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再手術ヘ向かって~妻の訴え

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<・・・一年前>

・・・2006年 7月4日


6月頃から知らず知らずのうちにストレスが溜まってきていたようだった。

痛みがまったく改善されぬ上、放射線科での治療の為入院しても、それが
かなわず、しかも神経科まで受診させられ、なにより先行きのめどがほと
んど立たない状況でイライラはつのるばかり。

現状の辛さ、痛みよりも、それがその先どうなっていくのかわからない事
の方が遥かに苦しくてストレスの溜まるものであるという事を、この時は
嫌という程味わっていた。



この頃、第一外科、放射線科、第三内科の三科で今後の治療方針が話し合
われていた。


そしておそらくストレスが原因だと思うが、腹痛の他に胃痛を伴ってきて
いた。


7月4日、胃の内視鏡検査。


胃カメラはそれまでも何度も受けてきているので、それ程抵抗はなかったが
この日の検査は違った。

最初、通常の検査器具を使って始まったが、思うようにいかないらしい。

時間がどんどん過ぎ、さすがに喉の痛みと不快感、それにいつもは感じない
胃内部の痛みが襲う。


そのうち、検査医師が


「中々カメラが入っていかないんですよ。手術でかなり胃が変形してるので
十二指腸までは届かないです。ちょっと器具を替えてもう一度やってみても
いいですか。」


「・・・ふぁぃ(言葉が出せない)」


心の中で、「早くしろよ!」と叫びつつ、睨み付けてやると、


「今、他の検査で器具全部使っているみたいなんですよ。う~んぅ」


さらに心の中で、「初めから用意しとけよ!」と叫びながら怒りは強くなり、


「今日はこれまでにして、明日もう一度、安定剤を使って眠った状態でやり
ましょう。でないと苦しいでしょう。」


さらにさらに心の中で、「だったら初めからそうすれよ!」と叫びながら怒
りは頂天に!



後にも先にも、1時間近くもカメラが胃の中に入っていたのは、この時だけ
です。

検査でさらにストレスが増し、胃痛も激しくなったような。



結局、翌日安定剤を使用し、ほぼ眠った状態で内視鏡検査。

(ちなみに安定剤を使った、胃の内視鏡検査は入院患者のみで、外来では
 できないそうです。)

結果は、案の定十二指腸潰瘍。しかも相当大きいものである事が判明。

強い薬の為とストレスによるものと診断された。




この夜、先生からは苦し紛れの今後の方針説明があった。

それは、ず~っと我慢に我慢を重ねてきた妻が、ついに切れたから。



「先生、このままの状態がいつまで続くのですか!
こんな事じゃ、普通の健康の人間だって参ってしまいます。
ストレスだって普通じゃないですよ。せめて今後の治療方針とか、少しでも
はっきりしてもらわないと、このままじゃ・・・」


涙ながらの、そしてあまりの迫力に聞いていた先生は顔色が無かった。



そしてこの訴えをきっかけに、再手術へ向かって進んでいく。

まだ手術以外の可能性は残されていたが、もう自分の中では決まっていた。



再手術しかないと。
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