しばらく改装のために休業していたBUNKAMURAザ・ミュージアムが、今日、営業を再開しました。今日から3月14日まで「フェルメールからのラブレター展」が開かれます。初日に妻と一緒に見に行きました。
その後、ザ・ミュージアムと同じ階にある、芸術関係書の専門店、ナディッフ・モダンに入りました。以前から時々寄る店で、青山ブックセンター六本木店かここかというくらい、個性的な品揃えの店です。改装の影響なのか、少しばかり品揃えが薄くなったような気もします。また、ここにはCDやDVDもありますが、以前に比べるとかなり減ってしまいました。
それでも、やはり見てしまいます。現代音楽やニューエイジ系などがあり、大規模CD店などでも見る機会が少ないのではないかという気もするようなCDが置かれているからです。六本木WAVEではこういうCDが普通に置かれていましたが、閉店してからはマイナーなCDを探せて楽しめるようなCD店がほとんどなくなってしまいました。
ナディッフ・モダンでCDを見ていると、ふと、2枚組CDが目に入りました。2300円という値段です。よく見ると、Dustin O'Halloran, Piano Solos Vol. 1 and 2と書かれており、「あのソフィア・コッポラを魅了した”ダスティン・オハロラン”。入手困難な2枚の傑作ピアノ作品集がセットで再発!」と書かれたシールが貼られていました。
恥ずかしながら、私はニューエイジ系の音楽には疎いほうです。1980年代、ジョージ・ウインストンのアルバムを2枚買ったことがあり、とくに「あこがれ/愛」は何度も聴きましたが、その程度でした。また、映画にも関心が無いので、シールに「映画『マリー・アントワネット』への楽曲提供で注目を集めた、あたたかでシンプルなメロディーに深い物語性を宿らせる美しいピアノの調べ。」と書かれていても、その映画を全く見たことがないのです(別に見る気も起こりませんが)。現代音楽も、武満徹の作品以外はほとんど賭けで聴いてみるしかないというところがあります。思い切ってDustin O'Halloran, Piano Solos Vol. 1 and 2を買うこととしました。
うちに帰り、1枚目からかけてみたところ、すぐに妻が「これ、今日買ったCD?」と尋ねてきました。そしてすぐに「素敵な曲じゃない?」と言いました。2枚目にも同じように反応しました。たしかに、なかなか美しい曲です。クラシックのピアノ独奏曲のような、技巧を凝らしたような曲ではなく、完全にニューエイジ系ですが、所々でエリック・サティのように響き、あるいはシューマン、あるいはリスト、などというように聴こえるのです。
あっという間に、2枚を通して聴いてしまいました。ジャケットに書かれた曲名を見ると、ほとんどがOpus XX(作品XX)としか記されていません。無理にタイトルをつけていないというのも気に入りました。
元々は2004年と2006年に発表されたようですが、今回買った2枚組CDは、日本のインパートメント(Inpartmaint)という会社が発売しており、PDIP-6515という番号も与えられています。初めて耳にした名前ですが、渋谷区宇田川町にあるとのことです。この会社のサイトでp*disというレーベルのページを見ると、Dustin O'Halloran, Piano Solos Vol. 1 and 2を探し出すことができます。
今日、私より先に妻がその良さに気づき、反応したくらいですので、とくに女性にお勧めの内容かもしれません。あまり出回っていないようですが、ここで取り上げておくこととした次第です。
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