昨年の健康診断の血圧測定で初回が148mmHg、計り直した2回目が140mmHgと高くなっていた。
以前は常に最高血圧は130mmHg未満で、全く問題ないと思っていただけに少し不安になってきた。
そこで血圧計を買って、毎日朝と晩に計って記録を付けてみることにする。
記録を付けると自分の実態が見えてくる。付け始めてから37日間を平均してみると
朝の最高血圧は 152.2mmHg 最低血圧は 94.9mmHg
夜は 137.1mmHg 86.0mmHg である。
※ 朝の方が15mmHgほど高い。
どちらにしても以前に比べて高くなっているので、会社の近くにある個人病院へ行ってみた。
年寄りばかりが集まる古びた医院、医者は70歳を過ぎた老医師なのだが、長年の経験知を買い、
また、あまり人が来ないから待ち時間が少ないことで、時々は利用している病院である。
私の持参したデーターを見ながら、「まあ、歳ですから、血圧も上がってくるでしょう。薬を飲んでみて
しばらくは様子を見てみましょう」とのことである。私が「薬を飲まなくてはダメでしょうか?」と聞くと、
「血圧が高いと脳梗塞や脳溢血などのリスクが高くなる。だから140mmHg以下でコントロールした
方が良いのです」ということで、「ノルバスクOD錠5mg」を毎日1錠飲むように処方してくれた。
調剤薬局で聞くと、この薬は血管を拡張することで血圧を下げる効果があるそうである。
それからは毎月1回病院に行くことになる。
病院では看護婦さんが血圧を計り、そのメモを医者に渡す。医者はその数値をカルテに記入して、
「安定してますね。同じように1ケ月分の薬を出しておきましょう」と判で押したようなコメントである。
そして約5ケ月が経過した。 その間152日間のデーターを平均してみると、
朝の最高血圧は 144.7mmHg 最低血圧は 90.4mmHg
夜は 135.1mmHg 80.8mmHg である。
※ 薬の効果でそれぞれ2~8mmHgと多少の血圧の降下はみられる。
病院に通う都度、「これでいいのだろうか?」と言う疑問が大きくなっていった。
それは
1.体の変調で血圧が上がったわけで、これを血管を拡張する薬だけで解決していいのかという疑問、
(これでは根本の解決ではなく、薬による数値のつじつま合わせのように思える)
2.医者は70を過ぎている。その医学的知識は40年前のもの、これに頼っていて良いのかという不安、
(なぜ朝の血圧の方が高いのか?という質問に対して、明快な答えは得られなかった等々)
3.血圧を計るだけで診察料を毎月1440円取られる。これでは医者の利権ではないのかという不信、
(毎月診察料と薬代で2500円になる。1年間3万円X余命を思うとバカバカしい)
4.今から先、死ぬまでこの薬を飲み続けなければいけないのかという、うっとおしさ。
自分の中でどうも納得がいかないと、納得のいくまで調べるのが私の性格である。早速書店に行って
専門医の書いた「薬にも数値にも振り回されない、高血圧最新療法」という新書を買って読んでみた。
以下そのあらましである。
飲食から塩化ナトリウム(塩分)を体にたくさん取り入れると、当然体内のナトリウム濃度が高くなる。
我々の体はナトリウムの濃度を常に一定に保つように働くので、濃くなったらそれを薄めようと水分を
要求する。そして水分が増えると血液量が増え、心臓から送りだされる血液の量や心拍出量が多く
なって、血圧が上昇する。そのため余分な塩分、水分は血液として腎臓に運ばれ、尿の塩分、水分
として排出されるわけであるが、その量には限界がる。腎臓から排出できる塩分量よりも多い塩分が
体内にあった場合、塩分は水分ともに血管に残ってしまう。そうなると血管はぱんぱんに腫れた状態
が継続することになる。これが高血圧である。
人間は1日当り1g以下というごく少量の食塩を摂取すれば、生きていくのに充分といわれているが、
我々日本人が摂取している塩分の量はなんと1日11gにもおよぶ。これでは腎臓が処理する能力を
はるかにこえていて血圧を上げる方向になっているとみるのが自然である。腎臓が塩分を排出する
能力には個人差があるのだが、塩分をたくさん輩出できる人は高血圧になりぬくいし、少ししか排出
できない人は高血圧になりやすいということである。その個人差をもたらす要因のひとが肥満である。
太っていると腎臓に脂肪がついて負担がかかったりし、結果、塩分排出量が減少する方向に腎臓が
働き、血圧が上がる要因である。あと加齢も腎臓の働きを弱め、塩分の排出量減らす要因になる。
