風月庵だより

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老老介護 人間の命

2017-12-28 09:57:48 | Weblog

12月28日(木)晴

今日もよく晴れています。もうすぐお正月です。お寺もあちこちの掃除やお正月の準備で忙しくしています。本堂の内陣や板の部分が、かなり滑りやすくいつも誰かが転んだら大変だと思っていましたので、今年は思い切って、それを改善しました。私が住職に入る前は、板の部分は、油のついたモップをかけていましたので、滑って楽しめるほど滑りやすかったのです。そこを油部分を取り除く洗剤でよく油分を取り除き、ペットも滑らないというワックスを選びまして、ワックスがけをしました。お陰様で滑らなくなった上にとてもきれいになりました。

実は、とても心強い助っ人がいてくれたお蔭で、できた仕事です。そのうち専門家に頼もうと思っていたのですが、檀家さんの電気屋さんがとても器用な人で、なんでも頼むと、できてしまうという方なのです。本堂の電気工事に来て頂いたので、これは何とかならないだろうかと、相談したところ、すぐに「やりましょう」と言ってくださり、ホームセンターで必要な品を揃え、手伝ってくださったのです。来年からは、お焼香の時に誰かが滑ると大変なので、いつも注意を言っていたのですが、その必要がなくなりました。助っ人がいてくださることはまことに有り難いことです。

さて、毎晩、母の夕飯の給仕に通っています。同室の方々もかなりのお年をめされたご婦人たちです。気がつきましたが、お食事はゼリーの一皿のみでした。それでもあまり食べないようです。何によって、命は保たれているのでしょう。おそらく点滴でしょう。しかし、それにも拘わらず。一人の方は、起きている間中何時間でも大きな声で話し続けています。あたかも目の前に誰かがいるように話しかけているのです。はっきりとした言葉で話し続けているのです。もう一人の方は、いつもなにか声を出し続けています。はっきり聞こえるのは、ゼリーを食べることを拒否する「いらない」という言葉だけです。

看病にいっている私はこのお声ですっかり憔悴してしまうのです、が、母はお陰様で耳が遠いので、全く気にならないのです。母も含め、三人とも、若い頃はおおいに働いて活躍したに違いありません。それでも年をとって、体も脳の働きも、全く思うようにはならない、どころではなく、どうしたいという思いさえなくなってしまうのです。いつか自分もそうなってしまうのかと、思います。自分だけはそうはならないだろうと思っても、こればかりはなんともいえません。

ですから、動けるときは動けるように、一生懸命に動こう、働こう、学びもしよう、と思います。自分の好きな物を食べられるということは有り難いことだとつくづく思います。皆さんもどうぞ、風邪にはお気をつけていただき、命を楽しくつかってくださいませ。

(ちびちゃんだった頃のルナです。今はすっかり成長しました。そのうちに老猫になるのでしょうか)

 

#老老介護

#ワックスがけ

#子猫時代


老老介護 病院の食事は……

2017-12-25 08:25:34 | Weblog

12月25日(月)晴

昨日は雨が降ったようです。5日に入院した母ですが、病院の食事は「マズイ」というので、主治医の先生にお願いして、14日から食事を届けています。毎晩、夕食のときに持参した食事と、病院の食事を選んで食べてもらっています。

食欲が出てきましたので、どうもまだ大丈夫なようですが、やはり極端に衰えてきました。「一日中寝ていて飽きない?」と聞きますと、「楽」と言います。なんとか一歩でも二歩でも歩かせようとしますが、全く歩く意思はなくなりました。以前は寝たきりになることを極端に畏れていて、自分から進んで歩行器を使いながら家の中を歩いていました。

買い物にに出かけようとすると、よくついて来たがった母ですが、全くその面影もない、と言ったところです。入院したての頃は「寝てばかりで退屈じゃない?」と聞きますと、「仕方が無い」と答えていましたが、この頃は「楽」になりました。

トイレ介助も、「これを押せばすぐ来てくれるから」と言って安心しています。私がいるときに介助することが多いですが、私独りでは、ベッドに母を戻せなくなりました。もう少し私に力があれば、お寺につれて帰れるのですが、前に脱水症状で入院したときは、病院にいては全く歩けなくなると思い、3日くらいで連れて帰ってきましたが、その時はちょっと介助すればよかったのですが、今回は圧迫骨折を起こしてしまったことが残念なことでした。ショートスティーに預けたところの介護士さんが、ベッドに戻すときに投げるように戻したそうで、圧迫骨折を起こしてしまったのです。

その介護士さんも投げたくはなかったとおもいますが、力が足りなかったのと、ベッドに戻すときのコツをよく知らなかったのではないかと今は思っています。まず、ベッドに一度腰掛けさせて、横にさせて、体勢を整えてから背中を抱くように寝せれば、投げ出さなくてもよかったであろうと、推測しています。

