「許されざる者」
……………まさにタイトル通りの真犯人たちだった
長谷川重徳……一応、今回の被害者。3年前の殺人事件の真犯人でもあった。(弁護士・永井の手腕によって無罪になっている)
唐突に気にも留めていない男性からナンパされ、あいまいな言葉と笑顔で受け流そうとしただけの女性を、「嘘をついた」といきなり殴り殺す。そんなことで、殺意を抱き、犯行に及び、罪の意識もないというのなら、止めどもなく殺人を犯してしまうのではないだろうか。
全く罪の意識はなく、一事不再理をいいことに、金欲しさに暴露本を出版しようとした。また、3年前の被害者・香奈の父親にも、全く悪びれない非道ぶり。
弁護士・永井にとってこの上もなく邪魔な存在であることに全く無自覚で、金儲けの誘いにホイホイ乗ってしまう“間抜け”でもあった。
永井多恵……人権派の女性弁護士。3年前の殺人事件で長谷川を弁護し、無罪に導いている
自分の行為が絶対で、そのためには何をしてもいいという歪んだ正義の持ち主。
長谷川が殺人を犯していたことを初めから知っていて、自分が勝ち取る判決が絶対の事実だと思い上がり、躊躇いもなく無罪を主張、勝ち取る。
「裁判に勝てば、あなたが(殺人を)やっていなかったことになるの。裁判は真実ですら変えられるの」
「この世の中には私を必要としている“弱者”と言われる人たちがたくさんいるの。彼らを一人でも救うことが私の理想なの」
自分が勝つのが正義というとんでもない人権派弁護士だった。
そんな歪んだ正義に対し、“モンスター”と呼び、「罪は極めて重いですよ」と糾弾する右京に対し、至近距離で睨み返し、不敵な笑みさえ浮かべる強者だった。
(上記の二人ほどではないがかなり許せない)
目撃者と捜査一課……実際には一課が聞き込んだだけで顔も名前も不明なので、芹沢の言葉を引用。
「事件の前日、“マンション近くで男が長谷川さんともめているのを見た”という人がいるんですよ。
ガッチリした体型で、中年男性の声でこう言ったそうです。“やっぱりお前だったのか、殺してやる”、あんたそう言ったでしょう」
実際に揉めていたのは香奈の父親。脳梗塞で歩くのも杖が必要。長谷川ともめた時もよろけて、「その体で何ができる?怪我しないうちに帰った方がいいですよ」と言われてしまうほどであった。
実際と証言にかなり隔たりがある。こういういい加減な証言と、それを鵜呑みにする一課のぼんくら振りも許しがたい。
永井弁護士連行の際、手錠を掛けないのは駄目である。「お前は犯罪者なんだよ」とはっきり自覚させるべきである。
杉下右京……あくまでも非常手段、「仕方がなく」と言うが、、、
長谷川の原稿のデータだと見せたメモリーチップは、右京のスマートフォンのものだった。
インチキ証拠で自供に追い込むのは右京の良くやる手だが、決定的な証拠も鑑識任せだったこともあり、不満。
永井弁護士に対する糾弾に、激高がなかったのも、インチキ証拠のうしろめたさの為かも。
甲斐享……これは私の個人的な好き嫌い
米沢に対する態度が偉そう。
監視カメラに映らずに侵入できるかの検証なら、もう少し映らないような努力をして欲しい。
密室のトリック
「犯人は侵入せず、被害者に自ら抜け出させる」という逆転のトリックだった。
私は前日から被害者の部屋に泊まり込んでいて、時間差トリックで監視カメラを掻い潜ったのではないかと思ったが、season7第2話「還流~悪意の不在」で西岡徳馬がホテルで行ったトリックが似ているし、実際に実行困難なのでないだろうとは思っていた。
今週の内村刑事部長語録
「“特命”だろう。そういう最悪の状況を作り出すのは“特命”に決まっている」
「おまえ(参事官)は記者会見が得意だったな。
おまえにやらしてやろう。大丈夫!お前だったらできる。警察の未来はお前にかかっている、頼んだぞ」
【その他の(些細な)突っ込み】
・闇サイトの陰の代理人(殺し屋)はどうなった?委託料の400万円は?
