風月庵だより

猫関連の記事、老老介護の記事、仏教の学び等の記事

姉妹猫その5 退屈な猫生を選ぶか、それとも長命か

2009-05-29 12:57:16 | Weblog
5月29日(金)雨【姉妹猫その5 退屈な猫生か長命か】(ある日の一枚、キヨちゃんの傷を心配しているルナ)

キヨちゃんが再び受難です。ある雨の日、お客さんがドアをあけた隙に脱出を計ったそうで、5,6時間見つからなかったのだそうです。帰ってきたら泥だらけで、前足の傷のサックをはずしましたら、血だらけになっていて、前よりもひどくなってしまったそうです。

心配でしたので、昨日訪問して、見せてもらいました。傷はだいぶよくなっているようで、かさぶたができている状態でした。かえってサックをしないほうがよいようです。

これを機会に外に出さない方がよいのではないでしょうか、と言いましたら
”KIYO enjoys outside life.Which do you prefer bored but long life or joyful life even danger?"と言われました。たしかにキヨちゃんは、活発で外が大好きです。ほとんどの猫はそうかもしれませんが、特にキヨちゃんはその傾向が強いようです。外には危険が一杯なので、家の中で暮らさせて、退屈な猫の一生を送らせるよりも、たとえ危険に遭遇してもキヨちゃんを楽しませて暮らさせたい、というキヨちゃんの飼い主の考えも分かりました。活発なキヨちゃんには、ピタリの考えの飼い主に出会ったと思います。

それに比べて、我が家のルナは引っ込み思案で、家の中でおとなしくしています。それでもベランダに出たがりますから、私が家にいる間はベランダに出しています。時折、隣人のベランダまで手すりをつたわって遠征したりして楽しんでもいます。また外廊下も大好きなので、出してあげますと、階段を下りて一階まで行きますが、ちょっとでも音がすると慌てて逃げ帰ってきてくれます。(ルナの後ろについていっているのですが)心配性の飼い主にピタリの性格の猫ちゃんです。

それぞれの猫にあった飼い主に出会えたキヨちゃんとルナのようです。この子たちのお兄ちゃんのモルちゃんはどうしているでしょうね。

私たち人間も、それぞれ自分にあった生き方ができればよいですね。人真似でない。


姉妹猫その4 怪我大丈夫?

2009-05-24 10:39:36 | Weblog
5月24日(日)雨【姉妹猫その4 怪我大丈夫?】(左の前足に緑のサックをつけています)

キヨちゃんを連れに行ってきました。いつもですと、すぐにじゃれあうのですが、どうも今日はちがうな、という感じです。

「キヨちゃんどうしたの?」
「ルナちゃん、この手、見て。爪を研げないの」
「キヨちゃん、気を付けてね。遊べないとつまらないから」
「ええ、ルナちゃん、気を付けるわ」

と、でもいっているのでしょうか。キヨちゃんの飼い主は、はじめの頃は、やむを得ず飼ってくれたようですが、今ではキヨちゃんがとても可愛いようです。

私がキヨちゃんは"naughty"でしょう、と言いましたら、"No,KIYO is playful"と言われました。naughtyのニュアンスは、わんぱくな子でいたずらが手に負えないほどひどいときに使う言葉なのでしょう。 playfulは「ふざけた」とか「陽気な」の意味で、こちらの言葉のほうが動物にも使われるようです。naughtyよりもplayfulというほうが、やっぱりキヨちゃんが可愛いのね、という感じを強く受けました。今ではキヨちゃん無しの生活は考えられないようです。キヨちゃんも、飼ってくれる人に出会うまで、一時的にあちこちのお家に預けられたのですが、ようやく今の家族に会えて安心しているようです。よかったです。

一昨日毎日新聞の夕刊に2匹の猫を飼った人の話が載っていましたが、2匹ですと猫同士が遊ぶのに夢中で、飼い主にはあまり寄ってこないという話しが載っていました。そういう猫ばかりではないでしょうが、やはりその傾向はあると思います。ルナもキヨちゃんが遊びに来ると、私の方は無視状態になります。

