英の放電日記

将棋、スポーツ、テレビ等、日々感じること。発信というより放電に近い戯言。

鎌倉殿の13人 第34話「理想の結婚」

2022-09-05 18:10:06 | ドラマ・映画
サブタイトルは「理想の結婚」となっているが………
……今話では2組の婚姻が進んだ。政治的、世間的(世の中的)には源実朝と後鳥羽上皇と従姉妹・千世(西八条禅尼)との婚姻ドラマ的には主人公・義時と“のえ”(二階堂行政の孫娘)との婚姻

★二組の婚姻
実朝と千世の婚姻
 鎌倉……《皇室から迎えたい》――「御家人を御台所に迎えるのは揉め事の素になる」という建前とりくの意向(都進出志向)が強く反映
 上皇……《北条が嫌い。鎌倉を自分の影響下に置きたい》
という2者の思惑が一致した理想の結婚ということか
 実朝ら当人の意思は全く無視されているけれど……

義時と のえ の婚姻
「非の打ちどころがない」……二階堂行政の評。身内が言うので間違いないと言うが、身内だから当てにならない。
 プレゼントしたきのこ(←学習しないなあ)に大喜び、家事も子育ても好きそうで、義時も大いに気に入った様子。
 念のためにと見定めを依頼した八田も「裏表のない良いおなご。義時が要らぬなら俺が頂く」と太鼓判。

理想の妻か……と思ったが

 義村は今一つ信用できないと八田に依頼したが、今話最後に、《キノコは嫌い》《あばずれ女》というような本性が発覚……泰時が目撃
(鑑定役を義村にしなかったのは、こういう訳か。自信満々だった八田も女性を見る目がないことが判明)

 “あばずれ”と表現したが、“姉御肌”的気質で単にサバサバしているだけという気も。
 賢くて機転が利いて、肝が据わっていて、義時には理想の妻となる予感も……




 さて、この“のえ”を紹介した二階堂行政、これまでは13人衆の評定の場で案件を読み上げるぐらいだったが(欠席者が多いので自分も来なくていいか?)と呟いた足立遠元の言葉に激怒したのが二階堂だったかも)、今話はかなり喋ったなあ。

★義時を非難する泰時、妻・初に平手打ちされる
 頼朝の形見のミニ観音像を義時から託される。「頼朝の子、孫を殺めた自分にはそれを持つ資格がない」と言う義時に、「自分の行いを責められるようで、持っているのが辛いからだろう」と泰時は考える。
 更に、「後妻をもらう」という義時に、「比奈が去って間もないのに!」と責め立てる。「もう一度言ってみろ」という義時に、比奈が出て行ったのは「父上が非道な行いをするから母が出ていくことになったのだ。(後妻を迎えてはいけないのは)自業自得だ!」一瞬、ためらったが、尚も非難する泰時。初がそばでその様子を見ているので、これは……やはり予測通り、初が平手打ち!

 泰時と時房はいいコンビだ。『サザエさん』のマスオとノリスケのようだ。


★今後への不穏な動きも(他に和田邸での実朝を囲んでの鹿鍋会というほのぼのシーンもあったが)
北条政範の急死
 源仲章に唆された平賀朝雅(りくの娘婿)によって毒殺された模様。
 15歳という若さで生涯を終えてしまった。性格の良い青年だった。このドラマ“いい人”は早死にする……

さらに増長する時政
・比企の所領だった武蔵を我が物にしようと、畠山が代々受け継ぐ惣検校職(そうけんぎょうしき)のお役目を返上するよう命じる
・訴訟当事者からの付け届けを受け取り便宜を図る
 
久々の登場の九条兼実、一癖も二癖もありそうな藤原兼子
どうしているのだろう?と思っていた九条兼実、久々の登場。
土御門通親(源通親)との権力争いに後れを取り、出番激減。
慈円の同母兄とは驚き。「北条も長くはないか……朝廷を頼む」と慈円に後を託す。(特に病に臥せっている様子はないが、出番は最期とのこと)

その土御門通親がその後、ほとんど登場しなかったような気が……
史実などを調べてみると、頼朝急死の際もいろいろ暗躍?、政治手腕を発揮していたようだ。
だが、1202年10月に急死してしまう(頼家が征夷大将軍に任じられたのが同年7月)。土御門が世を去ったため、後鳥羽院の独走(横行)が始まったようだ。
ドラマではあまり活躍しなかった……演じた関智一氏が多忙だったのだろうか?



朝廷の悪だくみ一派の中に、強烈インパクトの女性登場!
後鳥羽上皇の乳母・藤原兼子(番組サイトでは“ふじわら の かねこ”、ウィキペディアでは”ふじわら の けんし”となっている)
演じるのはシルビア・グラブ氏。ミュージカルを中心に舞台で活動中。夫は髙嶋政宏。大河ドラマは『真田丸』(2016年) 出雲阿国役で出演。



第1話「大いなる小競り合い」
第2話「佐殿の腹」
第3話「挙兵は慎重に」
第4話「矢のゆくえ」
第5話「兄との約束」
第6話「悪い知らせ」
第7話「敵か、あるいは」
第8話「いざ、鎌倉」
第9話「決戦前夜」
第10話「根拠なき自信」
第11話「許されざる嘘」
第12話「亀の前事件」
第13話「幼なじみの絆」
第14話「都の義仲」
第15話「足固めの儀式」
第16話「伝説の幕開け」
第17話「助命と宿命」
第18話「壇ノ浦で舞った男」
第19話「果たせぬ凱旋」
第20話「帰ってきた義経」
第21話「仏の眼差し」
第22話「義時の生きる道」
第23話「狩りと獲物」
第24話「変わらぬ人」
第25話「天が望んだ男」
第26話「悲しむ前に」
第27話「鎌倉殿と十三人」
第28話「名刀の主」
第29話「ままならぬ玉」
第30話「全成の確率」
第31話「諦めの悪い男」
第32話「災いの種」
第33話「修善寺」

【ストーリー】番組サイトより
源実朝(柿澤勇人)と後鳥羽上皇(尾上松也)のいとことの婚姻が決まり、政子(小池栄子)の心配をよそに喜ぶりく(宮沢りえ)。一方、京では後鳥羽上皇が源仲章(生田斗真)、慈円(山寺宏一)らと鎌倉の行く末について思いを馳せていた。そんな中、北条時政(坂東彌十郎)から代々受け継ぐ惣検校職(そうけんぎょうしき)のお役目を返上するように求められた畠山重忠(中川大志)が、疑念を抱いて義時(小栗旬)に相談。その義時ものえ(菊地凛子)を……

脚本:三谷幸喜
コメント (2)
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