風月庵だより

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好夢

2024-06-25 21:25:32 | Weblog

6月25日(火)晴れ【】

今日も暑かったですね。昨日はさらに暑かったです。私もさすがに暑気にあたった感じがあります。

さて、先日、小田原の近くの南足柄にある大雄山最乗寺にお参りに行って参りました。

私の本師、故余語翠巖老師は、このお寺の独住十八世です。

本堂には、本師の揮毫の文字が彫られた聯がかけられていますので、紹介させてください。

諸佛身金色 百福相荘厳

 

聞法為人説常有是好夢

『法華経』「安楽行品」の中の文言です。本師はこの中の「好夢」という言葉がお好きで、色紙に揮毫を頼まれますと、よくこの言葉をお書きでした。

諸佛身金色 百福相荘厳  諸佛の身は金色にして 百福の相にて荘厳したもう

聞法為人説 常有是好夢  法を聞きて人の為に説く 常に是の好夢有り

この文言の前に、「深く禅定に入りて十方の佛を見る」、という文言があります。

百の福徳ある相をそなえた金色の諸佛を見、その教えを聞いて、それを人々のために説くこと、(ブッダには)常にこの好き夢が有るのだ。

好夢は、衆生に法を説く、ということだったのです。

本師は、人々に常に慈愛のまなざしをもって、法を語ってくださっていた、と、今になってさらに強く思います。それが本師の「好夢」だったのでしょうか。本師の思う「好夢」の意味は、釈尊が教えを説かれたことが「好夢」だったのでしょうか。その頃、全く勉強不足で、質問をすることさえできなかったことがもったいなかったです。おそばに仕えながら、ぼーっとしていたのですね。

本師が遷化なさってからまもなく、「天に与(クミ)した」という本師の声をお聞きして、私は泣くのをピタリとやめたことを、昨日のことのように思い出されます。

*皆様、梅雨と言いましても、関東地方は雨が、今のところあまりなく、ミミズも干上がって道に死骸が多くあります。人間も、暑さにやられませんように気をつけましょう。