カンボジア経済

カンボジアの経済について、お堅い数字の話から、グルメ情報といったやわらかい話まで、ビジネス関係の方にお役に立つブログです

ILOのベターファクトリー 2027年まで延長

2022年10月18日 | 経済
 10月10日、国際労働機関(ILO)は、カンボジアの商業省、労働職業訓練省、カンボジア縫製製造業協会(GMAC)と、「ベター・ファクトリー・カンボジア・プログラム2023年~2027年」(BFC)に関する覚書に調印しました。
 BFCは、2001年に米国が、カンボジアが米国市場にアクセスする条件として、労働環境の改善を求めたことに端を発し、ILOが縫製工場の労働条件をモニターし、その改善を働きかけるプログラムとして開始され、カンボジアの縫製工場の労働環境改善に大きな役割を果たしてきました。最近では、違反企業名を公表したり、様々な統計を発表する等、縫製業の透明性向上にも取り組んできています。また、監査対象範囲を製靴業や旅行用品製造業にも広げてきています。この事業は今年末までの予定でしたが、中国の工場での人権問題に批判が高まっていることに加え、ファストファッション関連企業が途上国で労働者を低賃金で搾取しているとの批判も根強いこともあって、その必要性は更に高まりつつあり、2023年1月から2027年12月までの5年間の延長が合意されたものです。
 カンボジアの縫製工場等は、中国系企業も多く、その労働環境はまだまだ改善の余地があるのが実態です。日系企業の工場のように、寮や食堂が完備され、医師や看護師が常駐するような工場ばかりではありません。BFCの活動によって、労働環境の更なる改善に繋がっていくことが期待されます。
(写真は、AKPより)

国際労働機関のベター・ファクトリー・カンボジアのフェイスブック
https://web.facebook.com/betterfactories/


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メルマガ「週刊カンボジア経済ニュース」今週号は本日発行です

2022年10月17日 | 一般
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クラチェ州で新たな金鉱山稼働

2022年10月17日 | 経済
 10月10日、クラチェ州サンボー郡で、Xing Yuan Kanng Yeak Co., Ltd.が金鉱山の商業生産を開始し、スイ・セン鉱業エネルギー大臣も参加して式典が開催されました。この鉱山は、カンボジアで3か所目の金鉱山となります。同鉱山では、既に8.2キログラムの金を生産しており、今後は20キログラム/月で3カ月間ほど生産し、その後は60キログラム/月程度に生産量を増やしていきたいとしています。
 カンボジアで最初の金鉱山は、東部モンドルキリ州のオクバウ金鉱で2021年6月21日から商業生産が開始されています。14年間の探鉱と調査の後、オーストラリア系のルネッサンスミネラル社が成功したものです。調査結果によりますと、当初8年間は年間3トン程度の生産が見込めるとのことです。最近までの約1年間で産出量は、3543キログラムで、政府のロイヤルティ収入は約510万ドル(約6億8000万円)となっているとのことです。また、二番目の金鉱山として、カンボジアと中国の合弁会社Delcom Campuchea Plc.が、2022年8月4日からプレアビヒア州で金鉱山の試験操業を開始しています。同鉱山の年間産出量は340キログラム程度で、政府のロイヤルティ収入は約60万ドル(約8000万円)と見積もられています。
  カンボジアは、鉱物資源にも恵まれていますが、インフラ等が不十分で開発が進んでいませんでした。今回、小規模ではありますが、第3の金鉱山の商業生産に漕ぎつけたことは大きな意義があるものと見られます。なお、日本の石油天然ガス・金属鉱物資源機構(JOGMEC)も、北東部のラタナキリ州のオヤダオ南地域において、銅、金およびモリブデンの探鉱を行っており、その成功も期待されます。
(写真は、AKPより)



