11月28日(水)曇り【チョウゲンボウ救出劇】
研究所の近くに芝公園があるので、最近昼休みに散歩をすることにしている。今日はその散歩途中でのタカ目ハヤブサ科のチョウゲンボウ救出劇について。 <font color="red">付記:鳥に詳しい方からコメントを頂きまして、この鳥はオオタカの幼鳥ではなかろうかということです< /font>
それは芝公園に隣接する芝東照宮の方に足をのばしたところ、一人の青年に声をかけられたところから始まった。「あのー、ここの近くの方でしょうか」と聞か れたので、「いえ、そうではありませんがなにか?」と答えると、「あの珍しい鳥だと思うのですが、飛べないようなのです」と言った。見るとワシのような鳥 がすぐわきの草むらでじっとしている。そばに近づいてもピョンピョンと少し羽を拡げて歩くだけで飛ぶ様子が無い。「このままですと、カラスや猫にやられて しまいそうなので」と青年は心配そうに言った。どうしたらよいか、私もよい考えが浮かばない。近くの東照宮の社務所のベルを鳴らしたが、誰も出てくる様子 は無い。携帯電話は持ち歩かないので、誰かに訊ねることもできない。
そこに丁度親切そうな人が通りかかったので、「お知恵をお貸し下さい」と頼んだところ、「これはみさごか何かタカの類の珍しい野鳥ですよ」と言って、捕ま えてみようかとしてくれたのだが、かえってトリは捕まえづらい塀のほうに歩いて逃げてしまった。そこでじっとまた動かなくなった。(写真のようにです)そ の通りがかりの人は、野鳥の会に聞いてみようと、ご自分の携帯電話で、野鳥の会の電話番号を調べてくれて、すぐに問い合わせてくれた。そこでさらに都庁の 係りを教えてくれたそうで、そこにかけたのであるが、どうも埒があかない様子である。「このままでは猫かカラスの餌食になってしまうんですよ、なんとか助 ける方法はありませんかね、だんだんに少なくなってしまう野鳥ですよ」とその人はなかなか引き下がらない。「私たちに捕まえろ、と言われても嘴は鋭いし、 足の爪も鋭いので危なくて捕まえられませんよ、網があればいいですけどね」都庁の電話口の人はこちらで捕まえられないか、と言っているようである。「それ は無理だから、なんとか来てください」とさらにくいさがっている。やり合うこと数十分のように感じた。その間にも猫が狙っているのを追い払ったり、カラス の襲撃から守ったり、目を離せない。
最初声をかけてきた青年は「すみませんが、昼休みが終わってしまいまして」会社に戻らなくてはならないので、すみませんが、と恐縮しながら帰っていった。 そのうち猫に餌を与えに来ていたYさんも来てくれて、猫を追い払う役を務めてくれた。「チャーチャン、だめ。だめ」と屋根の上から、トリを狙おうとしてい る茶色の猫を払ってくれたりしている。トリの保護に来てくれる話がついたので、私は一度研究所に戻った。いちおう携帯電話とダンボールを持って公園に戻る 途中お巡りさんにも声をかけた。公園に戻ると、トリが塀から下に落ちてしまったようで、救出はさらに難しくなっていた。そこに品川から来てくれたというI さんが大きな捕獲網を持って到着してくれ、いよいよ捕獲作戦開始である。しかしトリは2メートル以上も下にいてそこに降りていくのが難しい。捕獲網のIさ んは私よりは歳を召されているようなので、身軽な私が崖のようなところを降りることにした。なんとかトリを助けたいの一念で崖を降りることができ、網に無 事に捕獲することができた。
電話して保護する人を呼んでくれたEさん、猫を見張ってくれたYさん、品川からやってきてくれた東京都の野鳥保護員のIさん、ちょっぴり私、そして最初に 発見し、見張ってくれていた青年のお陰で、このトリは無事に保護され、動物病院に連れて行ってもらえることになった。Iさんがこれは「チョウゲンボウです よ」と教えてくれた。チョウゲンボウ救出劇はこれで無事に終わりました。猫を撮影するために持っていたデジカメでチョウゲンボウを写せましたので皆さんに お見せしました。チョウゲンボウは 餌はネズミやモグラ、ミミズやそして小鳥だそうです。一羽のチョウゲンボウは助けましたが、多くの小鳥たちがいつかは 餌にされてしまうのですね。しかし、このチョウゲンボウを、みすみすカラスの餌になるのを見逃すわけにもいかず、いかんともしがたい自然界のサイクルで す。あのチョウゲンボウは餌を十分にとれずに空腹で飛べなかったのかもしれないという意見もありましたが、果たして如何に。チョウゲンボウは今頃ゆっくり 寝ているでしょうか。
