今回は阪急伊丹線です。神戸本線の塚口駅から分岐し、伊丹駅までの短い路線で、途中に稲野駅、新伊丹駅があります。
阪急の塚口駅は、JR福知山線の塚口駅とは全く別の場所にあり、連絡などは行っていません。従って、乗り換えなどには適しません。
阪急には、他社と同じ名称でありながら全く別の駅であるというところが他にもあります。伊丹駅(伊丹線。同名の駅がJR福知山線にある)、中津駅(神戸本線および宝塚本線。同名の駅が大阪市営地下鉄御堂筋線にある)、御影駅(神戸本線。同名の駅が阪神本線にある)、春日野道駅(神戸本線。同名の駅が阪神本線にある)、吹田駅(千里線。同名の駅がJR東海道本線にある)、嵐山駅(嵐山線。同名の駅が京福嵐山本線にある)です。
塚口駅3号線で発車を待つ3000系です。この駅を発車すると、すぐに制限速度15キロメートルという急カーブを曲がります。そもそも、3号線のホームもカーブを描いています。曲がりきると複線となり、伊丹駅へ向かいます。
元々、阪急神戸本線は伊丹、および今津線の門戸厄神駅付近を経由する予定でした。しかし、大阪と神戸をより速く、直線的に結べる現在のルートに変更されたため、伊丹線が建設されたという経緯があります。
終点の伊丹駅です。同線では唯一の高架駅で、かつてはさらに宝塚方面への延長が計画されたこともあり、それに対応するような構造であったそうです。
ここは阪神・淡路大震災で倒壊という被害を受けました(新聞報道で掲載された写真を見たことがあります)。伊丹線の塚口駅から新伊丹駅までは震災の4日後に運転を再開しましたが、新伊丹駅から伊丹駅までの区間の復旧には時間がかかりました。1995年3月に伊丹仮駅がつくられ、同駅から塚口駅まで営業することとなったのですが、伊丹駅の営業が再開されたのは1998年でした。このためもあってか、伊丹線はJR福知山線に対して劣勢に立たされています(塚口駅の線形、伊丹線が神戸本線と直通運転をしていないことも理由ではないかと思われますが)。