4月25日(金)晴れ風強し【『ぼくは恐竜探検家』を読んで】
残念ながらまた檀家さんのお一人がお亡くなりになりました。肺がんによる肺炎ということですが、さすがにこの時期、肺炎、と聞いただけで緊張するものがあります。いずれにしても従来のように、ご自宅に枕経に伺ったり等の通常のようには勤められません。施主家のほうでも先にお骨になさりたいという要望があるので、斎場で荼毘のご供養はして、それから骨葬の形をとることにしました。
寺の住職である限り、檀家さんのご葬儀をつとめるのは使命であると思っています。また、病気の治療にかなりの出費があり大変というので、お布施はいくらでもよいです、というくらいのことは言わせていただいています。
どんな形でも、お亡くなりになった方をお見送りするご葬儀は、ご遺族の為というより、亡き人の為に大切であると私は考えています。異論をお持ちの方もいるでしょうが、特に霊界とのお付き合いをした経験のある私としては、いい加減にすることはできないのです。
生前のお顔を浮かべながら、彼を見送る引導法語も書き終えましたので、題にご紹介の『ぼくは恐竜探検家』(講談社 2018年)を読み終えました。ステゴサウルスやデイノケイルスやティラノサウルス等さまざまな恐竜が出てきて、非常に面白いです。筆者である小林快次(よしつぐ)博士が、化石の採掘に没頭した中学時代から、いかにして恐竜学者となったかというその経歴も実に興味深く拝読しました。
北海道にも白亜紀の地層があり、ハドロサウルス類のむかわ竜の全骨格の採掘にも小林さんがかかわっています。
私がなぜ白亜紀の恐竜時代に興味があるかということは、前に書かせていただきましたが、恐竜そのものよりも、恐竜がいたような地球に、今、人間という生物が存在していることの「不思議」に興味があるのです。
恐竜が地球上にあらわれたのは、およそ2億3000万年前だそうです。絶滅したのが6600万年前、つまり1億7000万年にわたり恐竜は地球上に存在していたのだそうです。人間があらわれたのは、20万年前と別の書で読んだ記憶がありますが、この書によりますと、「数百万年とされる人類の歴史」とありますので、この辺の数字はちょっとどうなのか分かりませんが、いずれにしましても恐竜の歴史から見れば、非常に短いものです。また、メキシコ湾に落下した巨大隕石により多くの恐竜は絶滅していきますが、一部の恐竜は鳥になって存在しているのだそうです。
(恐竜ではありませんが。ちょっとお邪魔します。)
ある学者によりますと、35億万年前に初めて地球上に生命が生まれて以来、現代までに5回の大量絶滅があったそうです。そのうち一番新しいのが、6600万年前に地球上の75%の生物が滅び、恐竜もその一部だそうです。
次の記載に、実に現在の世界を予見していることが書かれていて、これをどうしても皆さんにご紹介したいと思い、記事を書いているのです。
恐竜が滅んだよりも早いスピードで、いままさに生物が滅んでいるのだそうです。6回目の大量絶滅の原因は、自然現象ではなく「いま絶滅をもたらしている”犯人”は人間そのものだ。」
環境破壊や温暖化を指摘されていますが、今、まさに”犯人”である人間が自然のキクガシラコウモリの持つコロナウイルスに人の手を加えたことによって、異常な感染力と、生命体に対しての破壊力を持った新型コロナウイルスCovit-19による伝染病が、世界中に蔓延していて、これが絶滅とまではいかないかもしれませんが、かなりの人口減少をもたらすことでしょう。(人工か否かの議論はあるでしょうが、もし自然のものならば、とっくの昔にこの伝染病はじわじわと生息の地方から流行っていたはずだと私は思います。)
人類絶滅のスピードをゆるめることは可能のはずであり、「恐竜がどのように生きて、どのように滅んだかを知ることには意味がある」とお書きです。
いつこの感染が終息するか、予測は難しいですが、短くとも2年はかかると思いますし、このウイルスは一掃されるわけではないでしょう。
ご訪問の皆様、くれぐれもお気をつけてお暮しくださいますよう。
(住職もかなり感染のリスクがあります。葬儀屋さんもリスクがあります。やはり十分に気をつけなくてはなりません。)