いずれにしましても、夕食の介助と体をもんだりして帰ってくると、非常に疲れを感じています。母の生命力の強さとつきあうには、私もなんとか自己体力を鍛えなくてはなりません。頑張りましょう。

(「そこで寝てると楽なの?」とでも話しているのでしょうか、ルナとミーちゃんとチロ)

 


少水も常に流るるときは……

2017-12-20 21:57:47 | Weblog

12月20日(水)晴れ【少水も常に流るるときは……】

今日は、防草シートはがしをしました。せっかくきれいに敷いたシートですが、墓所拡張工事の為、大量の残土がでてしまい、それをブルトーザーで均すことになりました。シートを敷いたままその上に残土を載せたのでは、百年後の住職が、この土地を何かに開発したいとき、さぞやりずらいだろうと思ったのです。

お手伝いいただいたのは、女性二人と男性一人、そして私です。シートだけでしたら、簡単なのですが、シートの上に風に飛ばされないように押さえにおいた砂がかなり重いので、簡単にははがせそうにありません。

力のない女性3人、そのうちの一人は全く力無しの私です、に、できる方法は、少しづつシートを切って砂を載せたまま横の空き地に運ぶことだと思いつきました。『遺経』の中の「少水も常に流るるときは、すなわち能く石を穿つが如し。」という一文を昨日学んだばかりでしたので、4人で少しづつでもこの作業を続ければ、必ずはがしきれるだろうと思いました。

しかしシートの上に重い砂を載せたまま運ぶ作業は、かなり重労働でした。さすがに疲れました。でも3時間で無事に仕事を完了することができました。これで100年後の住職の仕事は、おそらくや楽なことだろうと自負しています。お手伝いくださった皆様のおかげです。一人の力ではとてもできる作業ではありません。しかし、このような仕事までしなくてはならない住職なので、大変です。

午後には、母に食事を作って持っていき、食べてもらっています。小康状態です。

(作業前)

(作業後)


『曹洞禅グラフ』のおすすめ

2017-12-18 14:23:36 | Weblog

12月18日(月)晴【『曹洞禅グラフ』のおすすめ】

これは冬号です。松本零士さんのインタビュー記事が掲載されています。私は『銀河鉄道999』を楽しみに読んでいましたので、懐かしい気がしました。今では想像もできないほどの体験談も掲載されています。

ところで、私の『仏遺教経』の解説も連載されています。昨日、ようやく次の原稿を入稿することができまして、実は今日はホッとしているところです。母の看病やら、どうなることか先が読めませんので、落ち着かないのですが、なんとか書き上げることができました。締め切りを大分過ぎてしまい、落ち着かなかったのですが、やはり為すべき事のキリがつきますと、ホッとするものですね。

私は学者でもなく、修行歴も浅く、『仏遺教経』の十分な解説者とは言えませんが、流れには逆らわないのが、師匠からの教えですから、なんとか努力をして勤めています。

このグラフの申込先を一応宣伝させていただきます。

(有)仏教企画 電話 042-703-8641 〒252-0113相模原市緑区谷ヶ原2-9-5-5

#曹洞宗

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#仏遺教経

#松本零士

 


老老介護 頑張りっこ

2017-12-15 19:32:00 | Weblog

12月15日(金)曇り【老老介護 頑張りっこ】

今日は寒かったですね。このところ、午後は毎日2回母の看病に行っていましたが、今日はさすがに疲れてしまい、風邪も引きそうなので、一度だけにしました。面会時間が午後からなので、午前中にいろいろな仕事をするようにしています。

先週はスェーデンから弟が母に会いに帰ってきていました。3日間だけでしたが、母は末の息子が可愛いようで、いつも会いたがっていますので、間に合ううちに会っておいたほうがよいのではないかと思い、文字通り飛んで来たわけです。

明日はスェーデンに帰る(本拠地がスェーデンなので、どちらも帰るです)という弟に「お母ちゃんはお前が3月に帰ってくるまで頑張るから、お前もスェーデンで頑張りなさい、お互いに頑張りっこしようね」と言っていました。

「頑張りっこ」とはなかなかユーモアのある言葉だし、あまり聞き慣れない言葉でもあると思いました。母は時々、思いがけないユーモアのある言葉を言います。それが何だったか忘れてしまうのですが、「頑張りっこ」は記憶に残りました。

母の様子は、熱はさがりませんが、小康状態を保っている感じです。先生は高齢ですから、楽観はできないと仰っています。

兄もインフルエンザ、姉の旦那さんもインフルエンザで、誰も面会には来られない状態です。皆さんも寒くなりましたから、くれぐれも風邪にはご注意なさってくださいますよう。