それに加齢とともに血管は弾性を失い、平滑筋の収縮異常が起き、血管が細く収縮した状態で血圧
が高くなるというわけである。
高血圧治療ガイドラインは平均値が最高血圧140mmHg以上、最低血圧が90mmHg以上とされ
ている。しかし医学データーからは最高血圧が140mmHgになったから突然に死亡率が上がるので
はなく、115mmHgから死亡率は徐々に、しかし直線的に上がっていることが知られている。
したがって、血圧の値にはその値の上か下かで死亡率が大きく変わるような特定の重要ポイントの
値はない。また反対に100mmHg以下になると、目まいや頭痛、ふらつきなどの症状がでてくる。
従って理想的な血圧は115mmHgから120mmHgの間ではないだろうかと思われる。
いま日本人が摂っている塩分は平均1日10.9g。男性が11.9g、女性が10.1gである。それに
対して日本の高血圧学会のガイドラインでは1日6gを薦めている。しかし世界保健機関(WHO)は
1日5gを上限量とし、欧州高血圧学会のガイドラインでは理想的な食塩摂取量として3.8gを推奨
している。そのように今の我々の塩分摂取量(11g)がいかに多いかが分る。
血圧を低くする健康法は、食生活で塩分を控えること、野菜や果物を積極的に食べてカリウムを摂取
すること、肉より魚を食べること、運動を始めること(汗として塩分が排出される)、体重を落とすこと等
である。さらに減塩で得られる効果は、血圧コントロールに限らず、脳卒中や心筋梗塞をはじめとする
心血管病、肥満腎臓病、骨粗鬆症、各種がん、様々な病気のリスクを減らす効果があると言われる。
そのために塩を減らした食事をすることは我々の健康にとって、大きな課題でもあるのである。
血圧を低くする、低く保つ食生活では減塩に加えて、野菜やくだものを積極的に食べ、カリウムを摂取
することが大切である。カリウムには腎臓から塩分を排出する作用がある。塩分を減らした食事という
のは日本食ではなかなか難しく、思い通りにコントロールできないのが実情である。したがって、その
代わりにカリウム摂取を増やすことで、体から余分な塩分を排出するというやりかたを、より積極的に
取り入れるとよい。塩分を控えながら、カリウムをやや多めに摂れば、塩分を大幅に控えたのと同じ
効果が得られるわけで、無理なく塩分制限ができるという意味でも意味深いと考えられる。
日本人の食塩摂取を11gとすると、カリウム摂取としては3.6gが最適と判断される。ということは、
ほうれん草の場合では3.5把、リンゴであれば10個分に相当する。これをみると、野菜の摂取が
いかに重要であるかが分る。(ただし腎臓病の人はカリウムはむしろ控える必要がある)
本を読んで、高血圧になる要因は細かく上げれば様々にあるのだが、その根本は塩分の摂りすぎに
ある。従って血圧を下げるには塩分を摂らないこと、摂った塩分は野菜等に含まれるカリウムを多く
摂ることで、速やかに排出することの2点にあると思われる。今まで通りの食生活をしていれば私の
血圧は下がらないし、結果、薬に頼るしかないわけである。これから先、薬を飲み続けていくことは
避けたいし、医者や調剤薬局のカモにはなりたくないという思いで、減塩を実行することにした。
私は食事の減塩はある程度できても、野菜の大量摂取はなかなか難しいと思う。そこで、それを
補完するために野菜ジューズを考えた。ドラッグストアーに行き、色々な野菜ジュースの裏面表示を
比較してカリュウムが一番多く含まれ、なお且つ安価で、ペットボトルで保存が効く商品で「伊藤園
1日分の野菜 900g」を買って飲むことにした。2日で1本飲むとして、1日450g(野菜量で875g、
カリウム1.8g相当)である。今は特売中で1本238円で、半分飲むから、1日120円弱で済む。
4月12日から薬を止めると同時に、減塩と野菜ジュースを飲むことをスタートした。
昨日で10日目である。その間の平均のデーターは
朝の最高血圧は 134.5mmHg 最低血圧は 88.0mmHg
夜は 121.9mmHg 78.0mmHg である。
10日間の数値であるが薬を止めたにも関わらず、数値は劇的にダウンした。これで高血圧が塩分に
由来することが、私の中で実証されたことになる。高血圧に対する減塩は今までにも言われていた
ように思う。しかし医者が「減塩し、なお且つ野菜を大量に摂れば、薬を飲む必要はありません」とは
言わないだろう。それは眼科医がメガネを勧めるように、彼らの利潤に反するからなのだろうか?