「だって、コウガイさん、猫語わからないんですもの。ね、キヨちゃん」
「そうよね、ルナちゃん」

 

福岡金龍寺

2009-05-21 11:20:52 | Weblog
5月21日(木)曇り【福岡金龍寺】(三門、普門閣)

数日前、福岡に行く用事がありました。福岡に金龍寺さんがあることを、天福さんという方のメールの御陰で思い出しましたので、拝登することができました。昨年は山口県の瑠璃光寺2世の全巖東純禅師について少し調べたのですが、その禅師の法嗣に桃岳瑞見禅師がいます。金龍寺は、その桃岳禅師が開山様です。

器之為璠禅師から研究を始め、その師匠竹居正猷禅師、器之の法嗣大庵須益禅師、その法嗣、全巖東純禅師ときまして、丁度桃岳瑞見禅師まできていたところでしたので、金龍寺という文字を見て、あっ、と思ったのです。

それ以外の用事で頭が一杯でしたので、気がつけてよかったです。御陰様でご住職にもお会いすることができまして、桃岳瑞見禅師の頂相もお見せ頂けました。

この後、さらに、全巖禅師の論文を書くために、ご協力を頂いた福岡市美術館の研究員の方にもお会いすることができました。今回、雪舟と全巖禅師との接点について少し新説を出しましたので、雪舟研究をしていらっしゃる方々には参考になる論文であろうとご意見をいただきました。

このように思いがけず、福岡行きを、また自分の研究と結びつけることができまして、福岡にお呼びくださった皆様に間接的にお礼を言いたいところです。縁は本当に思いがけず廻り回ります。またメールで金龍寺という文字を見なかったら、気が付かなかったかもしれません。ちょっとした一言と言う方は思うかもしれませんが、言われた人にとって、とても有効なことがありますね。廻り回る縁に感謝。

*金龍寺には貝原益軒先生の墓所もあります。「つらつら日暮らし
」でよく貝原益軒先生についてはご紹介されています。
*金龍寺:耕雲山金龍寺。永正5年(1508)開創。開山桃岳瑞見。開基は大内氏の家臣、原田興種。慶長16年(1611)と正保4年(1647)の二度の移転を経て、現在地、福岡市中央区今川に。ここには貝原益軒夫婦の墓所がる。また倉田百三の文学碑があるそうだが、これは知らなかったので見てこられなかった。

姉妹猫その3、キヨちゃん怪我をする

2009-05-17 10:13:57 | Weblog
5月17日(日)朝のうち雨【姉妹猫その3、キヨちゃん怪我をする】(左がキヨちゃん、怪我をする前。右はルナ)

キヨちゃんが3日間ほど姿を見せません。心配していましたら、キヨちゃんの飼い主から電話が入りました。夜中まで帰ってこないので、心配して探しに行ったら、足に怪我をしていたのだそうです。左の前足の毛と皮が剥けて、皮膚がむき出しになっていたのだそうです。

翌朝すぐに動物病院に連れて行って治療したそうです。猫同士の喧嘩による怪我ではないだろうということでした。猫を飼う条件として、家の中で飼う、という約束が拾い主との間にあったのです。交通事故や、猫を捕まえて虐待する人が近所にいるそうですし、ノミやダニや蚊によるフィラリアの心配もありますし、やむを得ないことかと思います。しかし、キヨちゃんは活発な質の猫である上に、住まいが一階で、目の前にお庭や畑が広がっていますので、キヨちゃんを家のなかに閉じこめるのは、なかなか大変なのでしょう。

10日ほど前から、ルナのところに遊びにくることを覚えたのですが、怪我をしてしまいましたので、家の中であきらめているようです。ルナは朝になると扉を開けるようにと、私にせがみます。今朝も外廊下にでてキヨちゃんを待っていたようですが、そのうちにあきらめたようです。

