流浪オヤジの探検日記

KOBEを拠点に各種イベントや名所・旧跡を見て歩き、紹介していきます。

今津灯台

2019-04-21 | 史跡・旧跡
西宮市今津西浜町に民営(酒造会社「大関株式会社」)が運営する「今津灯台」があります。

現役の航路標識として使われている灯台としては日本最古のものだそうです。
公認名称「大関酒造今津灯台」(木造袴腰付燈篭形行灯式灯台)として西宮市の指定文化財です。


今津郷の酒造家であった長部家によって文化7年(1810年)に設置されました。
樽廻船による日本酒をはじめとして、木綿、干鰯といった荷を積んで今津港を出入りする船の安全を守っていました。


かつては毎晩、大関の丁稚が油2合を携えて点灯に向かっていたが、大正時代には電灯となり、その後は周辺の明るさに応じて自動点火するようになっています。
昭和43年(1968年)には航路標識として許可を受け、今津港が産業港からレジャーの場となりました。
現代に至るまで灯台として現役であり続けています。


文化07年(1810年)、長部家5代長兵衛により設置
安政05年(1858年)、長部家6代文次郎によって再建
明治17年(1884年)、灯台建設及びこれまでの看守による貢献が認められ、長部家7代文治郎へ藍綬褒章と銀盃が授与
昭和40年(1965年)、解体修理
昭和43年(1968年)、海上保安庁より大関酒造今津灯台として航路標識の許可を受ける
昭和49年(1974年)、西宮市の文化財に指定。
昭和59年(1984年)、創建当時の姿に復元(灯火部分の障子格子等々)
平成02年(1990年)、大関酒造が樽廻船をモチーフにした記念碑を建立


樽廻船が描かれた記念碑


石碑「今津港築港 二百年記念」(平成5年11月)
寛政5年(1793年)、米屋伊兵衛の発起により築港


石碑「通船安全」


石碑「福應神社御旅所」
御旅所(おたびしょ):神社の祭礼(神幸祭)において神(一般には神体を乗せた神輿)が巡行の途中で休憩または宿泊する場所または神幸の目的地を指します。


高さ:約6.7メートル(石の基壇を含む)


木造袴腰付灯籠形・銅板葺屋根で竜山石の基壇上に建てられています。


灯火部分には格子が組まれているが、これは当初点灯に油皿を使用し、風雨を防ぐために油障子が貼られていた名残とのこと。


台石に刻まれた『象頭山常夜燈』の文字は、海上交通の守り神・金刀比羅宮に奉納された灯明台を意味しています。


平成28年(2016年)3月、灯台の沖合において兵庫県が策定した『津波防災インフラ整備計画』による「新川・東川統合水門」の建設工事が着工。
それに伴い大関が灯台として継続使用するための移設を検討し、兵庫県が調整を行っています。

灯台周辺は埋立地や新興住宅などでひしめいていますが、樽廻船などが出航していた歴史を感じさせる場所でした。
ありがとうございました。
゚・:,。★\(^^ )♪ありがと♪( ^^)ノ★,。・:・゚
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