人の体は意外にメカニカルな要素を持っているものである。その原則を無視して生活態度を改めず、
メガネや薬に頼ってしまうのは、やはり健康にはよくないし、自然ではないように思ってしまう。
以前は常に最高血圧は130mmHg未満で、全く問題ないと思っていただけに少し不安になってきた。
そこで血圧計を買って、毎日朝と晩に計って記録を付けてみることにする。
記録を付けると自分の実態が見えてくる。付け始めてから37日間を平均してみると
朝の最高血圧は 152.2mmHg 最低血圧は 94.9mmHg
夜は 137.1mmHg 86.0mmHg である。
※ 朝の方が15mmHgほど高い。
どちらにしても以前に比べて高くなっているので、会社の近くにある個人病院へ行ってみた。
年寄りばかりが集まる古びた医院、医者は70歳を過ぎた老医師なのだが、長年の経験知を買い、
また、あまり人が来ないから待ち時間が少ないことで、時々は利用している病院である。
私の持参したデーターを見ながら、「まあ、歳ですから、血圧も上がってくるでしょう。薬を飲んでみて
しばらくは様子を見てみましょう」とのことである。私が「薬を飲まなくてはダメでしょうか?」と聞くと、
「血圧が高いと脳梗塞や脳溢血などのリスクが高くなる。だから140mmHg以下でコントロールした
方が良いのです」ということで、「ノルバスクOD錠5mg」を毎日1錠飲むように処方してくれた。
調剤薬局で聞くと、この薬は血管を拡張することで血圧を下げる効果があるそうである。
それからは毎月1回病院に行くことになる。
病院では看護婦さんが血圧を計り、そのメモを医者に渡す。医者はその数値をカルテに記入して、
「安定してますね。同じように1ケ月分の薬を出しておきましょう」と判で押したようなコメントである。
そして約5ケ月が経過した。 その間152日間のデーターを平均してみると、
朝の最高血圧は 144.7mmHg 最低血圧は 90.4mmHg
夜は 135.1mmHg 80.8mmHg である。
※ 薬の効果でそれぞれ2~8mmHgと多少の血圧の降下はみられる。
病院に通う都度、「これでいいのだろうか?」と言う疑問が大きくなっていった。
それは
1.体の変調で血圧が上がったわけで、これを血管を拡張する薬だけで解決していいのかという疑問、
(これでは根本の解決ではなく、薬による数値のつじつま合わせのように思える)
2.医者は70を過ぎている。その医学的知識は40年前のもの、これに頼っていて良いのかという不安、
(なぜ朝の血圧の方が高いのか?という質問に対して、明快な答えは得られなかった等々)
3.血圧を計るだけで診察料を毎月1440円取られる。これでは医者の利権ではないのかという不信、
(毎月診察料と薬代で2500円になる。1年間3万円X余命を思うとバカバカしい)
4.今から先、死ぬまでこの薬を飲み続けなければいけないのかという、うっとおしさ。
自分の中でどうも納得がいかないと、納得のいくまで調べるのが私の性格である。早速書店に行って
専門医の書いた「薬にも数値にも振り回されない、高血圧最新療法」という新書を買って読んでみた。
以下そのあらましである。
飲食から塩化ナトリウム(塩分)を体にたくさん取り入れると、当然体内のナトリウム濃度が高くなる。
我々の体はナトリウムの濃度を常に一定に保つように働くので、濃くなったらそれを薄めようと水分を
要求する。そして水分が増えると血液量が増え、心臓から送りだされる血液の量や心拍出量が多く
なって、血圧が上昇する。そのため余分な塩分、水分は血液として腎臓に運ばれ、尿の塩分、水分
として排出されるわけであるが、その量には限界がる。腎臓から排出できる塩分量よりも多い塩分が
体内にあった場合、塩分は水分ともに血管に残ってしまう。そうなると血管はぱんぱんに腫れた状態
が継続することになる。これが高血圧である。
人間は1日当り1g以下というごく少量の食塩を摂取すれば、生きていくのに充分といわれているが、
我々日本人が摂取している塩分の量はなんと1日11gにもおよぶ。これでは腎臓が処理する能力を
はるかにこえていて血圧を上げる方向になっているとみるのが自然である。腎臓が塩分を排出する
能力には個人差があるのだが、塩分をたくさん輩出できる人は高血圧になりぬくいし、少ししか排出
できない人は高血圧になりやすいということである。その個人差をもたらす要因のひとが肥満である。
太っていると腎臓に脂肪がついて負担がかかったりし、結果、塩分排出量が減少する方向に腎臓が
働き、血圧が上がる要因である。あと加齢も腎臓の働きを弱め、塩分の排出量減らす要因になる。
それに加齢とともに血管は弾性を失い、平滑筋の収縮異常が起き、血管が細く収縮した状態で血圧