・役者過ぎる父親と弁護士
「ええぇぇっ!じゃあ誰が香奈を殺したんです?」
「………あんた、あの時の弁護士だな。……長谷川が犯人だったのか?じゃあ、あんたは真犯人を無罪にしたのか?どうなんだぁっ!」
激怒振り、まさに初めて3年前の殺人の真相を知ったように思えたぞ。
その時の永井弁護士の動揺振り。
また、長谷川から今回初めて告白されたという嘘の回想シーンでの、彼女の驚愕振りと、なかなかの役者である。(役者なんだけど)
・3年前の捜査がずさん過ぎ
「刑事ドラマで過去の事件が浮上する場合は、そのほとんどが捜査が杜撰」という法則
・下記のあらすじ
「出版社に勤める長谷川(夙川アトム)という男性」…フルネームで記述してほしい
ストーリーを成り立たせるために、あまりにも長谷川のキャラが浅はか過ぎ。
いくら歪んだ正義感の持ち主でも、長谷川の無罪を勝ち取る必要性が薄いと感じた。
今話の脚本家の金井氏は、視聴者の意表を突くのが第一のように感じる(今回は人権派弁護士の驚きの本性)。
しかし、過去にも言及したことがあるが、意表を突くことにとらわれ過ぎて、人物の心理の動きや行動に強引さがあったり、状況などに細かい不整合が多い傾向が強い。
【補足】(書くのを忘れていたことがありました。こてくんのコメントで思い出しました)
女性の腕力では、男性一人をトランクに入れて運ぶ、しかも階段を上るのは困難。
死体を運搬したとなると、検視官や監察医が気付くはず。
【ストーリー】番組サイトより
出版社に勤める長谷川(夙川アトム)という男性が自室で殺害された。室内が派手に荒らされていたことから、捜査一課は強盗殺人の線で捜査を始める。
しかし、長谷川は3年前、強盗殺人の容疑者として裁判にかけられたものの、人権派の女性弁護士・永井多恵(片岡礼子)の手腕もあって、無罪となった人物であることが判明。さらに、今回の現場マンションが巨大な密室状態になっていることを知った右京(水谷豊)は、そこにミステリーを感じ、享(成宮寛貴)と共に独自の捜査を開始する。
その後、多恵が裁判後も長谷川と交流を持っていたという情報を得た2人は、彼女から事情を聞く。そんな中、3年前の強盗殺人の“真犯人”とされていたホームレスが無実だった可能性が浮上して…!?
3年前の強盗殺人と今回の殺人事件の関係は?
右京と享は巨大な密室マンションの謎を解くことができるのか!?
事件はやがて、思わぬ方向へと転がっていく!
