アーバンライフの愉しみ

北海道札幌近郊の暮らしの様子をお伝えしています。

言語明瞭~宇都宮健児さん講演会

2013年09月14日 | ギャラリー
昨夜、近くのホテルで宇都宮さんの講演会があるというので聴きに行った。

主催は北海道教職員組合後志支部。「教育研究集会」として企画されたのだが、一般にも公開された。



演題は、「いま、憲法が危ない!~憲法改悪を許さないために」というもので、同労組がめざす「平和と真実を追究する教育」に沿う内容となっている。

安倍政権の誕生によって、憲法、特に、戦争放棄をうたった「9条」の改悪が目論まれる中、私たち国民は、どういう視点で憲法をとらえ、そして、そうした改憲の動きとたたかっていったら良いのか、極めて明確に且つ、テンポよく語っていただいた。

また、単に、自民党改憲案の危険性について警鐘を鳴らすにとどまらず、改憲阻止の運動をどう進めるべきかについても、先の東京都知事選挙の経験などから、具体的な提起をされていたのが心に残った。

本当に久しぶりに、説得力のある生の講演に接することができ幸いであった。
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お疲れ~湊かなえ著「高校入試」

2013年09月14日 | 読書三昧
前作の「母性」があまりの人間不信と憎悪に満ちた物語だったため、この人の本はもう読むまいと思ったのだが、直前の新聞広告で目にしていたため、また借りてきてしまった。



物語~有名県立高で、入試を妨害する予告や携帯の盗難、試験当日の答案用紙の紛失や試験問題の漏洩等々、およそ入試という厳粛なイベントにふさわしくない出来事が次々と発生する・・・

この作品は、昨年末、フジTVで放映された同名のドラマ(13回)のシナリオをもとに書き下ろされたようで、そのためか、場面展開が目まぐるしく、また、たくさんの登場人物が次々と独白するかたちで進行する。

従って、物語の筋を追いながら、語り手は誰かを「登場人物リスト」で確認しながら読み進めなければならない。そのため作者が何を言いたいのか、また、何を書きたいのかを把握するのに苦労した。

加えて、この人の書く登場人物は性悪な人が多いから、読了後の余韻にひたるなど出来ようがない。380頁余の大作なのだが、疲労感ばかりが残った。
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