今回は、東急9000系9014Fです。まずは、大井町線B各停の溝の口行きとして、二子玉川駅(DT07、OM15)2番線に到着するところを撮影しました。
この各駅停車はB各停(青各停)であるため、二子玉川駅を発車してすぐに内側(大井町線)から外側(田園都市線)に転線し、二子新地駅(DT08)および高津駅(DT09)に停車し、高津駅を発車して外側から内側に転線し、溝の口駅(DT10、OM16)に到着します。なお、G各停(緑各停)であれば、転線がないので二子新地駅および高津駅を通過します(両駅の内側にホームがありません)。
私より年上の、或る世代の方であれば、東急大井町線は大井町駅から溝の口駅までの区間の路線であると御記憶の方も多いでしょう。確かに、そういう時代もありました。あるいは、私とほぼ同年代、または私より年下の或る世代の方であれば、大井町駅から二子玉川駅までの路線であると覚えている方も多いはずです。
現在の大井町線の正式な区間は大井町駅から二子玉川駅までの10.4kmです。令和5年度版の『鉄道要覧』にもそのように書かれています。現在の東急電鉄の路線図では大井町駅から溝の口駅までとなっていますが、二子玉川駅から溝の口駅までは田園都市線の複々線区間に乗り入れる形となっています。このようになったのは2009年7月からです。
大井町線および田園都市線ほど、起点、終点が何度も変わった鉄道路線もあまりないでしょう。そもそも、二子玉川駅から溝の口駅までの区間は大井町線でも、まして田園都市線でもなく、玉川電気鉄道溝ノ口線として1927年7月15日に開業しました。玉電の延長線であった訳であり、駅間距離が短いことの理由にもなっています。この区間が大井町線となり、同線の区間が大井町駅から溝の口駅までとなったのは1943年のことであり、戦時輸送の強化のためでした。このために、軌間を玉電の1372mmから大井町線の1067mmに変更しています。そして、二子玉川駅から溝の口駅までの区間は1945年10月1日に軌道から鉄道に変更されています。但し、二子橋の併用軌道(単線)はその後もしばらく続きました。
大井町線・田園都市線のその後の歴史は、別の機会に記します。
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