ひろば 川崎高津公法研究室別室

川崎から、徒然なるままに。 行政法、租税法、財政法、政治、経済、鉄道などを論じ、ジャズ、クラシック、街歩きを愛する。

大晦日に 20年以上変わらない、私の年越しの仕方

2020年12月31日 10時00分00秒 | 日記・エッセイ・コラム

 例年の通り、年末年始は仕事をしながら過ごしています。講義などではなく、原稿を書いたりしているのです。

 2020年がもうじき終わろうとしていますが、COVID-19には関係のないことであり、むしろ、季節の関係なのか新規感染者も増え、変種も登場するなど、ますます活発になっています。2021年1月には恐ろしい事態が待ち受けているのではないかと懸念しています。何しろ、大学関係者にとって睦月は大学試験共通テスト(昨年までのセンター試験)、期末試験など、行事が多いのです。注意しなければ。

 2020年度に入って間もなく、4月上旬から5月の下旬まで、首都圏の多くの街で人通りが激減し、大規模店舗など多くの施設が営業を休止しました。電車やバスの利用客も激減し、人間を運んでいるのか空気を運んでいるのかわからない状態となりました。私も、とくに4月に気分が落ち込み、何もやる気が起こらず、一種の鬱状態になりました。そのためか、コロナ痩せというべき状態にもなりました。悪いことに、一度落ち込むと引き摺ります。

 また、2020年度は、いわゆる対面授業を行っていません。ZoomやWebex(数回だけSkype)を使ったオンライン生講義が圧倒的に多く、一校だけオンライン+録画講義でした。どちらも最初は非常にやりにくい方法です。オンラインの双方向講義であればまだ慣れやすいのですが、放送関係者でない私には、録画講義はやりにくくて仕方がありません。しかも、その録画は、YouTubeなどにアップするのでなければ、データ容量の関係で5分か10分しかアップできないということでぶつ切りにしてしまうしかないのです。

 大学によっては2021年度に教室での対面講義か録画講義かという選択を迫るところがあるのですが、何故にZoomやWebexを使ってのオンライン生講義を行ってはいけないのか、理解に苦しみます。説明らしい説明が書かれた文書も何もないからです。私としては教室+オンラインの生講義にして欲しいところです。

 あるいは大学受験予備校や司法試験予備校などでは当たり前の方法でもよいです。それは、教室での生講義を録画しておき、後にその録画を見ることができるというものです。大学などの学校関係者は、よほど司法試験予備校を敵視している、または無視しているのでしょうか。良いところは学んでいかなければならなかったのです。予備校は大学などよりも20年から30年、あるいは40年ほど先を進んでいたのかもしれません。

 そんな年も暮れていきます。今日は2020年12月31日、大晦日です。

 大晦日と言えば、私が毎年、年末のテレビ番組で唯一楽しみにしているものが東急ジルヴェスター・コンサート(テレビ東京)です。この番組を見逃したことがありません(逆に、生まれてこのかた、紅白はまともに見たことが一度もありません)。渋谷の文化村オーチャードホールで行われているこの年越しコンサートを生中継するとは、さすがテレビ東京と思います。ただ、コンサート自体は22時から開かれているので、どうせのことなら最初から中継して欲しいものです。まあ、私たち夫婦が文化村オーチャードホールへ行けばよいことではあるのですが……

 もう25年以上になりますが、12月31日から1月1日に変わる瞬間をコンサートの生中継とともに過ごしています。今でも、飯守泰次郎さんが指揮した2013年のカウントダウン曲、ヴァーグナー作曲の「ニュルンベルクのマイスタージンガー」序曲のことを思い出します。一番よかったのではなかったでしょうか。演奏は、毎年、東京フィルハーモニー交響楽団が行っています。2019年1月1日になってからの、渋谷の工事現場(おそらく現在の渋谷スクランブルスクエア)での清水靖晃&サキソフォネッツの演奏も印象に残っています。

 今回のカウントダウンの曲は、ベートーヴェンの交響曲第5番第4楽章である、とのことです。面白い選曲だと思いましたが、考えてみれば2020年を締めくくるに相応しい曲です。何故なのかは、聴いてみればおわかりと思います。単に2020年がベートーヴェンの生誕250周年であったからではないでしょう。

 以前、ジルヴェスター・コンサートでベートーヴェンの交響曲第9番が演奏されたこともありますが、交響曲第9番と言えば傑作が多いことでも知られます。ベートーヴェン然り、シューベルトの「ザ・グレート」(Die große C-Dur)然り(最近では第8番とされることが多いのですが欧米では今も第9番とされることがあります)、ドヴォルザークの「新世界から」然り、ブルックナー然り(未完成なのですが)、そして変ニ長調の第4楽章が交響曲の金字塔と言うべきマーラー然り。

 2020年、あまりCDを買ったりしなかったのですが、とあることがきっかけで、ピエタリ・インキネン指揮、日本フィルハーモニー交響楽団演奏のCD(非売品)を入手しました。2018年10月13日、サントリーホールで行われた第704回東京定期演奏会の様子を録音したものです。曲はブルックナーの交響曲第9番ニ短調です。第3楽章までしかなく、未完成です。しかし、シューベルトの第7番(第8番)ロ短調と同じで、内容的には完成していると考えてよいでしょう。価値は高いと思います。

 ブルックナーの交響曲で私が特に好んでいるのは第7番ホ長調で、第1楽章と第4楽章にある独特の浮遊感がたまらないのですが、第9番も傑作です。興味深いのは、第9番の第3楽章もホ長調であることです。シューベルトの第7番(第8番)の第2楽章もホ長調で、未完成であることで有名な交響曲の、完成された部分では最後の楽章として面白い共通点と言えます。

 最後にこの写真です。クラシック音楽と実は深い関係があるのが、このビーグル犬が登場する「ピーナツ」で、漫画でシュローダーがおもちゃ(?)のピアノでベートーヴェンなどの曲を弾いていますし、ベートーヴェンの誕生日がネタになっている話もたくさんあります。また、ベートーヴェンの交響曲第9番第4楽章にある"nicht diese Töne"がスヌーピーの台詞(と言っても考えているだけですが)に登場します。


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2 コメント

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さて、撮影場所は何処でしょう? (川崎高津公法研究室長)
2020-12-31 10:12:26
正解であっても何の賞品もありませんが、当ててみてください。
ヒントは、首都圏の某鉄道駅です。
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答えは (川崎高津公法研究室長)
2021-02-04 08:45:59
東急田園都市線の南町田グランベリーパーク駅です。
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