今日発売のCD、渡辺香津美さんの「GRACIM」を購入しました。
私は、中学生時代から香津美さんの演奏を聴いていて、何度かライブやコンサートに行ったこともあります。1990年代のレゾナンス・ヴォックスの数枚を除き(この時期、ジャズから離れていたため。しかも現在は廃盤)、アルバムを全部持っています。
そして今回のアルバムですが、今までとは随分と違った感じのサウンドに驚かされました。少なくとも、これまでのリーダーアルバムで耳にした覚えのないサウンドです。演奏が香津美さんと谷川公子さんの二人のみで、香津美さんがベースやシタールも弾いているからかもしれません。ちなみに、最後の曲はサン・サーンスの「動物の謝肉祭」の一曲、「白鳥」をアレンジしたものですが、これも非常に面白い曲です。
曲の感じなどは全く違うのですが、「これまでとはかなり違うぞ」と思わせるという点では、1983年にトリオレコードから発売された2枚組の「モボ」と似ています。このアルバムで、日本のフュージョンからはるか先に飛び出した、まさに先鋭的な演奏に驚かされました。マイルス・デイヴィスのバンドへの加入を誘われたというエピソードも納得できる作品なのです。
それとは全く違う性質の音楽ではありますが、「GRACIM」を何回も聴き込んでみたいと思っています。