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the days turn into months and years

ホキ美術館

2015-09-21 | design

日建設計
NOV 2010
S+RC / −2F+1F / 3,720m2
https://www.hoki-museum.jp/

外房線土気駅から千葉市郊外の住宅地を歩いて行くと、ちょうど昭和の森公園との境に突然このチューブが出現する。周囲は普通の戸建住宅なだけに、無骨なウネウネ感は異質である。例の鋼板構造による30mキャンチレバーが、強烈な印象を与える。ウウム、美術館というより工場か、あるいはスケールオーバーの工業製品そのもののようでもある。

実際に順路を巡ってみて、地上1階、地下2階というのは、敷地の高低差と動線計画によって導き出された必然の結果なのかも知れないと、妙に納得してしまった。四角い箱での鑑賞に慣れてしまっているので、微妙なカーブに添った回遊は新鮮である。動線がすなわち形状となり、建築へと昇華する様は、非常にエキサイティングなものだ。

この美術館の設計は、建築家と呼ばれる先生ではなく、日建設計という組織によるものであることが非常に興味深い。まあ、山梨知彦氏は立派な建築家であり先生であるけれど、組織においては、執行役員であり管理技術者である。個人と組織の関係性から生み出される仕事の在り方。やはりそこには、何かしらの面白さが潜んでいるような気がする。

            

コメント
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