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老老介護

明治43年生まれだから今年でちょうど、満100歳。我が家の婆ちゃんだ。



明治43年というと、最初の飛行場が所沢に選定されたりだとか、日韓合併だったり
だとか、白瀬中尉らが南極探検に出発、とか、そんな時代だ。

それから明治、大正、昭和、平成と4つの時代を生き抜いてきたのだから大したもの
だ。




目、耳、口、と達者で、特に記憶力は素晴らしい。

孫、ひ孫の誕生日まで全て覚えている。



その婆ちゃんも、ここ数週間、ほとんど動けなくなってしまった。

2度の転倒でもなんとか無事にやり過ごしてきたが、それでも足腰の痛みが激しいよう
で、今は寝たきりになってしまった。



動けないから病院にも行けない。

やっと病院に行っても、他院への紹介状と入院の勧めも拒否してしまった。



やむなく自宅での介護となるのだが、100歳母の子供といえば充分な年寄りで、
面倒を看る両親ともに80歳間近かで、完全なる「老老介護」だ。


自分も妻も働いていて、しかも受験を控えた子供がいる状態で、充分な手伝いができ
ない所が歯がゆい。






自宅で介護できる限界って、いったいどこにあるのだろう。

安易に施設に預けると、顔をしかめる人がいる。


そもそも受け入れる施設の絶対数が足りていない。



老老介護による負担で心中する人達の多さも気になる。





「コンクリートから人へ」と現政権は言う。

人へ、って、どこに?




常々思うのは、「コンクリートへも、人へも」だ。

民間とうまく共存を計れるような高齢者介護施設をたくさん作ればいいではないか。


そうすれば建設業者も潤う。
そこで働く人も、下請けも孫請けも、警備のお兄さんまで潤う。
建設従事人口は多いのだから。



また、民間の施設にも手厚く援助する。


介護士も増やす。当然、職務内容に見合った給与体系にする。
(現実はあまりに安過ぎだと思いませんか?)


お医者さんも、もちろん看護師さんにも相応の報酬となるようにする。


なんたって人の命を預かるのだから。




予算なんて蓮舫さんに頼ん・・・、ある所にはあるだろう。

政治家を減らして、議員を減らして、官僚を半減して、天下り法人を全廃して・・・


みんなユニクロに倣って企業努力をすればいい。
(基本的にユニクロの安売り路線には反対ですが)




自分が病気になって、世の中の厳しさ、不条理を知り、介護の矢面に立たされて、日本
の、歪んだ医療の現実に直面する。





結局、最終的に、

自分の身を守るのは自分、家族の身を守るのは家族、ってことで。



「福祉国家」って言われていた事、なかったでしたっけ??
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