英の放電日記

将棋、スポーツ、テレビ等、日々感じること。発信というより放電に近い戯言。

《ニュースのリード文 と トヨタなどメーカー各社の釈明》で印象が異なる訳 ~性能試験での不正~

2024-06-03 23:29:01 | 時事
自動車メーカーなど5社で 性能試験で不正が行われていた

【「ニュースの表現」と「メーカーの釈明」】NHKのニュース記事はこちら
トヨタ…7車種で衝突時に歩行者の頭部を保護するする為の試験での虚偽データの提出など
  会社の説明…いずれも性能には問題がないことは確認できている
今回は認証問題でのやり方を間違えてしまったという不正になりますので、それがOKにならない限り、量産できない。
 量産が出来なかったので、生産ラインを止めさせていただくことになる。
 いち早く生産開始に巣つことに全力を尽くしてまいりたい」(豊田会長)

マツダ…5車種でエンジンの出力試験での制御ソフトの書き換えなど
業務の手順書・手続きが十分でなかったため、現場で自己的な解釈を生む。そういったことが、結果として法令に定められた手続きから逸脱する手法を取ってしまうことによって生じたものである」(手籠社長)  

ヤマハ…3車種で不適切な条件での騒音試験の実施など
  
ホンダ…22車種で騒音試験での試験成績書の虚偽記載など
今回の場合、都合の良い技術的解釈と言ってよいと思いますが、《ばらつきの範囲内であれば、少し数字を変えても実際のエンジンの性能には影響しない》といったような解釈のもとに判断が行われている。その判断に対するチェックが不足していた」(三部社長)

スズキ…1車種でブレーキ試験でも試験成績書の虚偽記載

「心よりお詫び申し上げます。本当に申し訳ございませんでした」(トヨタ・豊田会長)
「深くお詫び申し上げます」(ホンダ・三部社長)
「このたびは大変申し訳ございませんでした」(マツダ・手籠社長)


「こうした行為は認証制度の根底を揺るがすもので、自動車メーカーとして絶対にやってはいけない事だと考えております」(豊田会長)

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【報道での印象】
 《昨年、ダイハツの不正が発覚した時に、他のメーカーは自社の体制を顧みなかったのか?》 と強く思った。
 各社の会見では、上記の「心よりお詫び申し上げます。本当に申し訳ございませんでした」(トヨタ・豊田会長)をはじめ、各社、深く謝罪しているが、上辺だけに思えて仕方がなかった。
 特に、豊田会長に至っては、「今回は認証問題でのやり方を間違えてしまったという不正になりますので、それがOKにならない限り、量産できない。
 量産が出来なかったので、生産ラインを止めさせていただくことになる。
 いち早く生産開始に巣つことに全力を尽くしてまいりたい」
と、述べている。不正を行ったことに対する謝罪と言うより、成算を停止せざるを得ない状況に対しての無念さと、生産を再開できるように努めるという責任を果たす義務感が強いように感じた。
 謝罪の際に述べた「こうした行為は認証制度の根底を揺るがすもので、自動車メーカーとして絶対にやってはいけない事だと考えております」は建前なのか?と思ってしまう。

 ただし、
 いろいろ情報を集めてみると、一概に“故意の(悪意の)ごまかし”だけではないように思えてきた。


例えば、【『日刊自動車新聞 電子版』6月3日記事より引用】
ダイハツ工業などの認証不正を受けて国土交通省が自動車メーカーなどに指示した社内調査でわかった。国交省は過去10年の試験を対象としているが、ホンダは社内規定で車種によって最長15年分のデータを保存しているため、2009年4月~24年1月までの認証試験を調査した。

その結果、騒音試験と原動機車載出力試験でそれぞれ2件ずつの不適切事案が発覚した。騒音試験は規定に対してより厳しい重量で試験を実施する一方で、試験成績書に規定範囲内の数値を記載していた。対象車種は63型式で累計販売台数は約264万台。規定よりも厳しい重量に設定していたのは、試験実施後に設計変更などに伴って重量が変更する場合があるため。あらかじめバッファーを持たせることで、再試験の工数を増やさないようにしていた。このため、車両性能自体には問題がないという。 


 《より良い製品(自動車)を作ろう》として、より厳しい基準(条件)で試験を行っていた。国が規定していた検査条件ではない試験データを提出したのは、厳しい条件だったので問題ないと判断したためだったようだ(検査の手間と経費を削減したかった)

 こういう事情による“結果的不正”になってしまった例はトヨタでもあるようだ。

 NHKでも『時論公論』や『クローズアップ現代』で取り上げてくれないかな。

続報はこちら
コメント
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