今回は「川崎高津公法研究室」に掲載していた「待合室」の第161回として2006年4月18日から24日まで掲載した「都電荒川線に乗って(その3)」の再掲載です。今から15年前の話ですので、その点には何卒御注意を。
今回も都電荒川線、三ノ輪橋電停からです。一両(単行とも言います)、ワンマン運転の電車に乗り込む訳ですが、発車時刻まで多少の時間があります。私にとっては必需品のバス共通カードを準備しておきます。このカードで都電にも乗れるのです。もっとも、パスネットを使うことができないのが少々痛いのですが、均一料金であることなど、都電にはバスと共通する点が多いのです。
都電荒川線で一番よく見かけるのが、この7500型でしょう。少なくとも、私にとってはそうで、昨年、非常勤の仕事のために新庚申塚から早稲田まで利用した際にも、この形式以外に乗ったことがありません。他に正面一枚窓の7000型、新鋭でVVVF制御の8500型がありますが、どちらも、何故かあまり見かけません。私が利用する時間帯などのためでしょうか。
車止めです。ここで線路は途切れます。私鉄や路面電車ではよく見かけます。非常勤の仕事のために東横線をよく使っており、渋谷駅で車止めを見ています。
都電荒川線の電停でこのような案内図が掲げられている電停は意外と少ないのですが、知る限りで三ノ輪橋電停 にあるこの案内図は一番詳しいでしょう。それにしても、沿線に色々な名所(?)があるものだと感心します。東京23区のうち、中央本線の北側にはそれほど足を向けていなかったため、知らない場所が多いのです。早稲田大学、巣鴨のとげぬき地蔵などには行きましたが。
光線の関係でおかしな写真になりましたが、時刻表などです。昼間の時間帯は時刻の表示を省略しており、少し前までの山手線の時刻表のようです。5分から6分の間隔であれば、田園都市線・半蔵門線と大体同じですので、全部を表示できると思うのですが、道路の上を走る区間があるために表示していないのかもしれません(理由にはなっていませんね)。
奥が降車用の停留所で、奥でお客が降りると電車が手前に来て、今度はお客を乗せて、左側の線路を走っていきます。このような構造の始点・終点停留所は路面電車に多いようで、熊本市電の田崎橋電停なども同じような構造です。少々違いますが、東急世田谷線の三軒茶屋と下高井戸もこのような線路配置になっています。
都電の運賃は実にわかりやすいものです。とにかく一回乗れば、どこまで乗っても同じ料金です。都営バスと同じ仕組みです。但し、都営バスは全線均一200円ですから、都電のほうが少々安いのです(ちなみに、世田谷線は150円均一、東京23区内の他社バスは210円均一です)。
私は川崎市に生まれ育ったため、バスの運賃は全線均一、バスの前扉から乗って料金を払い、中扉か後扉から降りる、というのが当たり前だと思っていました。東京都23区内(など)、川崎市の全域、横浜市の大部分では、こうした方式が採用されています。ところが、これは東京都23区内、川崎市および横浜市だけの話です。日本の大部分の地域では区間制を採用していますし、乗車する際には中扉か後扉からで、乗る際に整理券を取らなければならず、降りる際に料金を払って前扉から降りるのです。私は、このような区間制などのバスにはなかなか慣れることができず、大分に住んでいた頃も、整理券を取り忘れたことも何度かありました。
全国の路面電車を利用した訳ではないのでよくわからないのですが、路面電車も、都電荒川線と東急世田谷線だけが、整理券が不要であり、前扉から乗って料金を払い、中扉か後扉から降りるという方式のはずです(但し、世田谷線は2両編成ですので、後の車両を利用する時は話が違ってきますが、乗務員に運賃を渡してから乗るという点では同じです)。長崎市や鹿児島市の路面電車は均一性の運賃ですから、東京都23区内・川崎市・横浜市と同じ方法を採用すべきであると思うのですが、いかがでしょうか。
まだ三ノ輪橋を出発していなかったのですが、そろそろ発車時刻です。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます