17年前
この街の中学に入った。
音楽という宇宙に惹きこまれ
恋をして
書と出会い
そして挫折をした。
この街を忘れかけていた頃
私はこの街に再び戻り
いつしかこの街の学校に就職した。
あの人に
離れるのが嫌と言われ
わざと遠回りして帰った日
湯島聖堂の桜のように
儚く散ってしまいそうな
そんなあの人の手を
離れて行かないように
しっかりと握って歩いた坂
そしていつか
ほろ酔いであるいた明神さんの帰り道
風の日に
ニコライ堂の献灯台の
今にも消えそうな灯を
一所懸命にその白い手で護ろうとした
そんなやさしいあの人は
もう私の隣にはいない
この街は
私の人生を全て知っている
この街の中学に入った。
音楽という宇宙に惹きこまれ
恋をして
書と出会い
そして挫折をした。
この街を忘れかけていた頃
私はこの街に再び戻り
いつしかこの街の学校に就職した。
あの人に
離れるのが嫌と言われ
わざと遠回りして帰った日
湯島聖堂の桜のように
儚く散ってしまいそうな
そんなあの人の手を
離れて行かないように
しっかりと握って歩いた坂
そしていつか
ほろ酔いであるいた明神さんの帰り道
風の日に
ニコライ堂の献灯台の
今にも消えそうな灯を
一所懸命にその白い手で護ろうとした
そんなやさしいあの人は
もう私の隣にはいない
この街は
私の人生を全て知っている