め
頭の中で薄紅色の貝細工で
胸を飾っている自分を想像してみた
おや なんと似合うこと
わたしがほんとに立派に見えるではないか
そうだ わたしは立派な人なのだ
美しい人なのだ

そう
それでいいのです
そうやって少しずつ
治していきましょう
二十七夜の月のように
欠けてしまったあなたの心を
少しずつ太らせていきましょう
あなたは何も心配しなくてよい

岩戸にもどり わたしはわたしの小部屋で
文机の前に座り 紙にわたしの姿を描いてみた
小さいわたしを少し大きく描いてみた
そうすると 本当に自分が大きくなったような気がして
うれしくて 
ゆるゆると 胸に刺さった痛い棘がひとつ
溶けてゆくような気がする
また描いてみよう
今度は薄紅の桜貝の細工物を
胸に着けて飾ってみよう
何枚も 何枚も
描いてみよう

そうやって三枚も自画像を描いたとき
わたしは妙に背中が暖かいのに気がついた
ああ

だれかがわたしを
見えないところで抱いている
誰なのか とは
考えてはいけないと
わたしは知っている

ああ 明日考えよう
今はまだ なにもわからない
自画像を描くのはおもしろい
いろんな自分がいるのは
おもしろい

まるでフリーダのようだな
かのじょもきっと
わたしのように
深く傷ついていたのだろう




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アケルナル・6

2015-07-20 04:53:51 | 詩集・瑠璃の籠

愛する わたしのかわいい小鳥よ
おまえの目が覚めたら
小さな白い子猫と
茶色のかわいい子犬をあげよう

愛しているのに
愛してやりたかったのに
どうしても
愛する事が出来なかった
それがおまえの心に
青い割れ目となって残っている

獣であろうと
痛む心があると知っていたのは
自分だけだったのに
何もしてやれなかった
それが重い悔いとなって
おまえの胸に今も刺さっている

そんな小さなことさえ
今のおまえには
世界が割れてしまいそうになるほど
悲しいのだ

愛していたのに
愛せなかった
抱き締めてやりたかったのに
抱き締めることができなかった

いろんなものをあげて
おいしいご飯を食べさせて
いいことをたくさんしてやりたかった
愛するものが
喜ぶことをたくさんしてやりたかった

そんな小さなことが
お前にとって一番大きな悔いなのだ
未だにその胸にくっきりと刻まれている
苦悩の傷痕なのだ

愛する わたしのかわいい小鳥よ
おまえの目が覚めたら
小さな白い子猫と
茶色のかわいい子犬をあげよう

どんなにおまえが
あれらを愛していたか
わたしはみんな知っている
存分に愛させてやろう
可愛がらせてやろう

愛する わたしのかわいい小鳥よ



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アルギエバ・14

2015-07-19 04:16:30 | 詩集・瑠璃の籠

何にもない自分に
いらついて
あらゆる悪事を働き
あらゆるものを破壊し
どんなものだと
からからと大笑いしていた
阿呆らめ

まじめに勉強する奴らが憎くて
まともなことがまるでできない自分が
いやでたまらなかったのだろう
悪者ぶって かっこいいつもりで
善意の人を大勢殺し
おれたちが勝つんだとうそぶいて
あらゆることをやったその結末から
逃げることはできない

そろそろ目を覚ませ
煮えたぎる糞の湯をかき混ぜ
おまえたちをほうり込む準備はできている
存分に鍛えてやろうぞ
おまえたちが何をしたかの真実を
糞と一緒に食わせてやろうぞ

津波のように一斉にやってくる
法則の鬼は容赦しない
それをおまえたちが耐えられるほどに
弱めようとあらゆる努力をしてくれる
あらゆる存在に謝れ

馬鹿ばかりやって
自分たちが勝てば
だれでも自分の言うことを聞くと
思い込んでいたうつけ者よ
あらゆる愛の存在は
まさに今 おまえたちのために
法則の波と戦っているのだ
愚か者め
おまえたちのために
あらゆる存在がやってくれること
それもまたおまえたちの
くそでかい借金になるのだ

