英の放電日記

将棋、スポーツ、テレビ等、日々感じること。発信というより放電に近い戯言。

新型コロナウイルス その62「西村大臣の矛盾したコメント」

2020-08-04 16:46:48 | 時事
(「その2」~「その14」までの記事はありません。今までにいろいろ書いてきましたし、書かずにきたものを含めると、このくらいにはなるだろうということで記事タイトルに付けています)

西村経済再生担当大臣は8月3日の記者会見で「家族で観光地に行き、感染防止策を講じて過ごす分には、何か問題があるわけではないが、家族で、おじいちゃん、おばあちゃんと会う、あるいは一緒に過ごすとなると事情が変わってくる。感染防止策を徹底してもらうとしても、皆で食事をすると飛まつが飛ぶことになるので、十分注意してもらわなければならない」と述べた。(NHK:NEWS WEB

 西村大臣の言葉は、部分的には正しい。
 家族で一つ屋根の下で過ごす場合、共有空間や共通部品(ドアノブやテーブル)が多く、食事の際も、緊張感が緩むので、家族内感染の危険は低くない。さらに、年配の方が感染した場合、重症化する危険が若い世代より大きい。
 よって、「十分注意してもらわなければならない」という氏の発言は間違いではない。

 しかし、「家族で観光地に行き、感染防止策を講じて過ごす分には、何か問題があるわけではない」「家族で、おじいちゃん、おばあちゃんと会う、あるいは一緒に過ごすとなると事情が変わってくる」というのは、どうだろうか?
 そもそも、「家族で、おじいちゃん、おばあちゃんと会う、あるいは一緒に過ごすとなると事情が変わってくる(感染の危険が大きい)」と言及したということは、既に、東京など都市部ではコロナウイルスが蔓延していて、帰省するとコロナウイルスを持ち帰ってしまうということが前提にあることになる。(=《都市部にいる人は感染している可能性が高い》)
 「家族で観光地へ行く」の“家族”が都市部にいる家族なのか、地方に住む家族も含むのかは不明だが、人口分布状況からすると、地方にいる家族を含めた意味だとしても、旅行する家族は都市部にいる家族の割合が高い。
 よって、観光地に行く家族は感染者である可能性は低くないはず。なので、観光地に行くということは、自身がウイルスをばらまく危険を含み、逆に、他の家族から感染してしまう危険を孕んでいる。不特定多数の人々と接近し、間接的に接触する機会も非常に多い。

 いったい、何を以って、家族旅行に「何か問題があるわけではない」と言えるのか?感染初期の頃から、観光業界に忖度し続ける政府。感染爆発に近い状況になっても、旅行は問題がないと言い張る政府……

 感染防止策を講じて過ごせばよいと言っているが、感染予防を十分に行っていると思われるスポーツ選手でも感染している。感染予防には限界があるのである。
 だとすれば、帰省に限らず、旅行や県を跨いでの移動も、感染拡大を起こす大きな要因となるはずだ。

 緊急事態宣言当時、あれだけ、「不要不急の外出の自粛」「移動の自粛」「人との接触は8割減」と声高に行っていたというのは、いったい、何だったのだろうか?
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