ゲスト:片岡礼子
脚本:金井寛
監督:和泉聖治
……………まさにタイトル通りの真犯人たちだった
長谷川重徳……一応、今回の被害者。3年前の殺人事件の真犯人でもあった。(弁護士・永井の手腕によって無罪になっている)
唐突に気にも留めていない男性からナンパされ、あいまいな言葉と笑顔で受け流そうとしただけの女性を、「嘘をついた」といきなり殴り殺す。そんなことで、殺意を抱き、犯行に及び、罪の意識もないというのなら、止めどもなく殺人を犯してしまうのではないだろうか。
全く罪の意識はなく、一事不再理をいいことに、金欲しさに暴露本を出版しようとした。また、3年前の被害者・香奈の父親にも、全く悪びれない非道ぶり。
弁護士・永井にとってこの上もなく邪魔な存在であることに全く無自覚で、金儲けの誘いにホイホイ乗ってしまう“間抜け”でもあった。
永井多恵……人権派の女性弁護士。3年前の殺人事件で長谷川を弁護し、無罪に導いている
自分の行為が絶対で、そのためには何をしてもいいという歪んだ正義の持ち主。
長谷川が殺人を犯していたことを初めから知っていて、自分が勝ち取る判決が絶対の事実だと思い上がり、躊躇いもなく無罪を主張、勝ち取る。
「裁判に勝てば、あなたが(殺人を)やっていなかったことになるの。裁判は真実ですら変えられるの」
「この世の中には私を必要としている“弱者”と言われる人たちがたくさんいるの。彼らを一人でも救うことが私の理想なの」
自分が勝つのが正義というとんでもない人権派弁護士だった。
そんな歪んだ正義に対し、“モンスター”と呼び、「罪は極めて重いですよ」と糾弾する右京に対し、至近距離で睨み返し、不敵な笑みさえ浮かべる強者だった。
(上記の二人ほどではないがかなり許せない)
目撃者と捜査一課……実際には一課が聞き込んだだけで顔も名前も不明なので、芹沢の言葉を引用。
「事件の前日、“マンション近くで男が長谷川さんともめているのを見た”という人がいるんですよ。
ガッチリした体型で、中年男性の声でこう言ったそうです。“やっぱりお前だったのか、殺してやる”、あんたそう言ったでしょう」
実際に揉めていたのは香奈の父親。脳梗塞で歩くのも杖が必要。長谷川ともめた時もよろけて、「その体で何ができる?怪我しないうちに帰った方がいいですよ」と言われてしまうほどであった。
実際と証言にかなり隔たりがある。こういういい加減な証言と、それを鵜呑みにする一課のぼんくら振りも許しがたい。
永井弁護士連行の際、手錠を掛けないのは駄目である。「お前は犯罪者なんだよ」とはっきり自覚させるべきである。
杉下右京……あくまでも非常手段、「仕方がなく」と言うが、、、
長谷川の原稿のデータだと見せたメモリーチップは、右京のスマートフォンのものだった。
インチキ証拠で自供に追い込むのは右京の良くやる手だが、決定的な証拠も鑑識任せだったこともあり、不満。
永井弁護士に対する糾弾に、激高がなかったのも、インチキ証拠のうしろめたさの為かも。
甲斐享……これは私の個人的な好き嫌い
米沢に対する態度が偉そう。
監視カメラに映らずに侵入できるかの検証なら、もう少し映らないような努力をして欲しい。
密室のトリック
「犯人は侵入せず、被害者に自ら抜け出させる」という逆転のトリックだった。
私は前日から被害者の部屋に泊まり込んでいて、時間差トリックで監視カメラを掻い潜ったのではないかと思ったが、season7第2話「還流~悪意の不在」で西岡徳馬がホテルで行ったトリックが似ているし、実際に実行困難なのでないだろうとは思っていた。
今週の内村刑事部長語録
「“特命”だろう。そういう最悪の状況を作り出すのは“特命”に決まっている」
「おまえ(参事官)は記者会見が得意だったな。
おまえにやらしてやろう。大丈夫!お前だったらできる。警察の未来はお前にかかっている、頼んだぞ」
【その他の(些細な)突っ込み】
・闇サイトの陰の代理人(殺し屋)はどうなった?委託料の400万円は?