#老老介護

#頑張りっこ

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老老介護 圧迫骨折さらに……

2017-12-07 21:29:46 | Weblog

12月7日(木)晴【老老介護 圧迫骨折さらに……】

母がショートスティーから帰ってきて直後、「痛い、痛い」と言い出しました。帰り際にトイレ介助をしてくれた介護士さんが、乱暴に「バーン」とベッドに母の体を置いたのだというのです。それで、筋が違ったかもしれないと言うので、光線治療したりしましたが、全く痛みがなくならない、と苦しんでいました。あまりに苦しいので、病院に連れて行って、と母が言うのですが、私はもう夜だし、筋が違ったくらいでは、病院では何もできないから、今夜はおとなしく寝てちょうだい、と、母の頼みを聞きませんでした。

この前のアキレス腱を痛めたときも、湿布が出ただけでしたので、おそらくそんなことくらいしかできないだろうと思い込んでいたのです。

翌日は痛みは薄らいだが、何も食べたくないと言いますので、来客があったり忙しく、つい母を放っておいてしまいました。しかし、水を飲ませようとしても、飲みたくない、ではなく、飲めないと言いますので、これは大変、また脱水症状にしてしまったと慌てて兄を呼び、病院につれて行きました。

母があまりに苦しがりますので、入院させて頂けないでしょうか、とお願いしたのですが、「急には無理ですよ」と診察してくれたお医者さんに言われてしまいました。

車椅子に座っていることも母は苦しがりますので、ベッドを看護婦さんが運んできてくれたその時、「どうしたの」と見慣れた先生が声をかけてくれたのです。いつも往診に来てくれている先生でした。この先生が診察を代わってくださり、おかげですぐに入院手続きをして頂けることになりました。全く幸運としか言いようがありません。先生はたまたま一階に書類を取りに来たところだったのだそうです。背中の痛みは「圧迫骨折かもしれないね」ということでした。

老齢になると咳をしただけでも圧迫骨折はおきるのだそうです。圧迫骨折ならば、やはり日にち薬で安静にしていることだそうです。しかし、

CTや血液検査の結果:圧迫骨折のみならず、肺炎と心不全をおこしていることが分かりました。「老人の肺炎は老化であって、病気ではないですよ」と、いつも優しい先生が私が気に病まないようにおっしゃってくださいました。

私はしかし、前の晩、すぐに病院に連れてこなかったことを申し訳ないと、思いました。悔やみました。老人の肺炎はほとんど死にいたることが多いのですから。

それでも今日は、プリン狀の食事も全部食べられたり、元気な感じになりましたので、少しホッとしていますが、小康状態というのではないかと思います。それで、老老介護をなさっている訪問者の皆様にも参考になるかもしれませんので、このようなことを書いておきたいと思い書いております。

そのうちにこの余裕はなくなるかもしれません。

私は孝養が足りなかったと、つくづく申し訳なかったと思っています。私は仕事人間なので、つい仕事の合間に介護をしてきましたが、介護の間に仕事をするような姿勢が大事だったと反省しています。まだ猶予はあるかもしれません。どのくらい残された時間があるか分かりませんが、多少でもできる限り大事にしたいと思っています。そうして願わくはもう一度、お寺の母の部屋に、母が戻れることを願っています。暮れに来て仕事は山積みになっていますが、頑張りたいと思っています。

ご訪問の皆様にとって、少しでもお役に立つことがあれば有り難いが、と思い、書き留めています。もし介護をなさっている方がいらっしゃいましたら、お互いに後悔が少なくてすむようにつとめましょう。ご自分の健康にもご注意くださいませね。

(内猫のタローと、その母です。別れて住んでいてもやはり親子の情愛はあるのでしょうか。)

#老老介護

#圧迫骨折

#肺炎

#心不全

 

 

 


月に祈る

2017-12-03 21:27:01 | Weblog

12月3日(日)晴れ【月に祈る】

満月です。月の出は素晴らしく大きなお月様でした。写真を撮りそびれました。今、外に出てお月様を拝みました。

今日、お寺は「写経と法話の会」がありました。一月に一回だけですが、今日は73回目になります。6年以上ということになります。時々あまりに忙しく休みたいときもありますが、休みなく続いています。写経はそれぞれの修行ですので、皆さんの修行のチャンスを妨げてはならないと思っています。法話は私にとっての修行ですので、私自身の修行も後押ししなければと、自分自身を励ましています。

頑張れる時には頑張るように。母のおいていく姿を見ていると、動けている今がいかに貴重な時間であるかと痛感します。皆さんもどうぞ、動けるときには動けるようにお励みくださいますよう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


銀杏の紅葉

2017-12-02 19:39:08 | Weblog

12月2日(日)晴れ【銀杏の紅葉】

はや12月になりました。やらねばならないことは山ほどあります。しかし、しばし、紅葉を楽しみましょう。なかなか紅葉狩りにも出かけられませんが、境内の紅葉を楽しんでいます。写真に写る銀杏の下、ツツジの木ですが、その上にかけてあるビニールシートは、銀杏の落ち葉受けにしてみました。ツツジの葉の間に落ち葉が入り込みますと、お掃除があまりに大変ですから、考えてみたのですが、果たして効果や如何に。

落ち葉掃きに大変な季節ですね。

 

#紅葉

#銀杏