11月12日、ASEAN関連首脳会議出席のためカンボジアを訪問中の岸田文雄内閣総理大臣は、カンボジアのフン・セン首相と首脳会談を実施しました。両首相は、今年3月、4月にも首脳会談を行っています。
会談後、両首脳は、カンボジアに対する4件の無償資金協力案件の交換公文の署名及び豊田通商とカンボジア経済財政省との間のカンボジアの自動車産業の発展に向けた協業に関する覚書の署名に立ち会い、その後、共同記者発表に臨みました。
会談で、岸田首相は、国際社会が多くの難問に直面する中、フン・セン首相がASEAN議長として適切に対処し、更にはミャンマー情勢の事態打開に向けて尽力をされていることに敬意を表しました。これに対し、フン・セン首相からは、日本からのASEAN議長国としてのカンボジアへの支援に感謝する、岸田総理と共に様々な地域・国際情勢への対応について緊密に連携していきたいと発言がありました。
二国間関係については、両首脳は、近年の両国の協力の進展を踏まえて、来年の外交関係樹立70周年の機会に両国関係を「包括的戦略的パートナーシップ」に格上げすることに合意し、これを機に両国関係をさらに飛躍させていくことで一致しました。安全保障協力については、岸田首相は、今後もカンボジアに艦艇を派遣し、隊員のリアム基地訪問や親善訓練を進めていきたい、と述べ、両首脳は、安全保障分野における様々な協力を推進していくことを確認しました。経済関係については、岸田首相は、官民を挙げてカンボジアの産業の発展と産業人材育成に協力していくと述べ、フン・セン首相から、日系企業によるカンボジア経済・産業への貢献について高く評価し、日系企業の投資をさらに誘致していきたいと発言がありました。また、両首脳は、新たな協力分野であるサイバーセキュリティ案件を含む無償資金協力4件が署名に至ったことを歓迎しました。岸田総理は、今後も5Gネットワーク構築や、人材育成で連携していく、また、「アジア・ゼロエミッション共同体構想」の実現に向けて連携していきたいと述べました。民主主義・人権分野については、岸田首相から、日本は引き続きカンボジアの民主的発展を後押ししつつ、来年7月の総選挙が自由・公正かつ国民の多様な声を反映した形で実施されることを期待すると述べました。フン・セン首相からは、自由で公正な選挙の実施に向けて努力していくとの発言がありました。また、岸田首相から、来年の日カンボジア外交関係樹立70周年を、観光も含めより多くの両国民が交流する年としたいと述べました。70周年記念ロゴもこの場で発表されました。
地域・国際情勢に関連しては、まずウクライナ情勢について、岸田首相から、カンボジアが10月に国連総会で採択された決議でも日本と共に共同提案国入りしたことを高く評価する、ロシアの核兵器による威嚇は断じて受け入れられず、ましてや、核兵器の使用は決してあってはならない、国際社会が一致して明確なメッセージを発することが不可欠であると述べました。これに対して、フン・セン首相より、核兵器使用については明確な反対のメッセージを出す必要がある、またウクライナに関する国連総会決議の共同提案国となったところであると述べました。また、両首脳は、ウクライナを含む第三国における地雷対策に協力していくことで一致しました。地域情勢に関連して、両首脳は、北朝鮮情勢及び東シナ・南シナ海情勢についても意見交換を行いました。その中で岸田首相は、北朝鮮の核・ミサイル問題や拉致問題への対応において、カンボジアが一貫して日本国民に寄り添う立場を示していることに謝意を表明し、今後も連携していきたいと述べました。これに対し、フン・セン首相は、日本の上空を通過するものを含め、北朝鮮による弾道ミサイル発射を非難する、拉致問題の即時解決に向けて協力していきたいと述べました。
(写真は、AKPより。70周年記念ロゴ)
外務省の発表
https://www.mofa.go.jp/mofaj/s_sa/sea1/kh/page1_001397.html
