三鷹にある国立天文台には、4次元デジタル宇宙プロジェクト(4D2Uプロジェクト)として、天体や天体現象を空間3次元と時間1次元の4次元で可視化するために、4次元可視化実験システム「4次元デジタル宇宙シアター」があります。
その一般公開が定期的になされているのですが、開設当初は、もちろん見学者殺到だったと思い、日本科学未来館にあるのを見て我慢していたのですが、時もだいぶたったので、いよいよ本家の4D2Uを見ることにしました。
観覧は予約制で午後の2時から20分間隔で3時半ごろまで行われているようです。
国立天文台の上品な学生(?)さんたちが、入場整理や解説などをやってくれます。
1回目の上映は満杯で、2回目2時20分を指定されました。ちょっと、時間があるので、他の施設を見学しました。隣にある展示室です。
中では、ハワイのマウナケア山頂のすばる望遠鏡や建設予定中のALMA天文台等のことが詳しく解説・展示されていました。
ロビーのモニターが SAMSUNG だったのが残念でした。日本の研究施設の備品には、多少高くても、日本のメーカーのものを使ってほしかったです。効率性と経済性のみを優先して、入札による購入のみしか認めないなんて杓子定規なことを言っているから、こんなことになってしまうのでしょう。国内の企業を盛り立てる、そういう国の姿勢が重要だと思います。貧乏人根性丸出しの民主党にかわって、是非、安倍政権には頑張ってもらいたいところです。
などと、憂いながら時間がきたので、4D2Uドームにもどります。
研究施設なので、ドームの中は簡素なものかと想像していたのですが、立派なシートが20席並んでいて、プラネタリウムのように、体を横にしながら鑑賞できました。今回の特集は、「衝突する銀河」の3Dシミュレーションでした。
今回も気が付いたことがありました。上映が始まる前に20分ほど待ち時間があり、結構若い人も大勢いたのですが、「スマホを死んでも手からはなしませんでした。」みたいな路上や電車のなかで見られる、バカまるだしの風景はまったく見られず、みんな手渡された資料を読んだり、係の人の説明を聞いたり、静かに待っていました。
いつも、なんであんなにスマホにのめり込むのか。のめり込むだけなら個人の自由ですが、それを持って使っているのがステータスみたいな顔をして、公共の場で傍若無人に振る舞うのが不思議でしょうがないのです。結局 適菜 収(哲学者) が言うような、社会的階層が違う人たちなのだというのが、なんか納得できます。
4D2Uでは、地球を出発して137億光年はなれた宇宙の地平線まで連れて行ってくれます。あまりシートと音楽が気分いいので、途中で2度ほど意識を失いかけました。楽しい20分間でした。
今日は、折角、国立天文台へやってきたので、4D2U の鑑賞だけでなく、夜行われる定例観望会の予約もしていました。受付の6時半には、まだまだ、時間があるので、国立天文台の中を散策しました。
構内は、ヤマカカシがでるというように、森が非常に深く落ち着いた雰囲気です。
特に、太陽塔望遠鏡(アインシュタイン塔~建物の形態が、ベルリン市郊外にあったポツダム天体物理観測所(アインシュタイン塔)と同じ研究目的で造られたことから「アインシュタイン塔」と呼ばれているそうです。)は、趣のある建物です。
散策と見学だけでは、時間を持て余しましたので、近くのファミレスで時間をつぶしました。コーヒーを飲みながら kobo touch で読書して時間をつぶす。これ最高ですね。
そういえば、kobo touch の本革ケース買いました。ちょっと高級感でて、人前で読むにもいい感じです。
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定例観望会に参加するのも初めてだったのですが、指定時間に集合して、大勢の人が集まっているのに驚きました。仕事帰り風のサラリーマンから男女,女女ペア、親子づれまで、様々な人々でした。
しかし、ここでも同じく、スマホをいじっている人は、若い女性2人ぐらいで、その人だって、スマホのとりこになって、周りのことはいっさい目に入らないような感じではなく、一緒に来た女性と会話を交わしながらという普通な感じの態度です。他の人は、ロビーで流されている、もう何度も見たようなアポロ計画の記録映画に見入ったり、展示パネルを見て係の人から説明を受けたりと、何んてハイソな人たちなのかと、実感する風景が目の前にありました。やはり、4D2Uの待合室で見た光景は、その時だけの特別な風景だったのではなく、天体に興味を持ち、わざわざ観望会に参加するような人々は、街中をスマホを凝視しながらゾンビのように徘徊している人々とは、階層がまったく違うということを確信しました。
と、自分もそっちの階層に転落しないようにしようと心に誓い、観望会に参加します。
観望会は、中央棟の会議室で10分ぐらい国立天文台の学生(?)さんのパワーポイントによる説明を受けたあとで、少し離れた50センチ公設望遠鏡のドームに移動し観望を行いました。この説明がまた、パワーポイントのセオリー通りのユーモアを交えた解説でとってもよかったです。
この日の観望会は、オリオン星座のM42星雲と木星及びその衛星の観望でした。
M42星雲は下の写真のようなものが見れるのかと期待したのですが、
解説の方が念をおしたとおり、色のはっきりしない↓こんな感じのぼ~っとしたものでした。これは、長時間露光の写真とライブで見る人間の眼球との差なんだそうです。でも、星雲を肉眼で見たのは初めてだったので、結構興味深かったです。
実際に50センチ望遠鏡を覗くのに、20分ぐらい、係の人から夜空の解説を聞きながら、寒いなか行列を作って屋外で待つのですが、その間に久々に夜空をじっくりと眺めました。驚いたのは、東京の調布(三鷹)で「すばる(プレアデス星団)」が見えていたんだということです。目を凝らすと確かに木星の近くにあわい星の固まりが見えます。
天文台の敷地内で、周りが暗くて見えるのかと思ったら、家に帰っても玄関から普通に見えました。これは感動でした。なんか、いままでそんなことも知らないで、何気なく暮らして損した気がしました。ipod touthやNEXUS7 にインストールした、天体観測アプリを活用して、もっと夜空の観察を続けていきたいと思います。