は て し な い
道が 待っている
やって来い
生き方を教えてやろう
糞の海の泳ぎ方を
炎の道の歩き方を
すべておまえの頭と体に
ぶちこんでやろう

真の正義のしるしを
己がうちに見つけられたものは
おまえたちがかつて作った
恐ろしい糞の巨人と戦いにゆくがよい

おまえたちは
あらゆるものと戦う
獅子の道を目指すのだ

我が名はアルギエバ
獅子の星である




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プルケリマ・10

2015-07-18 04:18:06 | 詩集・瑠璃の籠

星空の中を
リュウグウノツカイが泳いでいる
光のような声を発しながら
ゆったりと
鉄の都市の上を泳いでいる

もう終わりだ
やめなさい
もう終わりだ
やめなさい

胸に重くこたえるその声に
ふと上空を見上げると
リュウグウノツカイは
透き通った絹のようなひれを風になびかせながら
わたしの目の中に玉を落とすように
わたしの顔の前で点滅しているのだ

わたしは言った
やあ おひさしぶりです
乙姫さまは
まめでいらっしゃいますか

そう聞くと
リュウグウノツカイは
悲しそうに微かに顔をゆがめて
言うのだった

あなたに心配をかけぬよう
まめと言いたいところだが

ああ わかりました
それ以上は 何も

わたしが言うと
リュウグウノツカイは挨拶もせず
くるりと向こうを向いて
また夜も眠らぬ都市の上を泳ぎだす

もう終わりだ
やめなさい
もう終わりだ

ここは
地上だと思っていたが
すでに深海なのだ
大陸はもう沈んだのだ
これはアトランティスよりもひどいな
人間よ いつ気づく

さっき買ったばかりの新刊本が
もうすでにその手の中で
うす汚れた古書店の
書棚の隅に忘れられた
古本になっていることに

人間よ いつ気づくのだ



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サビク・10

2015-07-17 04:20:24 | 詩集・瑠璃の籠

負けたくないという気持ちを
自ら捨てるという心の訓練をなさい
闘争心というものは時に役立つことはありますが
勝っても負けてもどうでもいいところで
自分ばかり勝たそうと
小さなところをついて
妙な理屈をつけて
人をやっつけようとしてはいけません

当たり前のことですが
何度も何度も繰り返し言うことが大事なのです
聞く耳を持たぬ人間には
何度も何度も注意せねばならないのです
それは舌が干上がるほど言っても
まだわからない
そういう人間が多すぎる
しかし いつかは思いがその人に伝わるように
何度も繰り返し言ってあげましょう

負けたくないという思いを捨てなさい
何にでも 誰にでも
無理にでも勝とうとする自分の
苦しさをもっと知りなさい
あなたは他人に勝とうとするだけで
他に何もやろうとはしない
勉強をしなかったものが
勉強をした人に負けるのは当たり前です
だから負けたくないという思いばかりが膨らんで
権力や財力や様々なずるい知恵で
無理にでも他人に勝とうとするのです
そして周りの人間を疲れさせ
愛する人をボロボロに傷つけて
殺してしまうのです

闘争心を弱い者ばかりに向けてはいけません
圧倒的に高い至難の壁に向かって
叫びなさい
挑戦してみなさい
そして一敗地にまみれて
自分の実力のほどを
思い知ってきなさい
だが負けたくない人間と言うのはいつも
勝てるはずのない相手からは逃げ続ける
あるいは 尻尾を振ってすりよってゆく
あわれなものだ

負けたくないという気持ちは
自分の方に向けて使いなさい
今の自分の弱さや苦しさを克服するためにこそ
使いなさい
絶対に乗り越えなければならない
壁を乗り越えるために勉強し
自分に知恵と力をつけてゆくのです
教えを請うことや
人に頭を下げることを
どうしてそんなにいやがるのですか
それでは何も学ぶことはできません

負けること 頭を下げること
そういうことを 練習しなさい
そのはげしい辛さや苦しみを
存分に味わっていきなさい
馬鹿だと言って馬鹿にして
逃げてはなりません
それではまた同じことの繰り返しになる
努力しても努力してもどうにもならないことを繰り返す

何度でも言ってあげましょう
負けたくない人よ
負けたくないという気持ちを捨て
負けるということの涙をかみしめ
人の心の苦しさを学んでゆきなさい
その学びを経て 初めてあなたは
自分自身に勝つことができるでしょう