研究所の近くに芝公園があるので、最近昼休みに散歩をすることにしている。今日はその散歩途中でのタカ目ハヤブサ科のチョウゲンボウ救出劇について。 <font color="red">付記:鳥に詳しい方からコメントを頂きまして、この鳥はオオタカの幼鳥ではなかろうかということです< /font>
それは芝公園に隣接する芝東照宮の方に足をのばしたところ、一人の青年に声をかけられたところから始まった。「あのー、ここの近くの方でしょうか」と聞か れたので、「いえ、そうではありませんがなにか?」と答えると、「あの珍しい鳥だと思うのですが、飛べないようなのです」と言った。見るとワシのような鳥 がすぐわきの草むらでじっとしている。そばに近づいてもピョンピョンと少し羽を拡げて歩くだけで飛ぶ様子が無い。「このままですと、カラスや猫にやられて しまいそうなので」と青年は心配そうに言った。どうしたらよいか、私もよい考えが浮かばない。近くの東照宮の社務所のベルを鳴らしたが、誰も出てくる様子 は無い。携帯電話は持ち歩かないので、誰かに訊ねることもできない。
そこに丁度親切そうな人が通りかかったので、「お知恵をお貸し下さい」と頼んだところ、「これはみさごか何かタカの類の珍しい野鳥ですよ」と言って、捕ま えてみようかとしてくれたのだが、かえってトリは捕まえづらい塀のほうに歩いて逃げてしまった。そこでじっとまた動かなくなった。(写真のようにです)そ の通りがかりの人は、野鳥の会に聞いてみようと、ご自分の携帯電話で、野鳥の会の電話番号を調べてくれて、すぐに問い合わせてくれた。そこでさらに都庁の 係りを教えてくれたそうで、そこにかけたのであるが、どうも埒があかない様子である。「このままでは猫かカラスの餌食になってしまうんですよ、なんとか助 ける方法はありませんかね、だんだんに少なくなってしまう野鳥ですよ」とその人はなかなか引き下がらない。「私たちに捕まえろ、と言われても嘴は鋭いし、 足の爪も鋭いので危なくて捕まえられませんよ、網があればいいですけどね」都庁の電話口の人はこちらで捕まえられないか、と言っているようである。「それ は無理だから、なんとか来てください」とさらにくいさがっている。やり合うこと数十分のように感じた。その間にも猫が狙っているのを追い払ったり、カラス の襲撃から守ったり、目を離せない。
最初声をかけてきた青年は「すみませんが、昼休みが終わってしまいまして」会社に戻らなくてはならないので、すみませんが、と恐縮しながら帰っていった。 そのうち猫に餌を与えに来ていたYさんも来てくれて、猫を追い払う役を務めてくれた。「チャーチャン、だめ。だめ」と屋根の上から、トリを狙おうとしてい る茶色の猫を払ってくれたりしている。トリの保護に来てくれる話がついたので、私は一度研究所に戻った。いちおう携帯電話とダンボールを持って公園に戻る 途中お巡りさんにも声をかけた。公園に戻ると、トリが塀から下に落ちてしまったようで、救出はさらに難しくなっていた。そこに品川から来てくれたというI さんが大きな捕獲網を持って到着してくれ、いよいよ捕獲作戦開始である。しかしトリは2メートル以上も下にいてそこに降りていくのが難しい。捕獲網のIさ んは私よりは歳を召されているようなので、身軽な私が崖のようなところを降りることにした。なんとかトリを助けたいの一念で崖を降りることができ、網に無 事に捕獲することができた。
電話して保護する人を呼んでくれたEさん、猫を見張ってくれたYさん、品川からやってきてくれた東京都の野鳥保護員のIさん、ちょっぴり私、そして最初に 発見し、見張ってくれていた青年のお陰で、このトリは無事に保護され、動物病院に連れて行ってもらえることになった。Iさんがこれは「チョウゲンボウです よ」と教えてくれた。チョウゲンボウ救出劇はこれで無事に終わりました。猫を撮影するために持っていたデジカメでチョウゲンボウを写せましたので皆さんに お見せしました。チョウゲンボウは 餌はネズミやモグラ、ミミズやそして小鳥だそうです。一羽のチョウゲンボウは助けましたが、多くの小鳥たちがいつかは 餌にされてしまうのですね。しかし、このチョウゲンボウを、みすみすカラスの餌になるのを見逃すわけにもいかず、いかんともしがたい自然界のサイクルで す。あのチョウゲンボウは餌を十分にとれずに空腹で飛べなかったのかもしれないという意見もありましたが、果たして如何に。チョウゲンボウは今頃ゆっくり 寝ているでしょうか。