乗りなれた、旅情のかけらもないロングシートの電車。
開かない窓を背に、向かいの窓を横に流れてゆく景色を眺める。
いわゆる「通勤電車」で旅をする。
ふと、この類の車両だけを使って、
一日だけで行ける一番遠くはどこだろうと考えた。
車両の運用の都合にも因るのだろうが
朝7時に起きてからでも、その日のうちに
青森まで行くことが出来た。
と、いうよりも…
青森まで各駅停車で、
通勤電車とういう旅情を感じさせない乗り物で移動できてしまうのだ。
ボックス席に座りながら
大きな駅に停まった時に窓を開け
駅弁を買って旅するをする
そんな時代がついこの前だったような気がする
でも、もうそんな時代じゃないんだな。
今日も銀色の電車たちが
いつもの時間たちを乗せて走っている。