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新しい韓国料理 Sookdal

2022年10月16日 | 生活環境
 プノンペン中心部バンケンコンに開店した新しい韓国料理店「Sookdal」です。場所は、韓国料理の大長吟の隣です。インテリアは、高い天井と大きなガラス窓で開放的でモダンな感じです。2階には、個室がたくさんあります。店名の「Sookdal(スッダル)」は、「熟達」という意味で、熟成肉のことを言っているようです。メニューは、店名通り熟成豚肉が目玉で、美味しい焼肉が食べられます。また、釜飯(白飯)も名物のようで、ほとんどのお客さんが注文していました。今回は、サムギョプサル(豚の三枚肉)とヤンニョムテジカルビ(味付き豚肉カルビ)、釜飯の付いたキムチチゲのランチセットをお願いしました。お肉は、スタッフさんが焼いてくれるので助かります。サムギョプサルは、分厚いお肉で映えます。ヤンニョムテジカルビもやわらかくてとても美味しかったです。釜飯も秀逸で、一緒についてくる海苔等で食べると美味しいです。また、残ったお焦げにお湯をいれて味わうのも韓国風でいい感じです(ヌルンジというらしいです)。お客さんは、韓国の方だけでなく、地元の方も多いようでした。お値段は、プノンペンの韓国料理としては、中堅です。これはお薦めです。ぜひお試しください。

Sookdal
https://web.facebook.com/profile.php?id=100082962747441

店内は天井が高く明るい感じです。


店員さんが美味しく焼いてくれるので助かります。


秀逸な釜飯。シンプルながら美味しいです。お焦げにお湯を入れたヌルンジもいい感じです。



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カンボジア日本人会 のど自慢大会2022

2022年10月15日 | 生活環境
 10月9日に、プノンペンのCJCCにて「第4回プノンペンのど自慢日本人大会」が開催されました。のど自慢大会には15組が出場し、レベルの高い熱唱が続きました。会場には数多くの応援団・観客が詰めかけ、ステージと客席の一体感があって大変な盛り上がりでした。優勝は、「まつり」を歌われた久保田光広さんでした。素晴らしい歌声でした。この他にも会場賞等の様々な賞があり、協賛企業の方々からの商品も授与されました。また、ゲストとして招待された山内満智子さんの「伊勢佐木町ブルース」も素敵でした。なお、のど自慢の模様は、ユーチューブでもリアルタイムで公開されました。
 カンボジア在住の日本人の人数も相当に増えてきているので、こうしたイベントや集まりで懇親するのは、大変良いことですし、楽しく感じます。ご苦労頂いた関係者の方々に感謝したいと思います。日本人会では、今後も様々なイベントがありますので、ぜひご参加ください。

第3回プノンペンのど自慢日本人大会のフェイスブック
https://web.facebook.com/nodojimanpp/

カンボジア日本人会のフェイスブック
https://www.facebook.com/Jacambodia/


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カンポット観光港の新客船ターミナルがほぼ完成

2022年10月14日 | 経済
 10月7日、カンボジア南部のカンポット州で、アジア開発銀行が支援している観光港の新客船ターミナル建設現場を、オウン・ポン・モニロット経済財政大臣、スン・チャントル公共事業運輸大臣、トン・コン観光大臣が視察しました。ターミナルはほぼ完成しているとのことです。この観光港は、カンボジア南部からベトナムやタイ湾の観光地等へのゲートとなることが期待されています。
 アジア開発銀行は、2014年11月に、フェリー埠頭の建設や関連道路の建設のため、1800万ドル(約26億円)の借款を供与しています。当初2019年末頃の完工を目指していましたが、新型コロナの影響もあって、ようやく完成に近づいています。なお、今後、より大型の船が入港できるように、水路を掘削する計画のための調査を実施するする予定であるとしています。
 カンボジア経済にとって、観光は主要なエンジンの一つであり、新型コロナがほぼ終息に向かう中で、カンボジア政府は10月3日から全ての入国規制を撤廃しています。しかし、観光客数がコロナ前のレベルに戻るのは2026年となると見られています。また、これまで、観光客がアンコールワットに集中してきたため、カンボジア政府としては南部沿岸部のビーチリゾートやメコン川沿いのエコツーリズム、カンボジア第2の世界遺産であるプレアビヒア等の地方部への観光客誘致を進めています。観光客誘致は引き続き重要な施策であり、観光のためのインフラ整備等の継続的な努力が期待されます。


