カンボジア経済

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シアヌークビル近郊の石炭火力発電所増設に着工

2020年01月07日 | 経済
 12月18日、シアヌークビル近郊のスタンハウで、石炭火力発電所の起工式が開催されました。中国系のカンボジア国際投資開発グループ(CIIDG)が建設するもので、規模は350MW×2基で、合計700MWとなります。CIIDGは、既に405MW(135MW×3基)の石炭火力発電機を同じ場所で運用しています(写真上)。これまでの計画では、135MW級を更に4基増設する予定でしたが、電力需給ひっ迫の状況を受けて、大型の発電機に変更した模様です。増設される発電機は、1基は2022年に、もう1基は2023年に稼働すると計画としています。
 この発電所と隣り合って、マレーシア系のCELが100MW(50MW×2基)の発電所を運用していますが、昨年12月に増設分150MWが完成したところです。また、ロイヤルグループも700MWの火力発電所を建設する計画を有しています。
 また、これらの発電所で発電した電力をプノンペンに送る送電線は、既に日本の円借款で建設された230KVの送電線がありましたが、容量が不足するとみられるため、国道4号線沿いに500KVの超高圧送電線を建設しています。
 2019年3月~5月に電力需給がひっ迫して計画停電に追い込まれた状況に対応するため、発電所の緊急建設や近隣国からの電力輸入等、電力供給を増加させるための対策が取られています。しかし、発電所や送電線の建設には時間がかかるため、水力発電所の発電量が減少する今年の乾季に停電を起こさないようにできるかについては、今後とも慎重に見ていく必要があるものと見られます。



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