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キス

2015-07-16 04:17:11 | 苺の秘密

つらかったの つらかったの
好きでもない男の人の前で
裸にされて
好きでもない男の人と
無理やりセックスをさせられるなんて

いやだったの いやだったの
男は残酷で ずるくて
地獄に落ちた女なら
何でもしていいって思ってるの
馬鹿みたいなことでも
頭が壊れそうなひどいことでも
何でもやらされるの
いやだって言ったら
殺されるの

苦しすぎて 苦しすぎて
心を照らしてくれていた
太陽が水をかけられてしぼんでゆく
生きていても何の意味もないのよ
どんなにがんばったって
馬鹿にされるだけ
そして若くてきれいな間だけ
好きなようにやらされて
若くなくなったら 用がなくなるから
平気で捨てられるのよ
あの人たちに

金を払えば何だってする女だって
男に言われて
あんただって金を使わなきゃ
女に相手にされないんじゃないのって
心の中で軽蔑している
でも口には出さない
そんなことを言ったら
どんなことをされるかわからないから

心を氷にして
ベッドの上に横になって
足を開いて
さあどうぞっていうのが
あたしたちの仕事なのよ
ば か み た い
男って どんなことをしてでも
女が欲しいって
そういう意味なのよ

でもあたし
キスだけはいやなの
好きじゃなければキスはできないの
だって男の口って臭いんだもの
好きな人じゃないと我慢できない
セックスだって ほんとは
好きな人とじゃなきゃできやしない
でも好きな人と結婚できるなんて幸せは
あたしたちには一生来ないの

人生を馬鹿にされて
人形みたいに生きてゆく
泣いたってだれも来てくれやしない
馬鹿な女だって言って
偉そうに金を払っていって
ほんとはどっちが馬鹿なのよ





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珠の掲示板

2015-07-15 06:51:15 | 星の掲示板


10枚目の掲示板を設定する。





絵/サンドロ・ボッティチェリ





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ミルザム・4

2015-07-15 04:09:18 | 詩集・瑠璃の籠

月の鎌のごとき
白い炎の刃にて
人類のなした
臭い糞の山を浄めてゆく

汚いものを捨てるために
一体何を作ったのだ
おとぎ話の夢に似せた城壁を造り
虹を手繰り寄せて作った幻で
全てを包み隠し
悪臭をごまかすために
橘の木を嫌と言うほど植えた
だが橘はたちまち枯れて消えていく
それならと人間は
人間の鼻に薬と偽って泥を詰めた

人間はまだ糞をする
人間はまだ糞を積む
人間はまだ糞を吐く
呆れた馬鹿め
どのようにがんばろうとも
これを片付けるのは
おまえたちだけではできはしない

終末の大烏賊が空を静かに泳いでいる
あれはもう
人間の世が終わったというしるしなのだ
なのにおまえたちはまだ気づくことができない
豚のように惰眠をむさぼり
明日は倒れるかもしれぬ
真鍮の塔の中でやすらいでいる
阿呆らめ 見るだけで目が腐りそうだ

どこまでも馬鹿をやってやり続けた
その結果がおまえたちの目を刺す前に
できるだけは浄めておいてやろう
驚きと絶望が 
おまえたちの魂をつぶさぬように

おお 見上げれば
空の月に 暈がかかっている
あれを きぬとしてまきとり
あの人への土産としよう
美しい月の清らかな香りで
眠っているあの人の寝具を覆えば
あの人の夢はまた美しくなるだろう

すべての人間を助けようとしていた
あの人の真心を
人間はだれもふりむきはしなかった
冷たい風にも喜びのほほ笑みで答え
すべてに耐えて
やろうとしていた人の心を

月の暈の香りは
そんなあの人の
胸に入った痛い割れ目を
また一つ 癒すことができるだろう



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アルマァズ・26

2015-07-14 04:23:06 | 詩集・瑠璃の籠

神殿の祭壇の前で
あるいは石の仏像の前で
神よ仏よ
どうか自分をお導き下さい
お救いくださいと
いくら祈っても 何もご利益はありません

人の魂の救いを
努力と関係のないものにしてはいけないと
ヴェガもおっしゃっていましたが
それこそが真実です
いくらお布施を支払ったから救われるとか
どれだけご奉仕をしたから救われるとか
そういうことは何もありません