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IMF 世界経済見通し2022秋 物価上昇と先行き不透明感

2022年10月13日 | 経済
 10月11日、国際通貨基金(IMF)は、世界経済見通し(WEO)2022年10月版を発表しました。世界経済については、「世界経済活動は広範にわたり、かつ当初予想より大幅に鈍化している。物価は数年ぶりの高水準を上回っている。生活費の危機や、大半の地域で見られる金融環境の引き締まり、ロシアのウクライナ侵攻、長引く新型コロナウイルスのパンデミックがすべて、経済見通しに重くのしかかっている。」としています。世界全体の成長率については、2022年3.2%(2022年4月予測3.6%)、2023年2.7%(同3.6%)に引き下げました。
 世界経済の回復に不確実性が高まっている中で、カンボジアの今年の成長率予測は横ばいでした。成長率予測は、20221年5.1%(同5.1%)、2023年6.2%(同5.9%)、2024年6.6%となっています。2025年以降2027年までの成長率は、6.4%~6.6%と高度成長に復帰すると予測しています。物価上昇率は、2022年5.2%(同3.0%)、2023年3.8%(同3.0%)、2024年3.0%と見込んでいます。経常収支の赤字(対GDP比)は、2021年は48.0%、2022年は31.3%にまで悪化すると予測していますが、2023年は17.0%、2024年は14.2%に改善する見込みで、2024年以降も8%前後と予測しています。
 なお、IMFでは、「世界のインフレ率は、2021年の4.7%から2022年には8.8%に上昇する見込みだ。2023年には6.5%、2024年には4.1%に減速するとの予想だ。金融政策は、物価の安定を取り戻すためにしっかりと推し進め、財政政策は、金融政策と一致するよう十分に引き締まったスタンスを保ちつつ、生活費の圧力を和らげることを目指すべきだ。」と指摘しています。
 世界的な物価上昇の中で、スリランカのように激しい物価上昇、為替変動、外貨危機、対外債務返済不能、政治的混乱等に直面して困難な状況にある国も出てきています。しかし、カンボジアは、途上国の中では物価も安定的、為替レートも安定、対外債務も問題ないレベルであり、マクロ経済運営は様々な外的ショックにうまく対応しているものと見られます。今後も、日本等先進各国や国際機関の協力を得つつ、経済の回復に向けた努力を継続することが期待されます。
(グラフは、IMFの発表より)

国際通貨基金(IMF) 世界経済見通し2022年10月版(和文新聞発表)
https://www.imf.org/ja/Publications/WEO/Issues/2022/10/11/world-economic-outlook-october-2022


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AMRO  ASEAN各国の成長率予測を改訂 カンボジアは5.0%

2022年10月12日 | 経済
 10月6日、ASEAN+3マクロ経済調査事務局(ASEAN+3 Macroeconomic Research Office:AMRO)は、ASEAN+3地域経済見通し2022年10月改訂版を発表しました。AMROは、この地域の経済・金融の監視・分析を行うとともに、ASEAN+3(ASEAN10か国と日本、中国、韓国)による外貨融通の取り決め「チェンマイ・イニシアティブ(CMIM)」の実施を支援するために設立された国際機関です。
 AMROは、今回の見通しで2022年の加盟13カ国のGDP成長率見込みを7月の予測から更に引き下げました。中国のゼロコロナ政策と不動産不況、欧米での景気スローダウン等が影響したと分析しています。ASEAN+3では、2022年3.7%(前回予測4.3%)、2023年4.9%(同4.6%)、ASEAN10か国では、2022年5.3%(同5.1%)、2023年4.9%(同5.3%)と見ています。カンボジアについては、2022年は概ね横ばいで5.0%(同4.9%)としましたが、2023年は5.4%(同5.8%)と引下げています。ASEAN主要国は、2022年成長率予測はまちまちで、タイ3.2%(同3.2%)、フィリピン6.9%(同6.9%)、シンガポール3.1%(同3.9%)、マレーシア7.3%(同6.0%)、インドネシア5.2%(同5.1%)等となっています。なお、物価上昇率は、ラオスやミャンマーでインフレが悪化する懸念があります(2022年ラオス20.2%、ミャンマー18.0%)。これ以外は、ウクライナ侵攻等の影響は限定的で、カンボジアについても2022年5.3%(前回6.4%)、2023年3.0%(同4.4%)と予測しています。
 リスクとしては、主要国の景気後退、米国の金融引き締め強化、世界的エネルギー危機、米中対立激化、ワクチン耐性があるウイルス変異株の出現等をあげています。
 AMROとCMIMは、アジア通貨危機の際の国際通貨基金(IMF)の対応が失敗続きであったために、日本が主導して設立したアジア版IMFです。2016年の設立協定発効以降、活動を本格化しており、アジアの視点に立った経済分析・監視を実施しています。

