
今日でいよいよ最終回。
風邪は治ったものの、中耳炎のほうがいまひとつ、はっきりしない私。
ローマの先生も「日本に帰ったら診てもらいなさい」と言われたので、
早速評判のいい街の耳鼻科へと行きました。
そこでも同じ診断で、またお薬をもらいましたが、どういうわけか
飲むと非常にしんどくなってきたのです。
おまけにじんましんが勃発!
体の中もかゆいし、パンパンにはれてきたのです。
あまりにもしんどいので、子供の小児科ではよく行く病院へ、
夜間救急でかけつけました。
目も開けられないほどのじんましんを診てくださったのは
なぜか、当直におられた皮膚科の部長先生でした。
これは ラッキーというべきでしょうか。
検査の結果「抗生物質による薬疹」とわかりましたが、
ローマ、日本、両方のお薬に入っていたそうです。
その場で入院になってしまい、点滴です。

いや~ん。すごいことになってしまった~
のですが、この入院ほど快適なことはありませんでした。
薬をやめれば、少しずつですが、回復するし、食事制限もありません。
日当たりのいい個室で、好きなだけ寝て本を読んでテレビ見て。
結構おいしい病院食が楽しみで、決して残さず、おやつも食べる食べる。
ダンナも会社の帰りに寄ってくれて、やさしい言葉をかけてくれるし。
1週間でまるまる太って、退院しました。
でもこのときの経験から、薬の怖さを知りました。
他の人には合っても自分には毒になるかもしれないということを・・・
旅に出るときは、外国の先生にもわかるように薬の名前を書いたメモを
必ず持っていきます。





イタリアに再び旅をしたのは、2000年でした。
覚えていった片言イタリア語が通じたうれしさで、
帰ってからラジオ講座を聞き始めたのです。
そして、2005年の秋、再び(正確には三度)出会ったローマは
まるで前とは違っていました。
駆け足ではない、ゆったりした自分たちの時間を楽しみながらの一日は
私をすっかりローマファンにしてしまいました。

そして、2006年、ローマで暮らすように旅をしたあの想い出。
私には、最高のローマとなったのでした。
ゆっくり、ゆっくり
サンピエトリーノの石畳を踏みしめて、
目に映るすべてのものを楽しみながら歩く幸せ。

ローマは決して急がないほうがいいです。
(急ぐのは道路を渡るときだけね)
長い長い、私の初めてのイタリアのお話はこれで終わり。
とんでもない話に気長にお付き合いくださった方たち、
ありがとうございました。
結局、こんなにいろんなことがあっても、また行きたくなるんですよね。


画像はスカラ座で買った絵葉書。
このポスター版は、今もずっと我が家のリビングに飾ってあります。