■メイン写真
神戸市にある秘境、佛谷洞窟
■今回のコース
産団協前バス停→太陽と緑の道分岐→肥料工場横→佛谷洞窟→堂屋敷洞窟→弁慶の斧研岩→
高畑城跡→太山寺→伊川不動明王摩崖仏→観音山→太山寺バス停
えらいところに秘境があったものだ。
神戸市西区、西神戸ゴルフ場と隨縁カントリークラブの間にわずかに残された雑木林に、
神戸市が1972年に制定・整備、2011年に再整備した「太陽と緑の道」が走る。
整備といっても最小限で、ところどころに滑りやすい急斜面や薮が現れるので、
遊歩道ではなく、里山の登山道とみるべきだ。
雑木林の尾根を歩き、肥料工場横に出る。
そのすぐ先で、標識にしたがい、佛谷洞窟への道に入る。
ちょっと足元が濡れていて微妙な感じだが、崖に沿うようにつけられた道を下る。
谷底に下りると、両岸が10m以上の断崖で囲まれた神秘的な世界にトリップ。
いろいろな種類のシダが茂り、丸礫岩の黒い岩壁を清水がつたい落ちる。
古い祠が、昔からのパワースポットであったことを物語る。
石仏が並び、細い流れの滝の上には不動明王がいらっしゃった。
洞窟というより、ハングした巨岩の下がパックリ開いた岩窟といった感じだ。
圧倒的な神秘性に支配された、特別な空間だった。
「太陽と緑の道」に戻り、南下する。
まだ新しいソーラー発電所の横を抜けて行く。
堂屋敷洞窟への分岐には説明看板がある。
分岐を右折し、すぐ左折。古い田圃跡に出る。
田圃だったところは当然、ぬかるんでいるので、畝だったところを選んで歩くとよい。
洞窟の入口は広いが、中の天井は低い(写真は内部から出口に向かって撮影)。
内部には石仏が並ぶ。雨が多いと水が浸みてくるのか、足元はちょっと泥っぽい。
元の道に戻り、5分ほど進むと、今度は「弁慶の斧研(よきとぎ)岩」に着く。
源平合戦のころ、義経軍がここを通りがかり、弁慶がこの岩で斧の刃を研いだと伝わる。
寺谷分岐は竹薮の中。左の道を選ぶと、ほどなく左に3連続で堀割のような地形が出てくる。
それもそのはずで、左の小高い丘(高畑山)は高畑城跡だ。
室町時代、明石氏が築城したそうだが、高畑山ピークへはササが深すぎて接近できない。
護法谷池のほとりに出る。こちらの足音で、無数の水鳥たちが騒ぎ立てて一斉に
水面から飛び立つ。そんなに驚かなくても。
そのうちの一羽、ダイサギが対岸の木に退避。
池の北側をたどる道は擬木階段で整備されてはいるが、微妙なアップダウンが疲れる。
県道65号線と、阪神高速7号北神戸線をまたぐ。
墓地の裏手に出て、そのまま道標に導かれてバス道へ。
せっかくなので、太山寺(たいさんじ)に寄ってみた。本堂は、神戸市唯一の国宝だ。
続いて、伊川不動明王摩崖仏へ。伊川の水が濁っているのが残念だが、すばらしい渓相だ。
これにしばらく見とれてしまい、すぐに気づけなかったが、手前の滝のすぐ対岸に
刻まれているのが、不動明王摩崖仏だ。
最後に観音山にも寄ってみた。標高160m強の小高い丘だ。
頂上までは西国三十三番の石仏が並ぶ。
石仏は新旧2体が並んでいるが、古い方はいずれも顔や上半身が破壊されている。
おそらく廃仏毀釈によるものだろう。それで後年、石仏を改めてもう一体、横に
並べたのだろう。
山頂直下には、巨岩の上に帝釈観音堂が建っている。これまた、すごいところに
建てたものだ。
山頂には不動明王と役行者像。こちらも2体ずつ。予想外だったが、最後に修験道の
痕跡が見られて満足。
太山寺温泉なでしこの湯では、コーヒーを飲みながら足湯でほっこり。
発見の連続だった充実の里山歩きだった。
