今や東京メトロで最古参系列となった8000系は、徐々に半蔵門線、東急田園都市線、東武伊勢崎線・日光線での運用を減らしているようですが、東京メトロの懐事情によるのか、別の理由によるのか、18000系への置き換えはあまり早く進められていないようにも見えます。
さて、今回は8104Fです。急行中央林間行きとして運用されていたところを鷺沼駅で撮影しました。運行表示が10Kと、本来であれば東急の車両が示すべきものとなっていますが(本来は51以降の奇数にSが付されます)、これは撮影日の早朝に鷺沼駅で車両への悪戯があったことでダイヤが乱れたためであるものと思われます。
現在の東京メトロ車ではこの8000系くらいしか残っていませんが、帝都高速度交通営団時代に製造された車両の多くは、ドアの開閉の速度が異常なくらいに速く、一部で爆弾ドアという愛称(?)が付けられています。この8104Fも爆弾ドアです。但し、後期の車両では爆弾ドアでなく、開閉の速度も少しばかり遅くなりました。東急8500系が活躍していた頃には、開閉の速度が遅い8500系と速い8000系とで極端なくらいの対比が見られました。
ちなみに、8000系のネグラはこの鷺沼駅のそばにある鷺沼検車区です。これは、半蔵門線の沿線で検車区を設けられるような場所がなかったためです。鷺沼検車区は、元々が東急の検車区ですが、後に述べる事情もあって東急が長津田に検車区機能を移したのです。私が小学生であった時、鷺沼検車区で長野電鉄に譲渡される前の東急5000系(初代)を見たことがあります。既に東急の緑ではなく、長野電鉄の赤とクリームのツートーンに塗り替えられていたので、すぐにわかりました。
鷺沼検車区のように、他社のエリアに車両基地(車庫、検車区、電車区など)が設けられる例は、東京メトロでは2つめです。最初の例は日比谷線の竹ノ塚検車区(現在は千住検車区竹ノ塚分室)で、これも東武の西新井電車区を譲り受けたものです。現存の例として有名なものとしては、他に大阪メトロの東吹田検車場があります。堺筋線のための車庫ですが、阪急京都線の相川駅と正雀駅との間に設置されています。
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