Mr.Dashのぶろぐ館

奈良・大阪・日本アルプスの山々が大好きな、Mr.Dashのブログです。

2020年10月31日(土) [大峰]行者還岳の「色づく秋」をたっぷり楽しむ(手話deハイキング)!

2020年11月02日 | 山登りの記録
■メイン写真
清明の尾は、ちょうど紅葉が真っ盛りだった


■今回のコース
90番ポスト→タイタン広場→奥駈道出合→天川辻→行者還小屋→行者還岳→(往路を戻る)→
90番ポスト


恒例の、「アウトドア手話企画-等高線-」さんとのコラボ企画で、行者還岳に登ってきた。
「アウトドア手話企画-等高線-」を主宰する、細井裕子さんは、手話通訳士の資格を持つ
登山ガイド。山岳誌「岳人」の2019年7月号に詳しいインタビュー記事があるので、詳しくは
そちらをご覧いただきたいが、こんなすごい人と、年に1~2回、コラボさせて頂いている。



さて、まずは国道309号から、最近大人気の、ナメゴ谷の紅葉を楽しむ。
尾根に残された落葉広葉樹が、登り龍のように浮かび上がる。



90番ポスト近くにある階段が登山口だ。



のっけから、すばらしい黄葉。



ブナ、カエデ、ミズナラなどが競演していた。皆さん写真撮影に夢中で、なかなか先へ
進めないくらい。



清明の尾に登りつく直前に現れる巨大ヒノキ。幾百年の年月がもたらす圧倒的な生命感。



清明の尾に出ると、北に大普賢岳が姿を現す。この日は雲一つない、澄んだ快晴!



タイタン広場の、すっかり有名になった感の廃トラック。
いつも指摘してしまうが、マツダ・タイタンが世に出る前の、E2500という車種で、
マツダ初のディーゼルエンジン搭載トラックだ。



尾根道は小鳥がいっぱい。瞬間のことだったのでピントが前に合ってしまったが、
ヤマガラをゲット。
左側が自然林の歩きやすい尾根道を登っていく。



大峰奥駈道に合流した。西に、これまで遮られて見えなかった八経ヶ岳と弥山が
存在感を示す。稜線のシロヤシオは、さすがに紅葉のピークを過ぎていた。



奥駈道を北上する途中、6月にクサタチバナが咲き誇るあたりでピンクの実で賑やかに
装飾されたようなマユミを見かけた。



世界遺産登録以前は、天川辻を送電線が越えていた。その安全を祈念して
設置されたお地蔵様が残る。



行者還小屋に到着。背後に垂直の岩壁を抱いた行者還岳がそびえる。



第58番靡に手を合わせ、最後の急登に挑む。



難所には木製のハシゴがかかっているが、それでも息は抜けない。



つらい詰めの登りだが、黄葉の美しさになぐさめられる。
頂上直下で、ガイド仲間のYさんご一行とすれ違った。



たどり着いた行者還岳の山頂。
三角点と山名表示板があるが、周囲はシャクナゲに囲まれていて展望は得られない。



山頂部を少し南に移動すると、先ほど下から眺めていた垂壁の真上に出る。
小屋の屋根が、まさに真下に見え、足がすくむ。歩いてきた尾根を改めて見下ろす。



視線を少し左に移すと、清明の尾が見える。ナメゴ谷の登り龍に決して負けていない。



帰りは往路を戻る。「また来るね」と、行者還岳を振り返る。
夕方の、低い角度の日光を受けながら、赤く染まりつつあ大台ヶ原が印象的だった。

さて、今回のコラボ企画も無事に完了でき、ひと安心。もっとも、いつもながら手話が
できないのは自分だけ。うー、ごめんねぇ。

子どもの頃、親の都合で米国に引っ越した当初、当たり前だがクラスで自分だけが英語を
話せず、クラスメイトに容赦なく「dumb,dumb」と呼ばれたことを思い出す。
積極性やフレンドリーな態度、さらに体育や音楽の授業でちょっとした存在感を出すことで、
しだいに融け込んでいったのだが、あとになってdumbの意味を知り、当時は上手く
言えなかったが、子ども心になんとなくやるせない気持ちになったものだ。

ということで、意思疎通の一助として、今回も筆談用のメモ帳と、解説用の「紙芝居」を
準備して臨んだ。

とはいえ、私以外の皆さんが手話で自由に会話する中、その内容を細井さんがわざわざ
私に訳してくれるわけだから、まったく申し訳ない。
「不自由」「不便」というのは、じつに相対的なものなんだと、いつもながら思う。

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