漢検一級 かけだしリピーターの四方山話

漢検のリピート受検はお休みしていますが、日本語を愛し、奥深い言葉の世界をさまよっています。

貫之集 644

2025-01-19 06:03:25 | 貫之集

このごろは さみだれちかみ ほととぎす おもひみだれて なかぬひぞなき

このごろは 五月雨近み 時鳥 思ひ乱れて なかぬ日ぞなき

 

このごろは五月雨が近いためか、時鳥が鳴く。私も思いが乱れて、泣かない日はない。

 

 上句の「さみだれ」が「おもひみだれて」を導く形の序詞、「なかぬ」は「鳴かぬ」と「泣かぬ」の掛詞ですね。
 この歌は、後撰和歌集(巻第四「夏」 第163番)によみ人知らずの歌として入集しています。



最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。