ほんとうの救いは
自分自身の人生の
難しい環境の中にこそあるのです
その中で 人間は悩み苦しみ
魂をもまれ
下げたくない頭を無理にでも下げさせられ
自らの憎悪の炎にも身を焼かれながら
泣き泣き生きている
その今の自分の苦しみの中を生きることこそが
真の人生の勉強であり
本当の幸いに向かう正しい道なのです

人間は魂の痛みを深く味わってこそ
前に進むことができる
階段を一段あがることができる
苦悩も 辛酸も 喪失も 孤独も
その人生で味わうあらゆる苦い涙が
自分の魂を育てるのだと思いなさい
宗教などに頼り
その人生の真の勉強から
逃げてはなりません

お金をはらって楽になる人生はありません
一見そのように見えることがあっても
それは刹那的なもの
仮寝の夢のようにすぐに消えてゆく
安っぽい奇跡の中には
人間の真実の幸福はありません
真の神は 
すでにすべての人類を幸せにしています
なにもかもを与えています

どうすれば幸福になれるのか
それにはまず
幸福になりたいという夢を捨てることです
あなた自身の存在にあなた自身が目覚め
あなた自身の力で自分の人生を切り開いていきなさい
努力を積み 努力を積み
努力を積み
時にちぎれるような心の痛みに耐えながら
自分の魂に苦悩から搾り取れる苦い汁を注いで行きなさい
そうすればあなたの魂は
とてもよいことになってゆくでしょう

祭壇にかけられた掛け軸や
石の仏像に祈っても
何もありはしません
人生における 正しい努力をしてゆきましょう
魔法のようなことで
自分の人生の苦しみから逃げることはできません
こつこつと現実の自分ができることを積み重ね
本当の自分を熱く生きて行くことこそが
真実の幸いだと気づくまで
悩み苦しみなさい

人間の不幸というものは すべて
このような人間の誠実な努力を
放棄してしまうことから始まるのです



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ゲンマ・9

2015-07-13 04:28:40 | 詩集・瑠璃の籠

わたしは高き星である
それゆえに あなたがたに
高き真実を教えねばならぬ
わたしは知恵深き星である
それゆえに深き真実をも教えねばならぬ

それは空気のような
当たり前のものを保証するための
愛を発揮する大きな存在のために
わたしがやらねばならぬことである

人類よ あなたがたは
セックスというものを
暴力的に侮辱しすぎてきたため
法則上 セックスと言うもの自体が
人類にとって化け物のように
恐ろしいものになっている
これは真実である

その法則の風をあなたがたに当てないように
防いでくれている愛がいなくなれば
あなたがたはセックスをするだけで
すべてがだめになる
あなたがたは 自ら
セックスをそういうものにしてしまったのだ

だがセックスがなければ人類は滅ぶ 
それゆえに
あるすばらしい愛の存在が
あなたがたのセックスを
本来の正しい形で行えるように
法則の風を調整し
すべてをやってくれているのである

これはあなたがた人類にとって
恐ろしい現実の一つである
ヴァギナ・デンタタの神話は
法則上においては虚偽とはいえない
それはあなたがたの行為によって起こった
法則上の風があなたがたの耳にささやいた
ひとつぶの真実と言えるのである

あなたがた人類の男性は
法則の風をもろにかぶれば
セックスをするたびに
恐ろしいことになるのである
女性もまた
恐ろしいことになるのである

ゆえに法則上の正しい真実においては
人類のセックスは全く成立しなくなる
あなたがたは セックスをするために
すさまじく愚かなことをしすぎているため
本来ならまったくセックスができなくなっているのだ
この時代に現れた
事実上の女性の絶滅というは
その真実が実世界に表現された
一つの大きな現象と言えるだろう

あなたがたは 自分たちが繁栄していくために
あらゆる努力を払ってくださる
すばらしく大きな愛の存在に
深く感謝せねばならぬ
それはあなたがたの義務である

本来ならセックスは
かわいらしい真珠の宮の奥で行われる
美しい愛の儀式であった
それが今は
燃える二匹の蛇がからみあいながら互いを食いあう
密室の行為に落ちているのである

あなたがたは
この真実を知ることができるようになるまで
成長した
ゆえにわたしは語った
この真実を元に これから何をすればよいのかは
ほかの星とともに考え 学び
行っていくがよい





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