(「2025箱根駅伝 往路」はこちら)
往路1位の青山学院が優位に立っているとはいえ、2位中央大学との1分47秒差はセーフティリードとは言えない。3強の一角で往路4位(3分16秒差)の駒澤大学もあきらめる差ではない。
そんな状況だったが、6区(山下り)で野村昭夢選手が区間新の走り、差を3分49秒に広げ、勝利に近づいた。
7区では駒澤・佐藤圭汰が区間新の走りで1分40秒差まで詰めたが、青学は8区、10区で区間賞を取り、9区も区間2位と盤石の走りで、大会新で優勝した。
優勝 青山学院大学
3区まで快走した中央大学に大差をつけられ、危機を感じたが、4区、5区、6区、8区、10区で区間賞を取り、終わってみれば快勝だった。
2区の黒田朝日は区間3位だったが、区間新の快走。エース区間でトップを争う位置まで浮上したのが大きかった。同区間の篠原(駒澤・区間4位)、平林(国学院・区間8位)のライバル大学のエースを抜き去ったのが、精神的に大きかった。
2位 駒澤大学
2位、6位、6位、4位、4位、2位、1位、4位、5位、2位と穴がなく、各区間で上位の走りをした。復路も青学の姿を捉えられない状況で、復路優勝したのは流石である。
7区の佐藤が意地を見せ、区間新の激走を見せたが、競り合ったという感触はあまりなかった。1区は中央・吉居の独走を許し、2区以降も一度もトップに立つことがなかったせいかも。《トップに立つシーンなし》は観衆としての印象もそうだが、チームとしての意気にも影響したのかもしれない。篠原のエース区間で4位というのも、チームの士気にはマイナスだったかも。
その篠原だが、大学ナンバーワン走力に加え、冷静な走りをする。今回は、中継点で2~16位までほぼ密集して襷を受け、留学生ランナーや各大学エースの突っ込んだ走りに煽られた感があった。冷静に、オーバーペース気味の走りに乗らずにペースを守ったが、何となく、気圧されている感じがした。
本調子でなかったのかもしれないが、もう少し、闘志を表に出しても良いような気がする。
佐藤の復活の走りは嬉しかった。10人中、4年生は篠原だけで、1年生2人、2年生3人、3年生4人。来年は優勝候補筆頭か。
3位 国学院大学
2区平林・区間8位、3区山本・区間5位…期待通りの走りができなかったのが、誤算。
さらに、5区、6区の山の区間が14位、16位と振るわなかったのも痛かった。
それでも、総合成績は3位は見事(ちょっと不思議)。
4位 早稲田大学
5区の“山の名探偵”:工藤慎一(区間2位)をはじめ、頑張った区間が多く、上位で走り切った。
調整不足だったのか、もともと層が薄かったのか、苦戦した区間もあり、今後の課題か。
5位 中央大学
1区の吉居の快走を活かして、《あわやこのまま?》と思わせる展開だった(3区の本間の区間賞の走りは予想以上だった)。
4区も5区もそれほど悪くなかったが、青学が凄すぎた。ただし、5区の山登りの前の平地部分で入れ込み過ぎて、山を上り切る足の力を消耗してしまったのは残念だった。(その割に、区間6位で踏みとどまったのは意外だった)
監督は復路に自信ありげだったが、8区でアクシデントがあったのだろうか?(区間20位)
【総合成績】
1 青山学院大 10:41:19★大会新記録
2 駒沢大 10:44:07
3 国学院大 10:50:47
4 早稲田大 10:50:57
5 中央大 10:52:49
6 城西大 10:53:09
7 創価大 10:53:35
8 東京国際大 10:54:55
9 東洋大 10:54:56
10帝京大 10:54:58
【10位以内シード権】
11順天堂大 10:55:05
12日体大 10:56:22
13立教大 10:58:21
14中央学院大 11:00:13
15法政大 11:03:16
16神奈川大 11:07:28
17専修大 11:08:53
18山梨学院大 11:09:40
19大東文化大 11:10:38