猫も一緒に住むとなると、家族の一員になりますね。ペットを飼うには責任もあります。野良猫として自由に外を飛び回れるのがよいのか、食事の心配もなく、家族に可愛がられて猫の命を生きるのがよいのか、猫に聞いてみたいところです。でもこの子たちはダンボールから救われなければ、そのままダンボールの中でノミだらけになって、死んでいた可能性があります。特に我が家のルナは、この猫はもう死ぬかもしれないね、と助け出されたときに言われたそうです。それが、いつの間にか姉と思っていたキヨちゃんよりも大きくおデブに育ちました。

寝たきりになると大変です

2009-05-11 21:03:10 | Weblog
5月11日(月)晴れ【寝たきりになると大変です】

母の介護認定が出ましたので、今日ケアマネージャーの人が来てくれました。しかし、私のような同居人がいますと、ヘルパーを頼めないようです。介護保険を払っていても、実際に使えるのは、独り暮らしの老人になるか、よほどひどい状態にならなくては使えないということがよく分かりました。

清水由貴子さんという方が自殺なさいましたが、どの程度介護保険を使うことができていたのでしょうか。日本の介護保険は見直しが必要ではないでしょうか。病人自身もたしかに大変ですが、介護する人の方が肉体的にも精神的にも参ってしまうのではないでしょうか。

2兆円もばらまくのは止めて、本当に必要なことに税金を使って欲しいです。国会議員にしても地方の議員さんにしても、一番重要なお役は、税金をどのように使うか、という税金の番人役ではないでしょうか。

バラマキを貰って喜んでいるかもしれませんが、自分たちが払った税金から出ているのですから、麻生さんがポケットマネーをバラマイてくれたと勘違いしないようにしましょう。

姉妹猫その2、爪研ぎ

2009-05-10 08:44:55 | Weblog
5月10日(日)よい天気です【姉妹猫その2、爪研ぎ】

猫の爪研ぎはストレス解消にもなるそうですが、どうなのでしょう。
「ルナちゃん、あんた、なにかストレスある?」(ガリガリ、と爪を研ぐ)
「それってなあに、キヨちゃん?」(ガリガリ、と爪を研ぐ)

ストレスという言葉が作られたのは最近だそうですね。そういえば子どもの頃、そんな言葉聞いた覚えがありません。言葉によってかえって、誰もがストレス、ストレス、ストレスというようになってしまったのかもしれません。言葉に縛られてしまっているかもしれません。気を付けましょう。


五月病

2009-05-06 22:45:00 | Weblog
5月6日(水)雨【五月病】(頑張って行ってらっしゃい、とルナ)

明日から、仕事が始まります。でも長い休みでしたので、明日から仕事に出かけるのが億劫になってしまいました。毎日家の事と、母の事と、ルナと遊ぶのに忙しく、アッという間に休みが終わってしまいました。

ゴールデンウイークの後に仕事に行きたくない新入社員の人たちには、五月病というのがあるそうですが、その気持ちやよく分かります。同感します。

でも明日から、また電車に揺られて仕事に出かけましょう。サラリーマンの皆さん、頑張って明日から仕事に行きましょうね。

予定通りに何もできませんでしたが、後悔しても駄目ですね。宿題ができていないのに学校の夏休みが終わってしまったような感じがします。こんなログで失礼いたします。

つらつら日暮らし」先生がたまたま「五月病と坐禅」についてお書きです。

『アホは神の望み』

2009-05-02 10:09:49 | Weblog
5月2日(土)爽やかな日【『アホは神の望み』】(ルナと、きよ。右側の猫はルナのお姉さんです。昨年の9月頃子猫の時に2匹並んだ写真をご紹介しました。大きくなってからは子猫のときほど喧嘩をしないようです。この頃毎朝6時に遊びに来ます。同じ時に生まれたのですが、性格も正反対、毛並みも多少違います。ちょっとした遺伝子の違いによるのでしょう)

連休中爽やかな天候に恵まれそうですね。皆さんはお出かけなさいますか。豚インフルエンザが流行しているようですから、連休明けが恐いですね。マスクだけで防げるでしょうか。仕事に出かけるのが今から恐ろしいです。この連休が終わるとお勤めに行きたくない新入社員の方が多いそうですが、休み病に豚イン恐れ病が加わりそうです。