AMROの新聞発表(英文です)
https://www.amro-asia.org/global-woes-cast-shadow-over-asean3-growth/


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陸上鉱区第8区 石油開発ライセンス授与

2022年10月11日 | 経済
 10月3日、カナダ系のアンコール・リソーシズ社は、カンボジア現地法人のEnerCam社(EnerCam Resources Corp. (Cambodia) Co. Ltd.)がカンボジアの陸上油田・ガス田第Ⅷ鉱区の探査・開発・生産に関する最終ライセンスを受領したと発表しました。第Ⅷ鉱区は、カンポット州等を含む7300平方キロメートルに及びます。これまでの調査結果によれば、地表21か所で「油徴(石油の染み出し)」を確認し、サンプルを採取したとのことです。今後、環境に配慮しつつ地震探査等を行い、有望な油田の探査を行うとしています。ライセンスの期間は、探査が3年(2年延長が2回可能)、開発・生産は25年(延長条項あり)となっています。
 カンボジア領海の海上油田ブロックAについては、開発していたシンガポール系のクリスエナジーが破たんして開発は暗礁に乗り上げた形です。他方、カンボジアとタイの間では、タイ湾の海上の国境線が確定しておらず、双方が領有権を主張する2万6400平方キロメートルの重複主張海域(OCA)が存在しています。この海域では、石油・天然ガスが豊富に埋蔵されていると見られており、領有権問題を棚上げして、両国で共同開発を行う方向で協議が進められてきており、その開発にタイ・カンボジア双方で期待が高まっています。
 こうした中で、陸上鉱区の探査が行われることは大きな意義があります。ガソリン等の石油製品を全量輸入に頼っているカンボジアでは、ロシアのウクライナ侵攻等の外部要因で石油価格が突然高騰する等の影響を深刻に受ける状況にあります。国内で少しでも原油の生産があれば、長期的・安定的なエネルギー源を確保できるうえに、国際原油価格高騰等のショックを和らげる効果も期待できます。今後の探査の結果が期待されます。
(地図は、新聞発表より)

アンコール・リソーシズの新聞発表(英文です)
https://angkorresources.ca/angkor-resources-energy-subsidiary-granted-onshore-exploration-and-production-license-for-cambodias-oil-gas/


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2022年10月10日 | 一般
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カンボジア 2022年8月の物価上昇率

