風月庵だより

猫関連の記事、老老介護の記事、仏教の学び等の記事

お彼岸に想う

2020-09-21 14:32:02 | Weblog

9月21日(月)曇り【お彼岸に想う】

暑さ寒さも彼岸まで、と言いますが、まことに今までの猛暑はいずこに、と言いたいこの頃です。新型コロナウイルスの影響は、当寺のお彼岸のお参りには、全く影響を感じられません。多くの檀家さんがお参りに来られて、お墓中が花でいっぱいになりました。ただ、お参りの可愛い坊やでさえ、マスクをしているという光景が、新型コロナの影を感じて切なくなります。

「今日彼岸 菩提の種を 蒔く日かな」という俳句をよく目にしますが、作者については今まで気にしたことがありませんでした。当ブログのブックマークをつけさせていただいている百科事典のような「つらつら日暮しhttps://blog.goo.ne.jp/tenjin95」さんのブログで、この作者は、江戸時代の馬場存義(号:古来庵、1703~1782)という方だと教えてもらいました。また古来庵存義は、「菩提の種も」と「を」ではなく「も」と詠んだようです。お墓参りをした折に、お墓参りだけではなく、「菩提の種」も蒔かなくては、という想いでしょう。*菩提:さとり、正覚

彼岸会は、先祖供養と結びつけて日本で始められた仏教行事のようですが、春のお彼岸も秋のお彼岸も、丁度気候の良い時期にありますので、お墓参りにも自然と足が向かうのではないでしょうか。四季のある日本ならでは、の行事だと思います。

お盆には、あまりの暑さに、お墓参りをパスしてしまった方も、このお彼岸には、是非先祖のお墓にお参りしてくださいませ。

私も当寺の掲示板にこんな言葉を書かせてもらいました。

「先祖様を守るあなた 先祖様に守られるあなた 宇宙の響きあい」

私は禅宗の僧侶としては、異端かもしれませんが、次元の違う世界を信じています。証明のできないことを言って、人を迷わす僧侶のブログであることをご承知でご訪問くださいませ。

 


思い込み 山鳩の声

2020-09-18 09:30:24 | Weblog

9月18日(金)曇り【思い込み 山鳩の声】

朝夕はだいぶ涼しくなりましたが、日中はまだ暑いですね。さて、「思い込み」について一言。

毎朝本堂で上の写真の林が見える場所で、坐禅をしています。今の時期は蝉の鳴き声と山鳩の鳴き声が聞こえてきます。それでどういうわけか、私の耳には山鳩の声は「チベットコウクウ」と聞こえるのです。檀家さんにこのことを言いましたら、「それはおかしい、山鳩は昔からドテッポッポウとしか鳴きませんよ」と言われます。

そう言われても、私の耳には、どうしても「チベットコウクウ、チベットコウクウ」としか聞こえないのです。山鳩にとって、「それは勝手な思い込みですよ、ワタシハ○○▽▽◇××」ですというかもしれませんね。

ところでこの写真の林の奥が抜けて見えるところ、電信柱が建っているあたりは、「笑っている動物の顔」に見えます。そう思い込むとそう見えます。

ある日、子猫が耳ダニのキヨちゃんの耳あたりでなめようとしていたので、「ダメ」と引き離しました。傍で見ていた弟子さんの顔が、ちょっと嫌な顔をしたように感じたので「アっ、ムッとした?」と言いましたら、「それは思い込みですよ」とたしなめられました。

そんなこともあります。思い込みはなかなか変えることは、難しいですし、また、全く事実と違う場合もあります。自分の耳、自分の目、自分の感じで、何事も判断することは、他に影響のあることについては慎重であるべきですね。弟子との会話は、むしろオープンに話せる間柄になっていますから、問題はありませんが。

まあ、ちょっと、今日のブログは山鳩の声から、少々、老尼のお説教的な話でした。
皆さん、どうぞ、今日も御機嫌よう。

(猫のお茶碗を干している箱の中に、いつの間にか入っているカズちゃんです。カズちゃんにこれはお茶碗干しの箱という思い込みは全くありません。)


猫の治療費

2020-09-15 13:28:43 | Weblog

9月15日(火)晴れ【猫の治療費】

今日は、キヨちゃんとカズちゃんを動物病院に連れて行きました。キヨちゃんの耳の中がどうも汚いのが気になるのと、あちこち毛が抜けていたり爪切りもしていただかなくてはならないこと等々が思い切ってまた出かけた理由です。

カズちゃんは、噛み癖がなかなか治らず、なんとかならないか、という理由です。

キヨちゃんの耳の中には、なんと耳ダニがいました。治療をしていただきました。点耳薬をいただいたり、血液検査をしておいてもらいました。ウイルス検査も再びしておきました。これは陰性でしたので、他の猫への心配はなくなりましたが、耳ダニは他の猫にもうつる恐れがありますので、そのお薬もいただきました。