↓にほんブログ村のランキングに参加しています。よろしければクリックしてください↓
にほんブログ村
会談後、両首脳は、カンボジアに対する4件の無償資金協力案件の交換公文の署名及び豊田通商とカンボジア経済財政省との間のカンボジアの自動車産業の発展に向けた協業に関する覚書の署名に立ち会い、その後、共同記者発表に臨みました。
会談で、岸田首相は、国際社会が多くの難問に直面する中、フン・セン首相がASEAN議長として適切に対処し、更にはミャンマー情勢の事態打開に向けて尽力をされていることに敬意を表しました。これに対し、フン・セン首相からは、日本からのASEAN議長国としてのカンボジアへの支援に感謝する、岸田総理と共に様々な地域・国際情勢への対応について緊密に連携していきたいと発言がありました。
二国間関係については、両首脳は、近年の両国の協力の進展を踏まえて、来年の外交関係樹立70周年の機会に両国関係を「包括的戦略的パートナーシップ」に格上げすることに合意し、これを機に両国関係をさらに飛躍させていくことで一致しました。安全保障協力については、岸田首相は、今後もカンボジアに艦艇を派遣し、隊員のリアム基地訪問や親善訓練を進めていきたい、と述べ、両首脳は、安全保障分野における様々な協力を推進していくことを確認しました。経済関係については、岸田首相は、官民を挙げてカンボジアの産業の発展と産業人材育成に協力していくと述べ、フン・セン首相から、日系企業によるカンボジア経済・産業への貢献について高く評価し、日系企業の投資をさらに誘致していきたいと発言がありました。また、両首脳は、新たな協力分野であるサイバーセキュリティ案件を含む無償資金協力4件が署名に至ったことを歓迎しました。岸田総理は、今後も5Gネットワーク構築や、人材育成で連携していく、また、「アジア・ゼロエミッション共同体構想」の実現に向けて連携していきたいと述べました。民主主義・人権分野については、岸田首相から、日本は引き続きカンボジアの民主的発展を後押ししつつ、来年7月の総選挙が自由・公正かつ国民の多様な声を反映した形で実施されることを期待すると述べました。フン・セン首相からは、自由で公正な選挙の実施に向けて努力していくとの発言がありました。また、岸田首相から、来年の日カンボジア外交関係樹立70周年を、観光も含めより多くの両国民が交流する年としたいと述べました。70周年記念ロゴもこの場で発表されました。
地域・国際情勢に関連しては、まずウクライナ情勢について、岸田首相から、カンボジアが10月に国連総会で採択された決議でも日本と共に共同提案国入りしたことを高く評価する、ロシアの核兵器による威嚇は断じて受け入れられず、ましてや、核兵器の使用は決してあってはならない、国際社会が一致して明確なメッセージを発することが不可欠であると述べました。これに対して、フン・セン首相より、核兵器使用については明確な反対のメッセージを出す必要がある、またウクライナに関する国連総会決議の共同提案国となったところであると述べました。また、両首脳は、ウクライナを含む第三国における地雷対策に協力していくことで一致しました。地域情勢に関連して、両首脳は、北朝鮮情勢及び東シナ・南シナ海情勢についても意見交換を行いました。その中で岸田首相は、北朝鮮の核・ミサイル問題や拉致問題への対応において、カンボジアが一貫して日本国民に寄り添う立場を示していることに謝意を表明し、今後も連携していきたいと述べました。これに対し、フン・セン首相は、日本の上空を通過するものを含め、北朝鮮による弾道ミサイル発射を非難する、拉致問題の即時解決に向けて協力していきたいと述べました。
(写真は、AKPより。70周年記念ロゴ)
外務省の発表
https://www.mofa.go.jp/mofaj/s_sa/sea1/kh/page1_001397.html
↓にほんブログ村のランキングに参加しています。よろしければクリックしてください↓
にほんブログ村