(「その2」~「その14」までの記事はありません。今までにいろいろ書いてきましたし、書かずにきたものを含めると、このくらいにはなるだろうということで記事タイトルに付けています)
「他人との接触の減少率と新規感染者のシミュレーションのグラフ」について書くつもりであったが、加藤厚生労働大臣の言葉があまりにも的外れだったので、本記事を優先することにしました。
新型コロナウイルスのPCR検査を受ける今の目安は、「37.5度以上の発熱が4日以上続く場合」とされていたが、これがPCR検査を受ける際の間口を狭めているとして、この目安を削除する方向で見直しを進めるらしい。
「『高熱』という概念と『発熱』という概念が出てくる。平熱は人によってそれぞれ。そのなかでご判断いただく。高熱だと思った方はすぐ行っていただく、平熱だと思った方はこうだと、そういう書き分けをさせていただく」高熱だと思った人はすぐに(病院に)行っていただきたい」と話している。
………しかし、問題はそこじゃないだろう!
その23「続・PCR検査の疑問」で述べたように、保健所所員の業務過多や検査機関の渋滞状況により、発熱が続いても(高熱であっても)検査が受けられないケースが多発している。これらを解消しないと、何の解決にもならない。
そもそも、かなり以前から、「PCR検査が進まない」と問題視されてきたのに、それを政府がまともに受け止めたのは、非常事態宣言の継続を発信した3、4日前。担当している厚労大臣が、今頃になってようやく「目安の見直し」を進めていると発言。しかも、的外れな方針で、「『高熱』という概念と『発熱』という概念が出てくる」とかやや得意げに宣っている……本当に失望した。
緊急事態宣言が延長された。(以下はNHKサイトの
記事/2020年5月4日 20時49分)
『政府対策本部で変更が正式に決まった「基本的対処方針」は次のようになっています。
いまだ全国的に相当数の新たな感染者が確認されており、引き続き、現在の枠組みを維持し、感染拡大の防止の取り組みを進めていく必要があるとしています。
そのうえで、特定警戒都道府県とそれ以外の県では感染の状況が異なるとして、東京や大阪など13の「特定警戒都道府県」では、これまでと同様の行動制限を求めています。
一方、それ以外の県では、「3つの密」を避け、手洗いや人と人の距離の確保といった基本的な対策の継続など「新しい生活様式」を徹底することを前提に、制限の一部を緩和する方針を打ち出しています』
さらに、「外出」「イベント」「休業要請」「出勤」「学校」の項目別に、特定警戒都道府県とそれ以外の34県での制限の違い示していた。
緊急事態宣言延長なら、基本的にこれまでと同じように思うのだが、
特定警戒都道府県以外の34県についての制限が緩められているように感じた。
その是非の判断は難しいが(個人的にはもう1週間は制限を緩めない方がいいと思う)、
それより問題に感じるのは、宣言延長の具体的な根拠と解除する基準(今後の目標値)が示されなかったことだ。
【以下、
「その26」に続く】