20日大 11:11:50
参考記録:関東学生連合 11:06:53
復路は駒澤大学が優勝(大会新記録)。青山学院は2位(大会新)、3位は国学院大學。
往路1位の青山学院が優位に立っているとはいえ、2位中央大学との1分47秒差はセーフティリードとは言えない。3強の一角で往路4位(3分16秒差)の駒澤大学もあきらめる差ではない。
そんな状況だったが、6区(山下り)で野村昭夢選手が区間新の走り、差を3分49秒に広げ、勝利に近づいた。
7区では駒澤・佐藤圭汰が区間新の走りで1分40秒差まで詰めたが、青学は8区、10区で区間賞を取り、9区も区間2位と盤石の走りで、大会新で優勝した。
優勝 青山学院大学
3区まで快走した中央大学に大差をつけられ、危機を感じたが、4区、5区、6区、8区、10区で区間賞を取り、終わってみれば快勝だった。
2区の黒田朝日は区間3位だったが、区間新の快走。エース区間でトップを争う位置まで浮上したのが大きかった。同区間の篠原(駒澤・区間4位)、平林(国学院・区間8位)のライバル大学のエースを抜き去ったのが、精神的に大きかった。
2位 駒澤大学
2位、6位、6位、4位、4位、2位、1位、4位、5位、2位と穴がなく、各区間で上位の走りをした。復路も青学の姿を捉えられない状況で、復路優勝したのは流石である。
7区の佐藤が意地を見せ、区間新の激走を見せたが、競り合ったという感触はあまりなかった。1区は中央・吉居の独走を許し、2区以降も一度もトップに立つことがなかったせいかも。《トップに立つシーンなし》は観衆としての印象もそうだが、チームとしての意気にも影響したのかもしれない。篠原のエース区間で4位というのも、チームの士気にはマイナスだったかも。
その篠原だが、大学ナンバーワン走力に加え、冷静な走りをする。今回は、中継点で2~16位までほぼ密集して襷を受け、留学生ランナーや各大学エースの突っ込んだ走りに煽られた感があった。冷静に、オーバーペース気味の走りに乗らずにペースを守ったが、何となく、気圧されている感じがした。
本調子でなかったのかもしれないが、もう少し、闘志を表に出しても良いような気がする。
佐藤の復活の走りは嬉しかった。10人中、4年生は篠原だけで、1年生2人、2年生3人、3年生4人。来年は優勝候補筆頭か。
3位 国学院大学
2区平林・区間8位、3区山本・区間5位…期待通りの走りができなかったのが、誤算。
さらに、5区、6区の山の区間が14位、16位と振るわなかったのも痛かった。
それでも、総合成績は3位は見事(ちょっと不思議)。
4位 早稲田大学
5区の“山の名探偵”:工藤慎一(区間2位)をはじめ、頑張った区間が多く、上位で走り切った。
調整不足だったのか、もともと層が薄かったのか、苦戦した区間もあり、今後の課題か。
5位 中央大学
1区の吉居の快走を活かして、《あわやこのまま?》と思わせる展開だった(3区の本間の区間賞の走りは予想以上だった)。
4区も5区もそれほど悪くなかったが、青学が凄すぎた。ただし、5区の山登りの前の平地部分で入れ込み過ぎて、山を上り切る足の力を消耗してしまったのは残念だった。(その割に、区間6位で踏みとどまったのは意外だった)
監督は復路に自信ありげだったが、8区でアクシデントがあったのだろうか?(区間20位)
【総合成績】
1 青山学院大 10:41:19★大会新記録
2 駒沢大 10:44:07
3 国学院大 10:50:47
4 早稲田大 10:50:57
5 中央大 10:52:49
6 城西大 10:53:09
7 創価大 10:53:35
8 東京国際大 10:54:55
9 東洋大 10:54:56
10帝京大 10:54:58
【10位以内シード権】
11順天堂大 10:55:05
12日体大 10:56:22
13立教大 10:58:21
14中央学院大 11:00:13
15法政大 11:03:16