2022年10月10日 | 経済
 国家統計庁から発表された2022年8月の物価上昇率(対前年同月比)は、4.9%と少し落ち着いてきました。物価上昇率は、2012年以降、安定的に推移してきました。2017年初頭に4%台まで上昇しましたが、2017年5月以降は概ね3%未満で安定していました。2021年9月以降は久しぶりの大幅上昇となっています(2017年1月4.4%、2月4.0%、3月4.2%、4月3.2%、5月2.5%、6月2.3%、7月2.3%、8月2.6%、9月2.7%、10月2.1%、11月2.3%、12月2.2%、2018年1月2.0%、2月2.3%、3月2.3%、4月2.4%、5月2.9%、6月2.8%、7月2.3%、8月1.9%、9月2.6%、10月3.1%、11月2.5%、12月1.6%、2019年1月1.6%、2月2.4%、3月2.3%、4月2.6%、5月2.3%、6月1.6%、7月2.2%、8月3.1%、9月1.7%、10月1.3%、11月1.8%、12月3.1%、2020年1月3.6%、2月2.7%、3月2.8%、4月1.9%、5月2.4%、6月3.2%、7月3.1%、8月2.0%、9月2.9%、10月3.7%、11月3.7%、12月2.9%、2021年1月2.6%、2月1.7%、3月2.1%、4月2.7%、5月3.0%、6月2.7%、7月3.3%、8月3.4%、9月5.9%、10月6.8%、11月7.9%、12月6.7%、2022年1月4.1%、2月6.3%、3月7.2%、4月7.3%、5月7.2%、6月7.8%、7月5.4%)。なお、7月と比べると8月は0.5%の下落でした。
 ガソリン価格は、政府による価格メカニズムにより国際価格に概ね連動して動いています。7月の4750リエル/リットルから、8月は4700リエル/リットルに下落しました。ディーゼルも、7月の5150リエル/リットルから、8月は5100リエル/リットルに下落しました。国際原油価格(ニューヨーク市場のWTI)は、ロシアのウクライナ侵略の影響を受けて急激に上昇し3月初めに130ドル台にまで上昇した後、最近は80ドル前後まで低下してきています。カンボジアはガソリン類を全量輸入に頼っているため、カンボジアのガソリン価格も国際価格に連動しており、一旦急速に上昇しましたが、原油価格の下落を受けて落ち着いてきました。しかし、資源に加え、食料品の国際価格も大きく上昇しており、カンボジアの物価全体への波及は引き続き懸念材料となっています。
 国際機関も世界的な資源・食料価格の上昇を懸念材料としています。2022年のカンボジアの物価上昇率について、アジア開発銀行は5.0%、世界銀行は6.0%、AMROは5.9%と予測しています。
(写真は、プノンペンのオールドマーケット)  


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雨季の豪雨2022

2022年10月09日 | 社会・風土
 カンボジアは5月~10月が雨季です。この間には「バケツをひっくり返したような」スコールに襲われることもたびたびあります。特に、8月後半~10月はプノンペンも集中豪雨に見舞われます。傘も全く役に立たないような激しさです。そんな時はちょっと雨宿りするしかありません。通常、豪雨は30分から1時間ほどで終わります。プノンペンでも町のあちこちはすぐ水たまりと化します(日本政府が支援している排水事業で洪水被害は大幅に減少しているようです)。バイクに乗っている人たちの中には、ビニールポンチョをかぶって走っていく元気な人たちもいます。トゥクトゥクは、雨除けのカバーを出して走ります。プノンペンの街中は、洪水で通行できなくなるところも出て、道路は大渋滞となります。最近は、元は湿地や遊水地だったところが次々に埋め立てられていて、思わぬところが洪水被害にあうこともあるとのことです。しかし、この時期の雨は、農家には本当に大切な恵みの雨でもあります。
 なお、プノンペン等の都市の洪水の際は、下水やごみ等が混入している可能性も高く、病気の思わぬ原因ともなりますので、なるべく洪水(水たまり)に入らない・触らない等の注意が必要です。



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最近の朝ごはん ローカル焼肉定食 Yi Yi

2022年10月08日 | 生活環境
 プノンペン北部、セントラルマーケット近くにある、焼肉定食を出す人気のローカル食堂「Yi Yi」です。最近、朝ごはんによく行っています。以前は、いわゆる道端レストランだったのですが、隣の店舗を買収(?)して、立派なお店となり、規模は2倍以上の大きさになっています。場所は、セントラルマーケットの真北、約100メートルです。人気の焼肉定食は、7000リエル(約250円)に値上がりしていますが、大人気です。焼肉定食は、牛の形の鉄板で濃い味付けの牛肉と玉ねぎを炒め、半熟目玉焼きもついています。テーブルに置いてあるニンニクの漬物をたっぷりかけて食べると朝から元気が出ます。お客さんは、ローカルの方がほとんどです。英語は通じませんが、壁に貼ってある写真を指差せば分かります。お勧めです。ぜひお試しください。