神戸市にある秘境、佛谷洞窟
■今回のコース
産団協前バス停→太陽と緑の道分岐→肥料工場横→佛谷洞窟→堂屋敷洞窟→弁慶の斧研岩→
高畑城跡→太山寺→伊川不動明王摩崖仏→観音山→太山寺バス停
えらいところに秘境があったものだ。
神戸市西区、西神戸ゴルフ場と隨縁カントリークラブの間にわずかに残された雑木林に、
神戸市が1972年に制定・整備、2011年に再整備した「太陽と緑の道」が走る。
整備といっても最小限で、ところどころに滑りやすい急斜面や薮が現れるので、
遊歩道ではなく、里山の登山道とみるべきだ。
雑木林の尾根を歩き、肥料工場横に出る。
そのすぐ先で、標識にしたがい、佛谷洞窟への道に入る。
ちょっと足元が濡れていて微妙な感じだが、崖に沿うようにつけられた道を下る。
谷底に下りると、両岸が10m以上の断崖で囲まれた神秘的な世界にトリップ。
いろいろな種類のシダが茂り、丸礫岩の黒い岩壁を清水がつたい落ちる。
古い祠が、昔からのパワースポットであったことを物語る。
石仏が並び、細い流れの滝の上には不動明王がいらっしゃった。
洞窟というより、ハングした巨岩の下がパックリ開いた岩窟といった感じだ。
圧倒的な神秘性に支配された、特別な空間だった。
「太陽と緑の道」に戻り、南下する。
まだ新しいソーラー発電所の横を抜けて行く。
堂屋敷洞窟への分岐には説明看板がある。
分岐を右折し、すぐ左折。古い田圃跡に出る。
田圃だったところは当然、ぬかるんでいるので、畝だったところを選んで歩くとよい。
洞窟の入口は広いが、中の天井は低い(写真は内部から出口に向かって撮影)。
内部には石仏が並ぶ。雨が多いと水が浸みてくるのか、足元はちょっと泥っぽい。
元の道に戻り、5分ほど進むと、今度は「弁慶の斧研(よきとぎ)岩」に着く。
源平合戦のころ、義経軍がここを通りがかり、弁慶がこの岩で斧の刃を研いだと伝わる。
寺谷分岐は竹薮の中。左の道を選ぶと、ほどなく左に3連続で堀割のような地形が出てくる。
それもそのはずで、左の小高い丘(高畑山)は高畑城跡だ。
室町時代、明石氏が築城したそうだが、高畑山ピークへはササが深すぎて接近できない。
護法谷池のほとりに出る。こちらの足音で、無数の水鳥たちが騒ぎ立てて一斉に
水面から飛び立つ。そんなに驚かなくても。
そのうちの一羽、ダイサギが対岸の木に退避。
池の北側をたどる道は擬木階段で整備されてはいるが、微妙なアップダウンが疲れる。
県道65号線と、阪神高速7号北神戸線をまたぐ。
墓地の裏手に出て、そのまま道標に導かれてバス道へ。
せっかくなので、太山寺(たいさんじ)に寄ってみた。本堂は、神戸市唯一の国宝だ。
続いて、伊川不動明王摩崖仏へ。伊川の水が濁っているのが残念だが、すばらしい渓相だ。
これにしばらく見とれてしまい、すぐに気づけなかったが、手前の滝のすぐ対岸に
刻まれているのが、不動明王摩崖仏だ。
最後に観音山にも寄ってみた。標高160m強の小高い丘だ。
頂上までは西国三十三番の石仏が並ぶ。
石仏は新旧2体が並んでいるが、古い方はいずれも顔や上半身が破壊されている。
おそらく廃仏毀釈によるものだろう。それで後年、石仏を改めてもう一体、横に
並べたのだろう。
山頂直下には、巨岩の上に帝釈観音堂が建っている。これまた、すごいところに
建てたものだ。
山頂には不動明王と役行者像。こちらも2体ずつ。予想外だったが、最後に修験道の
痕跡が見られて満足。
太山寺温泉なでしこの湯では、コーヒーを飲みながら足湯でほっこり。
発見の連続だった充実の里山歩きだった。