さて、大変素晴らしい本を読みましたので紹介します。おそらく皆さんももう本屋さんで手に取られたのではないでしょうか。

『アホは神の望み』(サンマーク出版、2008年9月出版)村上和雄という遺伝子の研究をなさっている先生がお書きになりました。私はなんでも「アホ」とつく本には興味を持ちます。やはりこの方も素晴らしいアホの方です。なかなかアホと呼ぶことのできる人は少ないでしょう。

人がそんな損なことやめとけ、ということを信念を持って、黙々とやり続ける人。わたしが『新明解』の辞典の編集者なら、そんな解説を「アホ」につけそうです。

それでこの村上先生もいろいろな研究をなさいましたが、イネの遺伝子研究において、世界で初めて全遺伝子の塩基配列の解読に成功した方だそうです。全ての生物の遺伝子はわずか4つの塩基のいろいろな組み合わせから成り立っているのだそうですね。それはとても美しい二重らせんを描いていて、人知を越えた神のような存在を想定したくなるほどだそうです。

この本のあちこちに付箋を貼って読みましたので、どこをご紹介しようかと思いましたが、「何があなたに「偶然の幸運」をもたらすのか」という項にあったところをあげておきます。偶然の幸運(セレンディピティ)を呼ぶ条件
1、素直で注意深い目
2、ムダを尊ぶ心
3、失敗や間違いから「何か」を見いだし、つかみとる力
そう難しい条件ではなさそうですが、つい目先の結果にとらわれてしまうと、このような生き方は難しい、ということになるのでしょう。

次の項の題に「まじめ、地道の積み重ねが「人をつくる」」とあります。その通りだと思います。地道にいきることは尊い、と私は思っていますが、若い頃はこの地道の味わいが分かりませんでした。ようやくこの頃、私も頷けるようになりました。

「「いい遺伝子」のスイッチをONにする心」という項には素直、正直、楽観的で、こだわり、駆け引き、曇りのない心と書いてあります。私もこれを目標にしたいです。

「曲線的なジグザク人生が心を豊かにしてくれる」の項では天は何をみているかというと、
どれだけ成果をあげたかではなく、どれだけプロセスを一生懸命に努めたか、かしこく要領いいやり方よりも、不器用だがまじめで愚直な生き方。そういうものを天はよく見ており、また高く評価してくれるのです。

「他を利する生き方が遺伝子をONにする」では、自分を利すると同じくらい、それ以上に他も利する生き方。それは世の中の効率からみれば、鈍く愚かなのかもしれません。しかし遺伝子本来の意志にそった生き方云々と言われています。

遺伝子情報レベルで比較すると、人間とチンパンジーは98,8%同じなのだそうです。イネとは40%同じなのだそうです。「命はつながっている」ということを、遺伝子は示しているのだそうです。地球上の生物はみなつながっているのですね。

「「愚かであれ」こそ神が授けた知恵」では「時代遅れで融通もきかず、利にも疎いが、焦らず、いばらず、くさらず、わずかなことで満足を覚え、不平不満よりは感謝の言葉が多く、批判的であるより親和的で、悲観的より楽観的でいつもニコニコ笑みを絶やさず、でくのぼうのようなぬくもりをにじませつつ、人を裁くよりは許して、「自分などたいした人間ではない」と自己への戒めを忘れず、命とは何か、生きるとは何かについて時間をかけてゆっくり考え、大きな回路をぐるりとめぐって御おっきな答えにたどり着く。」

神が望んでいるのはそういう生き方ではないでしょうか、と村上先生は言われます。「サムシング・グレート」が喜ぶような生き方、「陽気暮らし」を勧めてくれています。

たぶん先生のご両親は天理教の教えを受けられているのではないかと拝察いたしますが、先生もその教えが根底にあるのではないかと拝察しますが、科学者が科学の研究生活という生活を裏付けとして、深い教えに導かれての現代のバイブルのような一冊です。生きづらいと自分の人生を思っている人には勇気を頂ける一冊でしょうし、宗教にかかわらず、生きる指針を示してもらえる一冊でしょう。ちょっと簡単に紹介するつもりでしたが、長くなってしまいました。