エルソル飛脚ブログ ~Run 4 Fun~

四万十川周辺をチョロチョロしている飛脚の記録です。

「第21回四万十川ウルトラマラソン~かなり私的な敢闘記」(3)

2015年11月08日 | 四万十川ウルトラマラソン~レポート

■3■

【4.8km地点、第一給水所】

普段は5km位なら給水はしないが、少しだけ水を口にする。

すぐ横には早くもコーラが置かれてある。

こんなに朝早くから炭酸飲料を口にするランナーはいるのだろうか・・。

2車線の車道は1車線となり、ランナーの列は縦に伸びる。

自分の前後を走っている知人ランナーは既に汗だく。

やはりいつもより気温が高い。

【9km地点、竹屋敷地区】

スタート地点を出発してから最初に現れる集落。

以前は小さな子供達にハイタッチしながら走ったものだが、

集落の高齢化が感じられ閑散としている。

山道に入り、少しずつ上り始める。

【15km地点通過】

そろそろ「堂ヶ森の峠」に突入する。

周りのランナー達も足取りがいい。

【堂ヶ森】

四万十ウルトラの最初で最大の難所。

標高約600mの峠。

この峠で脚を使いすぎると後半必ず脚が止まる。

【17km地点】


傾斜はグンときつくなり、歩き出すランナーも現れる。

歩くランナーを低速で抜いていく。

「てっぺんまであと3kmですね」

後ろのランナー達が会話している声が耳に入る。

残念ながら頂上までは「あと4km」なのであるが、教えるべきか躊躇する・・。

【20km地点通過】

シューズに付けたチップで通過を計測される。

「2時間18分」、ほぼいつも通り。

試走でこの峠を走っているせいか少し余裕もある。

【21km地点、堂ヶ森頂上】


頂上エイドは「オアシスエイド」

オニギリなどの給食がある。

ラップに包まれているオニギリは米が硬くならずにちゃんと新米の味がする。

心地よい疲れの中で食べる新米オニギリは最高。

ただ、今朝からの胸焼けがなかなか治まらない。

とりあえず水と一緒に胃に流し込む。

エイドではご当地タレントがボランティアスタッフをTV取材していた。

土佐かつお君。

さあ、下りのはじまり。

下りは自然とスピードが出るが調子に乗らないようにセーブする。

去年は攣りまくったこの下り、今年は全く攣らない。

「脚の攣り」というのは案外精神的なものが起こすのかもしれない。

9kmも続く下りを気を付けながら走る。

【30km地点】

山を抜けると視界が広がり下りも終了。

陽射しがきつく、足元に黒い影をつくる。

歩き出すランナーもいる。

【33km地点】

ついに四万十川と合流する。

下流の大河と違ってまだ川幅が細い。

ゴツゴツとした岩を縫う川は、流れが早くて「瀬」が多い。

瀬には鮎が生息する。

この「昭和地区」は鮎のメッカである。

【36.6km、昭和大橋】

橋の手前は第一関門所。


関門時間は全く気にならない位の余裕がある。

昭和大橋は応援ポイント。

「おお~、元気そうですねー!」

高知市内からわざわざ応援に駆けつけてくれた飛脚イケメン夫婦。

奥さんが手にしていたミニトマトを一つ頂く。

高知の野菜はとにかく甘くて美味しい。

橋の向こうの車道にランナーの列が見える。


ここからは嫌いな車道の直線。

たくさんの応援をもらいながら橋を渡る・・

■3■

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「第21回四万十川ウルトラマラソン~かなり私的な敢闘記」(2)

2015年11月08日 | 四万十川ウルトラマラソン~レポート

■2■

AM3:00起床。

一体どれくらい寝られたのか分からない。

室温22℃。先週よりも4℃も高い。

朝食をとる。

オニギリや餅などを多めに食べる。

胸焼けがするので胃薬を飲む。

摩擦予防のワセリンを塗って脚にテーピングを貼る。

足裏につくってしまったマメにも保護テープ。

AM4:00過ぎ、

嫁の同僚キクちゃんが車で迎えに来てくれた。

一年振りだが相変わらずのカワイ子ちゃんである。

「おはよう!今年もお世話になります!」

スタート会場まで車で約10分、

キクちゃんは毎年スタート地点でランナー達の応援をしている。

キク「今年はちゃんと【ヒショウ】のTシャツ着てきましたよ~~」

「それ【ヒキャク】やけど・・・」

キク「今日は暑くなりそうですね~、大丈夫ですか~?」

そう、間違いなく今日は暑くなる。

幸い暑さには強いが不安材料には違いない・・。

スタート会場付近はいつも車が渋滞するが、今年は交通誘導が上手くいっているのか車が止まらない。

一瞬止まったスキに車から降りる。

「ありがとう~、頑張ってきます!」

スタート会場に向かう橋の上はまだ閑散としている。


タイマツの炎がランナー達を迎え入れる。


地元の一条太鼓が太鼓を打つ。


暗闇・タイマツの炎・太鼓の音、

100kmの部ならではの雰囲気が素晴らしい。

「コケコッコ―!!」

鶏小屋のニワトリが今年は上手に鳴いた。

スタート会場は蕨岡中学校。


四万十市内でナイター照明のあるグラウンドは意外と少ない。

暗闇にぽっかりと浮かび上がる。

グラウンド端に敷物を広げてストレッチをしながら知り合いを探す。

「おはようございます、調子はどうですか?」

知り合いランナーが現れて談笑。

いつの間にか開会式が始まっていて市長が喋っているのだが、声が小さくて聴こえない。(正確にはマイク音量が小さい)

荷物を係のボランティアに預けてスタート地点の公道へ向かう。

ランナー達が列をつくる。


今年も結構前の方に並んだ。


見上げると満点の星空。

東の空に目をやると、山際が少し明るい。

マイクで有力選手が紹介され、そのたびに拍手が起こる。

「スタート1分前!」

いつものことながら全く緊張しない。(まるで他人事のような感じ・・)

「パンッ!!」

号砲が響き、ランナー達が時計のボタンを一斉に押す。

スタートゲートをバンザイポーズでくぐる。

「いってらっしゃ~い!!」

大きな声のマイクアナウンスが辺りに響く。

カメラのフラッシュ、声援、雰囲気は最高。

照明で明るいスタート付近を出るとすぐに暗闇に戻る。

メラメラと燃えるタイマツの炎が道を照らす。

「お~い!」

タイマツのボランティア友人を見つけてハイタッチ。

友人「今年はちゃんと帰ってこいよ~」

タイマツボランティアはこの後、夕暮れ時にゴール会場に移動する。

タイマツの炎が終わるとキャンドルが足元に並ぶ。

2km地点の内川地区はキャンドルの揺れる灯りが誘導灯。

幻想的な風景を楽しみながら走る。

今年はスタートからキロ6分半を守りながら走る。

キクちゃんの姿を見つけることが出来ずに3㎞地点を通過。

もう辺りの景色は見え始め、夜明けを迎える。

例年よりも夜明けが早く感じる。

やはり日中暑くなるのは間違いなさそうだ。

「頑張れヨー!!」

威勢のいい沿道のオジサンが早朝から大声で叫んでいる。

「ゴールはすぐそこーっ!!」

ランナー達がどよめく。

「あとたったの98キローッ!!」

ランナー達が笑う。

さあ100kmの旅のスタートだ・・。

■2■

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