爪もきれいに切っていただきました。なかなか自分では同じようには切れません。

ということで、私の今月のお小遣いは消えました。お幾らか、明記するのは止めておきます。猫に限らず動物を家族にするには、それなりの覚悟が必要ですね。

それでも同じ地球の家族です。犬猫の殺処分や多頭飼いの悲劇はなくなってほしいです。オランダでは、動物用の救急車さえあるそうです。日本の政治家の皆さんに動物愛護のお考えを持っていただきたいですね。東京都の小池知事さんの公約にも、犬猫の殺処分ゼロ、というのがたしかありましたが。


網代笠とマスク

2020-09-12 21:09:32 | Weblog

9月12日(土)曇り時々雨【網代笠とマスク】

網代笠を皆さんはご存知でしょうか。上の写真がそうです。これは私が、托鉢の時や、尼僧堂から帰ってくるとき、名古屋から長野県、群馬県を行脚して埼玉のお寺に帰って来た時に被っていた網代笠です。34年ほど前の話です。

近々、弟子の一人が僧堂修行に出かけますので、網代笠の頭の部分が痛くないように枕のようなものを作ったり、頭にのせる「ごとく」部分は布を巻いて痛くないように工夫をするのですが(上の写真の白い部分です)、晒を買おうとしましたら、なんと品切れなのだそうです。理由はマスクを作るために晒が出払い仕入れてもすぐに売れてしまうとのことです。

こんなところにもコロナ禍が出ています。思いがけないことです。これからもコロナによる禍はいろいろとでるでしょうが、他の工夫をしたりして、クリアいたしましょう。

決してコロナによって、生きることに悲観するのはやめましょう。なんとかなります。なんとかしましょう。天に向かって手を合わせつつ、乗り切りましょう。

34年前、行脚の日々で見上げた空の美しかったことが忘れられません。

 

 


亡き本師の誕生日祝い

2020-09-09 13:30:14 | Weblog

9月9日(水)晴れ【亡き本誌の誕生日祝い】

今日は、本師故余語翠巖老師のお誕生日です。重陽の節句です。いつもこの日は、老師の娘さんたちと会食をしたり、大雄山にお墓参りに行っています。しかし、今年は、コロナ禍でできませんでした。

栗ご飯を炊きましたので、あげさせていただきました。栗ご飯は、栗を剥くのが大変ですが、弟子と二人で剥きましたので、400グラムほど、割合、楽にできました。

昨晩のうちから水につけておきまして、今朝、皮むきをしました。いつもながらパソコンで調べたようにいたしました。少し、小豆も入れてみました。おいしかったです。

『金光明最勝王経』「除病品」にもありましたが、「稽首し、礼足し、合掌恭敬す。(けいしゅし、らいそくし、がっしょうくぎょうす。)」と父親の持水に対して息子の流水が教えを乞うときにこのように挨拶をしています。以前『維摩経』の中の一文から、お拝のしかたについて、このブログにも書かせていただきましたが、今、私たち僧侶がご本尊様や尊敬を表す折に丁寧な挨拶としてお拝をしますが、これは尊敬を表すインド式のご挨拶の方法なのですね。「稽首」は頭を地に着くまでさげる、「礼足」は、敬意を表すために相手のおみ足にお辞儀をする、そうして合掌し、つつしんでうやまう心を表すご挨拶です。

ということで、お師匠様にご挨拶をいたしました。

栗ご飯 天に捧げて 秋を知る


子猫カズちゃん境内お散歩デビュー

2020-09-08 11:19:04 | Weblog

9月8日(火)晴れ【子猫カズちゃん境内お散歩デビュー】

今朝はこちらの地方はとてもよいお天気です。台風10号の影響は、昨日時折激しい雨が降った位でした。この度被害に遭われた方々に、お見舞い申し上げます。

さて、我が家のカズちゃんもようやく境内のお散歩に出してあげられるくらいに育ちました。しかし、まだカラスに襲撃されるかどうかわかりませんので、保護者同伴のお散歩です。

かなり慎重です。家の中を走り回っているのとは違い、匍匐前進です。

今日は三日目で、たまたま中の猫4匹が、一枚におさまりました。こんなに平和な写真の投稿が今はできますが、台風の被害に遭われた方々の事を考えますと恐縮です。この子たちが無事に育ち、無事に暮らし、やがて…… 

毎朝、「国土の三災永く消せんことを」と回向していますが、あまりに自然災害も多い日本列島に暮らしていますので、この回向文が空しくなりますが、祈りであり、願いです。