・役者過ぎる父親と弁護士
「ええぇぇっ!じゃあ誰が香奈を殺したんです?」
「………あんた、あの時の弁護士だな。……長谷川が犯人だったのか?じゃあ、あんたは真犯人を無罪にしたのか?どうなんだぁっ!」
激怒振り、まさに初めて3年前の殺人の真相を知ったように思えたぞ。
その時の永井弁護士の動揺振り。
また、長谷川から今回初めて告白されたという嘘の回想シーンでの、彼女の驚愕振りと、なかなかの役者である。(役者なんだけど)
・3年前の捜査がずさん過ぎ
「刑事ドラマで過去の事件が浮上する場合は、そのほとんどが捜査が杜撰」という法則
・下記のあらすじ
「出版社に勤める長谷川(夙川アトム)という男性」…フルネームで記述してほしい
ストーリーを成り立たせるために、あまりにも長谷川のキャラが浅はか過ぎ。
いくら歪んだ正義感の持ち主でも、長谷川の無罪を勝ち取る必要性が薄いと感じた。
今話の脚本家の金井氏は、視聴者の意表を突くのが第一のように感じる(今回は人権派弁護士の驚きの本性)。
しかし、過去にも言及したことがあるが、意表を突くことにとらわれ過ぎて、人物の心理の動きや行動に強引さがあったり、状況などに細かい不整合が多い傾向が強い。
【補足】(書くのを忘れていたことがありました。こてくんのコメントで思い出しました)
女性の腕力では、男性一人をトランクに入れて運ぶ、しかも階段を上るのは困難。
死体を運搬したとなると、検視官や監察医が気付くはず。
【ストーリー】番組サイトより
出版社に勤める長谷川(夙川アトム)という男性が自室で殺害された。室内が派手に荒らされていたことから、捜査一課は強盗殺人の線で捜査を始める。
しかし、長谷川は3年前、強盗殺人の容疑者として裁判にかけられたものの、人権派の女性弁護士・永井多恵(片岡礼子)の手腕もあって、無罪となった人物であることが判明。さらに、今回の現場マンションが巨大な密室状態になっていることを知った右京(水谷豊)は、そこにミステリーを感じ、享(成宮寛貴)と共に独自の捜査を開始する。
その後、多恵が裁判後も長谷川と交流を持っていたという情報を得た2人は、彼女から事情を聞く。そんな中、3年前の強盗殺人の“真犯人”とされていたホームレスが無実だった可能性が浮上して…!?
3年前の強盗殺人と今回の殺人事件の関係は?
右京と享は巨大な密室マンションの謎を解くことができるのか!?
事件はやがて、思わぬ方向へと転がっていく!
ゲスト:片岡礼子
脚本:金井寛
監督:和泉聖治
という言葉でついつい見てしまいました
(笑)
でも、結局は密室トリックは、
被害者が外に出るというやり方で、
あっさりとクリア。(笑)
それにしても、なんの為の監視カメラだったのか・・・・
(苦笑)
裏口?勝手口があるのなら
ミステリーでもなんでもないじゃんと
・・・・いやいやその前に・・・・
死体持てるくらいの怪力女性弁護士・・・・
(最低でも70kgはあってもおかしくない??)
・・・・いややなぁ~~~~(笑)
なんぼ女性が強くなってるからって、
あんまりだよと思ったこてくんでした。
ではではっ。
>死体持てるくらいの怪力女性弁護士
確かにそうですね。あの階段を運び上げるなんて……
それは、そのう……人権派の辣腕弁護士ですから(笑)。まあ、右京さんも言ってたじゃあないですか、「モンスター」だと。
殺害現場が外部というのは逆転の発想で面白いのですが、かなり無理がありそうです。
遺体の状況から、検視官や監察医が見破りそうですね。
タイトルどうなの?
>「許されざる者」
>……………まさにタイトル通りの真犯人たちだった
こういうタイトルをつけた場合、そのまんま
「あ~、確かに許されないね。全く許される余地がないですね」
という内容は持ってこない。
普通はね、こういうタイトルつけたら、確かに罪だが、う~ん、と考えさせるようなテーマにする。
今風のネットスラングでいえば
「想像の斜め上」
なら意表をついたことになるが、
「想像の下」
でしょう、この場合。
>こういうタイトルつけたら、確かに罪だが、う~ん、と考えさせるようなテーマにする。
なるほど。特に『相棒』は、そういう志向がありますね。
>「想像の斜め上」なら意表をついたことになるが、
>「想像の下」でしょう
これについては、許されざる者の対象が、「想像」=「
長谷川」で、「想像を超える者」=「人権派弁護士」と制作サイドは意図したのでしょう。