漢検一級 かけだしリピーターの四方山話

漢検のリピート受検はお休みしていますが、日本語を愛し、奥深い言葉の世界をさまよっています。

貫之集 457

2024-07-16 06:01:25 | 貫之集

菊おほくおひたる川のほとりなる人の家に、女どもおほく川面に出でて遊ぶ

みなかみに ひちてさけれど きくのはな うつろふかげは ながれざりけり

水上に ひちて咲けれど 菊の花 うつろふ影は 流れざりけり

 

菊がたくさん咲いている川のほとりにある人の家で、女たちが大勢川面に出て遊んでいる。

上流の菊の花が川の水にひたって咲いて、菊水を川に流しているけれども、水に映る花の影は決して流れることなく、美しさを保っている。

 

 決して流れていかない菊の影は、菊水がもたらすという長寿を象徴しているというところでしょうか。



最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。