7月26日(水)雨のち上がる【流木被害は人災という記事】
この頃の雨の降り方は、全く異常です。各地の被害が甚大過ぎます。自然災害だからどうすることもできない、と誰しもお思いではないでしょうか。しかし、食い止められる被害もあることを、次の記事は示しています。造りすぎた人工林が、この度も流木となって、家や田畑を襲っています。根をしっかりと張る広葉樹の多い自然林に戻すことが、百年後、二百年後の被害を防ぐことができるのです。
しいては、熊や多くの山の動物たちの食料を、供給できる森を増やすことができるのです。里に出てきて「駆除」という言葉で、表現されて射殺されてしまう熊たち。いつも胸が痛みます。その熊たちのためにも、射殺しなくてすむ広葉樹の森を取り戻すことは喫緊の課題です。
熊も熊として生きているのです。なんとか人を襲わなくてすむように、熊たちの安住の森を戻してあげられないかと切に思います。熊に襲われた方々には、本当にお気の毒と思いますが、これほど多くの熊たちが、人里に下りてこなくてはならない状況においやったのは、人間であるということを改めて認識したいと思っています。
もちろん、流木の被害が甚大であることの原因を、改めて見直さなくてはならないでしょう。(スギ花粉症の人たちにとっても、スギやヒノキの人工林が少なることは朗報なのです。)
「くまもりNEWS」を紹介させていただきます。(記事:一般財団法人 日本熊森協会)
7月24日午後、日本熊森協会 本部 森山まり子会長ら本部スタッフ3名と、熊森福岡県支部 南里正博支部長ら福岡県支部員10名は、福岡県庁を訪れ、今回の九州北部豪雨で発生した大量の土砂や流木の主な流出原因は、造りすぎた人工林にあるとして、林業形態の抜本的な見直しや、人工林の自然林化、スギ・ヒノキの再造林の中止などを求める福岡県知事宛ての提言書を、林業振興課に提出しました。
提言書を提出
また、福岡県庁記者クラブで記者会見を行い、台風や豪雨のたびに繰り返される痛ましい甚大被害を防ぐために、これまでメディアがタブー視して書こうとしなかった<人工林が崩れやすい訳>を、勇気をもって書いてほしいと訴えました。
記者会見
戦後の林野庁による拡大造林政策の失敗は、誰よりも林野庁の職員たちが認識しておられるはずですが、組織の内部からは声を上げられません。
地方行政も、拡大造林政策を推進してきた手前上、今さら失敗だったとは言えません。
今回熊森は、民間が声を上げる以外にこの国を救う方法はないと一大決心して、福岡県庁に出向きました。
写真や地図、図表、データなどをそろえて発表しました。ぜひメディアに取り上げていただきたいです。
提言書はこちら
http://kumamori.org/news/category/%E3%81%8F%E3%81%BE%E3%82%82%E3%82%8Anews/39514/
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