カンボジア経済

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新型コロナ カンボジアの状況 2023年9月30日

2023年10月09日 | 経済
 カンボジアの新型コロナウイルスの感染状況は、感染が始まった2020年は低レベルでしたが、2021年2月から急増しました。発端は、陽性だった中国人女性が賄賂を使って隔離を脱走し、クラブ等で感染を拡大したという悪質なケースでした。2月20日市中感染事件と呼ばれるこの事件以降、感染が急拡大しました。このため、2021年4月15日からプノンペン等でのロックダウンが始まりました。その後、ワクチン接種の進展とともに感染は落ち着き始め、9月末から段階的に経済の再開が進められ、12月にはほぼ正常に戻っていました。2022年に入り、オミクロン変異株の登場で、感染者数は増加に転じましたが、5月には落ち着き、死者数、新規陽性者数ともに低レベルとなりました。9月以降は、陽性者数は減少し、10月~2023年9月には新規陽性者ゼロの日も増えています。
 10月1日のカンボジア保健省の発表によれば、9月末現在の死者は累計3056名(8月31日からゼロ名増)です。累計陽性者数は13万8941名(同1名増)となっています。死者数は、ここ17カ月間ほどはゼロが続いています。陽性者数も2022年7月以降一日数名前後で推移しています。なお、PCR検査数が大幅に減少していることもあり、新規陽性者の数字の正確性については議論のあるところです。
 新型コロナ対策成功の要因となったのは、早期のワクチン接種であったと見られます。世界的に見ても早いペースで接種が進んでおり、既に、3歳以上~成人については2回接種をほぼ完了していると言ってもよい状況と見られます。9月30日現在で、1530万9918人への第1回接種を完了しています。これは、カンボジアの人口(約1600万人)の95.7%に相当します。成人(18歳以上約1000万人)への接種について見ると、既に目標の104.0%に第1回接種を、100.7%に2回目を完了しています。ブースター接種(3回目)も実施が進められ、1075万5551人(うち成人706万7291人)が接種を完了しています。第4回・第5回・第6回の接種も進められています。
 カンボジアでは、マスク着用義務も解除され、「アフターコロナ」と言っても良い雰囲気となっています。カンボジアへの外国人観光客数は激減していましたが、最近は西洋系の観光客をかなり見かけるようになっています。ワクチン接種への積極的な取り組みと「ウィズコロナ」の規制緩和が非常にうまくいったものと見られ、今後の経済回復が期待される状況です。
(写真は、ビルが林立するプノンペン中心部。10月1日撮影)



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2023年10月09日 | 一般
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