16神奈川大 11:07:28
17専修大 11:08:53
18山梨学院大 11:09:40
19大東文化大 11:10:38
20日大 11:11:50
参考記録:関東学生連合 11:06:53
復路は駒澤大学が優勝(大会新記録)。青山学院は2位(大会新)、3位は国学院大學。
正月恒例の箱根駅伝、毎年見ています。終わってみれば総合優勝は今年も青山学院大でしたね。
今までの青山学院大の箱根での勝ちパターンは、3区くらいまでにトップを奪い、そのまま押し切るというものだったかと思います。
そういった意味では今回は3区までに2分以上の大差をつけられ、いつもの勝ちパターンからは外れており、さすがの原監督も心中穏やかではなかったと思います。
しかしここぞという区間では悉く区間賞を奪ったのはさすがでしたね。一度トップに立ってしまえば強いというのは相変わらずでした。
2位の駒澤大は、復路優勝をして意地を見せましたね。大きなブレーキもなく安定して上位をキープしましたが、おっしゃる通り一度もトップに立つ場面がなく、青山学院大を脅かしたという印象はあまりなかったですね。
それでも今回のメンバーがほとんど残るので、来年が楽しみですね。
>終わってみれば青山学院大でしたね... への返信
今年もそうでしたが、青学は選手層が厚いです。たいがいエース格が3~4人いて、他にも他大学だとエース級、準エース級が数人います。
なので、往路にエースを2~3名、復路にもエースを1~2人配置できます。
なので、marumoriさんがおっしゃるように3区辺りでトップに立ち、その後も若干揺れますが、徐々にリードを広げていき、復路終盤では安全圏内になることが多いです。
往路の出来が悪くても、エースを袋に配置できていて、他のメンバーも粒ぞろいなので、復路で逆転のシナリオもあり得ます。
今回は、後者のシナリオになるかと思いましたが、4区5区が素晴らしかったので、そのパターンとも外れました。
強力布陣の駒澤も踏ん張り、面白さを維持してくれました。
昨年は、駒澤が超強力布陣でした。その駒澤に青学が果敢な走りで挑み打ち破りました。すごくエキサイトなレースでした。
でも、今年の方が速かったんですよね。びっくり。
仰る通り、来年の駒澤は強そう……と言うより、強さが確定しているような気がします。
本年もよろしくお願いします。
青山学院大学、結局むっちゃ強かったですねぇ~~~~。
マジでぐうの音もでません。
でも、他の駅伝では普通なんよねぇ~~~~。
う~ん。
やっぱ『箱根特化』の大学なのでしょうか?
いやぁ~~~~。ほんと、妙な大学です。
ではではっ。
>強いねぇ~~~... への返信
こてくんさん、明けましておめでとうございます。
以前の青学は、走力(スピードと持久力)を高める。その結果、その高い走力を持った選手も増え、総合的な力で駅伝を制してきました。
なので3駅伝すべてを制する、または、それに近い成績を上げていました。2022年度、2023年度の駒澤もそういう感じでした。
で、最近の青学は少し変わってきました。仰るように、箱根駅伝を第一に考えているように思います。
と言っても、やること、目指すことは大きく変わっていません。箱根駅伝は20㎞以上を走れる選手を10人以上そろえる必要があります。好不調、コンディションもあるので、12~13人欲しいところです。
なので、それを目標に練習していますが、以前もそのように感じました。では、何が変わったのか?
山上り、下りに特化した選手を意識して育てる傾向が以前より増したように思います。
陸上のコーチとしては、特化した選手を育てるのには疑問を持っているような気がしますが、箱根に勝つという選手たちの気持ちを優先したのかもしれません。やはり、5区、6区合わせて3~6分差が出るのは大きいですから。
それと、深読みすると、他の二つの駅伝での選手の起用法は、何が何でも勝ちにいっていないような気がします。