英の放電日記

将棋、スポーツ、テレビ等、日々感じること。発信というより放電に近い戯言。

『絶対零度~未解決事件特命捜査~』 最終回

2010-06-24 15:15:46 | ドラマ・映画
 ええと、まずドラマ『絶対零度』、あるいは、上戸彩さんの絶対的ファンの方は読まないでください。
 ドラマを見ての感じ方は人それぞれで、私がつまらないと思ったドラマや映画でも、面白いという感想を読むと、「そう感じる方もいるんだな」と思います。いえ、逆に私の感じ方が少数派なのかもしれません。
 なので、もしこの後、私の文章を読む奇特な方は、「こういう感覚の奴もいるのだな」という広い心でお読みください。


 今回は、先に突っ込みどころを。

①死体は黒こげ(身元判別困難)なのに、警察手帳は別の場所で無事という時点で、今回の事件のからくりが見えてしまう。
②逃走中の犯人が、わざわざ手間をかけて死体を焼却する必然性が全くない
③宮迫が異動するしないの話は余分、なぜ、異動を取りやめたのかもはっきりしない
④相変わらず意味のないこれ見よがしの徹夜、しかも、途中で寝てしまっているのでは、ダメな受験生みたいだ。無駄な徹夜して疲弊するより、普段の仕事をしっかりすべきだし、いざという時に影響が出てしまうのではないか
⑤殺人課の刑事を見送る時、「今日は貴重なお話、いろいろとありがとうございました」って一番下っ端が代表して言うのは変では?
⑥百瀬の息子の野球の試合を、百瀬が見に来ると見込んで第4係が彼を探し、写真を見物人に見せて尋ね回っている。しかし、あれでは百瀬に逃げられてしまう。
⑦上戸彩と少年のキャッチボールは距離が近過ぎ

 と、ここまでは、毎度のことだし、「未解決事件はその関係者すべてに心の傷を残す」そのことに向き合うことがテーマのドラマで、その点がしっかり描かれていれば、取り立てて言うほどのものではないのかもしれない。(ただ、あまりに多いと、テーマ自体も嘘っぽくなってしまう)
 しかし、今回この点においても、許せないものを感じてしまった。
 自分の息子の命を救うために、人の道を外れる、法を犯すという気持ちは理解できる。じっ世間では許されることではないが、ドラマにおいてそういう事態を引き起こしてしまうのは、「あり」であるし、そうしないとドラマが作れない。
 ところが、犯人逮捕時とその後の主人公たちの行動や考え方があまりにも安易だった。
 真犯人の百瀬の罪は
1、殺人
2、被害者に殺人の罪をかぶせた
3、保険金詐欺
4、息子に父のいない寂しさを味あわせた
5、息子を「殺人犯の息子」にしてしまった
 他にもあると思われるが、

主人公・桜木刑事は百瀬に対して

貴方は父親なんです。
どんなに遠くにいても、犯罪者でも、生きていても死んでいても
その事実は変えられないんです。

もう逃げないでください。ちゃんと向き合って罪を償ってください。

と説得し、逮捕するが、
父親としての責任を訴えるだけ。

 容疑者の母親の傷は大きい。
 息子の無事を願っていたはずで、それなのに、実は息子を殺されてしまっていた。しかも刑事の手にかかって。
 12年間、刑事殺しの母親として過ごした日々はつらかったはず。頼ってくるはずの息子から連絡もない寂しさ。


 その辺りを犯人、中馬刑事を追究、桜木もそのことを考えないとダメだろう。
 「未解決事件はその関係者すべてに心の傷を残す」そのことに向き合うことがテーマのドラマではなかったのか。
 高峰刑事も母親に伝えるだけではなく、警察官として謝罪しないといけないだろう。

 刑事が殺人を犯し、その職権を行使して、身代わりの犯人を仕立て上げたことは相当悪質です。中馬刑事が起訴されたくらいでは済まない大問題のはず。

 あと、
 保険金詐欺ということになるが、保険会社からは返還請求が来るのだろうか。
 百瀬親子(母と息子)がちょっと心配。


 さて、今回の室長のテーマ(課題)は
 「どんな刑事になりたいか?」


 今更聞くの?第1話ならともかく。
 成り立ての刑事ではないはず。刑事を志した時に、おぼろげながらも考え、目指すモノを定めたはず。
 答えは難しいが、自分なりの答えを持っていないのはおかしい。


 最終回は、事件の詳細もドラマとしてのテーマも、グダグダだった。

 ドラマ全体としては、ヒロインが上戸さんでないほうが良かった。
 上戸彩が主役なので、どうしても上戸彩を前面に押し出さなければならず、ストーリー展開上、無理が生じてしまった。音楽、映像はよかったし、テーマも面白いのでもったいない気がする。ただ、未解決事件を引き継ぐ設定なので、初動捜査の荒さが目に付いてしまうのは避けられないかも。
コメント (2)
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