店内はこんな感じで、カンボジアのローカル感たっぷりです。



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2023年の課税最低限 375ドルに引き上げへ

2022年10月07日 | 経済
 2023年1月1日から、課税最低限引上げが実施されます。9月28日に経済財政省は、給与税の課税最低限をこれまでの130万リエル(約325ドル:約4万7000円)から150万リエル(約375ドル:約5万4000円)に引き上げる政令を発布しました。
 2023年1月1日からの最低賃金については、労働諮問委員会での討議を経て、今年の194ドル/月から3.1%増の200ドル/月で決着しています。諸手当、残業を含めると現行の課税最低限を超える例が増えると見られるため、その引上げが必要となったものと見られます。課税最低限は、2015年1月1日にそれまでの50万リエル(約125ドル:約1万4000円)から80万リエル(約200ドル:約2万2400円)に引き上げられ、さらに2017年1月1日から100万リエル(約250ドル:約2万8000円)、2018年1月1日から120万リエル(約300ドル:約3万2700円)、2020年1月1日から130万リエル(約325ドル:約4万7000円)に引き上げられていました。
 なお、これにあわせて給与税の所得区分も見直しが実施されています。改定後の給与税の税率は、月額150万リエル(約375ドル)以下はゼロ、150万1リエル~200万リエル(約500ドル)5%、200万1リエル~850万リエル(約2215ドル)10%、850万1リエル~1250万リエル(約3125ドル)15%、1250万1リエル以上20%となっています。
 フン・セン政権では、農民や貧困労働者層からは税金を徴収しないとの原則が貫かれており、今回の課税最低限の引き上げも最低賃金の引き上げに沿ったもので妥当なものと見られます。

経済財政省税務総局のフィエスブック(クメール語です)
https://web.facebook.com/cambodiataxation


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シアヌークビル高速道路 ついに試験運用始まる

2022年10月06日 | 経済
 中国企業によるプノンペン~シアヌークビル高速道路は、完成が遅れていましたが、10月1日から試験運用が開始されました。10月末までは、料金無料で開放されています(11月以降の料金は不詳です)。
 プノンペンとシアヌークビルを結ぶ高速道路は、プノンペン近郊の環状3号線からスタートし、シアヌークビル近郊までを結ぶ片側2車線、総延長187キロメートルの高速道路です。カンボジア初の高速道路となります。プノンペン市内からシアヌークビルまで、これまで5~6時間かかっていたところを3時間程度に短縮できるものと見られます。出入口は、プノンペン、シアヌークビルを含めて合計8カ所あります。また、ガソリンスタンド、トイレやカフェがあるパーキングエリアは4カ所設けられています(まだ工事中の模様です)。高速道路では、車種別の速度制限が定められており、普通車は120キロメートル/時となっています。また、バイクやトゥクトゥクは通行禁止です(500CC以上のバイクは通行可能)。
 中国政府系の中国路橋工程(CRBC)の現地法人のカンボジア・プノンペン・シアヌークビル・エクスプレスウエー(柬埔寨金港高速公路)が、BOT(建設・運営・譲渡)方式で受託しています。総工費は、20億1900万ドル(約2220億円)とされています。2019年4月に着工し、今年6月には完工するとしていました。 
 10月1日には約9000台、2日には約1万5000台の通行があったとしています。当初2日間に事故は無かったものの、逆走する車がいたり、通行禁止のバイクが走っていたりするケースがあった模様です。高速道路の通行の仕方に関するチラシを配ったり、動画を配信したりして、安全運転に関する指導・知識の普及に努めていますが、当面十分注意しながら通行することが必要となるものと見られます。また、料金収入だけでフルコストリカバリーすることは困難であると見られることから、運営法人の経営状況や、道路の維持管理状況にも留意していく必要があるものと見られます。
(写真は、公共事業運輸省のフェイスブックより)

公共事業運輸省のフェイスブック(クメール語です)
https://www.facebook.com/mpwt.gov.kh



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