6月18日(土)曇り【鈴木大拙とスウェーデンボルグ】
竹本忠雄著『未知よりの薔薇』第2巻を読んでいましたら、ちょっと興味あることが書いてありましたので、ご紹介しておきます。
「 日本におけるスウェーデンボルグの最初の紹介者が鈴木大拙であっ た事実は、もっと注目されてよかろう。大拙が、 禅と浄土信仰においては瞬時に「往還」 が成立すると説いたことと(『日本的霊性』)、 偉大なこの霊界居士の熱烈な紹介者だったことは、 一にして二なるものではなかった。
私自身は、あの本郷元町のあなぐらでうごめいていたころから、 東西のこの二代宗教家は「ミスティシスム」 の名において相結ぶと考えていた。日本では一般に、ミスティシス ム(神秘主義)、ミスティック(神秘家)というと、 眉につばつけてかかるところがあり、特に禅林ではこれを嫌うが、 本当に東西の深い対話が成立するためにはこのバリアを取りのけて かからねばならないであろう。」
竹本先生は、長くフランスで勉学し、アンドレ・マルローの研究並びに信奉者と言ってよいだろう。フランスでも文芸評論家として活躍、日本でも文芸評論家。筑波大学名誉教授
この第2巻「出遊篇」の終わりの方に、川端康成の死の真実についての言及があり、「そうだったのか」と頷いた次第。
その紹介は止めておきます。興味のある方は、この本に当たってください。興味深いです。
わが家のルナちゃん。川端先生の最期の傍らには、ロリータなる若き女性がいたそうです。