が高くなるというわけである。
高血圧治療ガイドラインは平均値が最高血圧140mmHg以上、最低血圧が90mmHg以上とされ
ている。しかし医学データーからは最高血圧が140mmHgになったから突然に死亡率が上がるので
はなく、115mmHgから死亡率は徐々に、しかし直線的に上がっていることが知られている。
したがって、血圧の値にはその値の上か下かで死亡率が大きく変わるような特定の重要ポイントの
値はない。また反対に100mmHg以下になると、目まいや頭痛、ふらつきなどの症状がでてくる。
従って理想的な血圧は115mmHgから120mmHgの間ではないだろうかと思われる。
いま日本人が摂っている塩分は平均1日10.9g。男性が11.9g、女性が10.1gである。それに
対して日本の高血圧学会のガイドラインでは1日6gを薦めている。しかし世界保健機関(WHO)は
1日5gを上限量とし、欧州高血圧学会のガイドラインでは理想的な食塩摂取量として3.8gを推奨
している。そのように今の我々の塩分摂取量(11g)がいかに多いかが分る。
血圧を低くする健康法は、食生活で塩分を控えること、野菜や果物を積極的に食べてカリウムを摂取
すること、肉より魚を食べること、運動を始めること(汗として塩分が排出される)、体重を落とすこと等
である。さらに減塩で得られる効果は、血圧コントロールに限らず、脳卒中や心筋梗塞をはじめとする
心血管病、肥満腎臓病、骨粗鬆症、各種がん、様々な病気のリスクを減らす効果があると言われる。
そのために塩を減らした食事をすることは我々の健康にとって、大きな課題でもあるのである。
血圧を低くする、低く保つ食生活では減塩に加えて、野菜やくだものを積極的に食べ、カリウムを摂取
することが大切である。カリウムには腎臓から塩分を排出する作用がある。塩分を減らした食事という
のは日本食ではなかなか難しく、思い通りにコントロールできないのが実情である。したがって、その
代わりにカリウム摂取を増やすことで、体から余分な塩分を排出するというやりかたを、より積極的に
取り入れるとよい。塩分を控えながら、カリウムをやや多めに摂れば、塩分を大幅に控えたのと同じ
効果が得られるわけで、無理なく塩分制限ができるという意味でも意味深いと考えられる。
日本人の食塩摂取を11gとすると、カリウム摂取としては3.6gが最適と判断される。ということは、
ほうれん草の場合では3.5把、リンゴであれば10個分に相当する。これをみると、野菜の摂取が
いかに重要であるかが分る。(ただし腎臓病の人はカリウムはむしろ控える必要がある)
本を読んで、高血圧になる要因は細かく上げれば様々にあるのだが、その根本は塩分の摂りすぎに
ある。従って血圧を下げるには塩分を摂らないこと、摂った塩分は野菜等に含まれるカリウムを多く
摂ることで、速やかに排出することの2点にあると思われる。今まで通りの食生活をしていれば私の
血圧は下がらないし、結果、薬に頼るしかないわけである。これから先、薬を飲み続けていくことは
避けたいし、医者や調剤薬局のカモにはなりたくないという思いで、減塩を実行することにした。
私は食事の減塩はある程度できても、野菜の大量摂取はなかなか難しいと思う。そこで、それを
補完するために野菜ジューズを考えた。ドラッグストアーに行き、色々な野菜ジュースの裏面表示を
比較してカリュウムが一番多く含まれ、なお且つ安価で、ペットボトルで保存が効く商品で「伊藤園
1日分の野菜 900g」を買って飲むことにした。2日で1本飲むとして、1日450g(野菜量で875g、
カリウム1.8g相当)である。今は特売中で1本238円で、半分飲むから、1日120円弱で済む。
4月12日から薬を止めると同時に、減塩と野菜ジュースを飲むことをスタートした。
昨日で10日目である。その間の平均のデーターは
朝の最高血圧は 134.5mmHg 最低血圧は 88.0mmHg
夜は 121.9mmHg 78.0mmHg である。
10日間の数値であるが薬を止めたにも関わらず、数値は劇的にダウンした。これで高血圧が塩分に
由来することが、私の中で実証されたことになる。高血圧に対する減塩は今までにも言われていた
ように思う。しかし医者が「減塩し、なお且つ野菜を大量に摂れば、薬を飲む必要はありません」とは
言わないだろう。それは眼科医がメガネを勧めるように、彼らの利潤に反するからなのだろうか?
人の体は意外にメカニカルな要素を持っているものである。その原則を無視して生活態度を改めず、
メガネや薬に頼ってしまうのは、やはり健康にはよくないし、自然ではないように思ってしまう。