60歳からの眼差し

人生の最終章へ、見る物聞くもの、今何を感じるのか綴って見ようと思う。

初雪

2013年01月18日 08時31分40秒 | Weblog
  今日はまだ先日降った雪が道路の隅に積み上がって残っている。今週の初め、成人の日に首都圏では今年初めての雨と、この冬の初めての雪が降った。朝の所沢の時間帯別の天気予報は1日中雨で、午後に一時的に雪のマークが付いていた。しかし10時を過ぎる頃から雨は雪に変わり、雪もしだいに激しくなって積もり始めている。外の様子が気になり、時々2階の窓のカーテンを開けて庭を見下ろす。見るたびに雪の量は増し、お昼前には外は一面の銀世界になっていた。そんな景色を見るとなんとなくうれしいような高揚した気分になってくる。ふと子供の頃を思い出す。夕方から雪がパラパラと降り始めると、なんとなくワクワクしてくる。「明日は積もっているだろうか?」、期待に胸が膨らみ頻繁に外を覗く。親に早く寝るように言われるが、しかし雪のことが気になってなかなか寝付けない。もう60年も前のことだが、雪がふる度にその時の気持ちに似たような感覚になるのものである。

 雨は鬱陶しいのに、雪はなぜ期待を持たせるのであろうか?それは自分の見慣れた風景が一変して別世界になるからであろう。道路も家々の屋根も木々の葉っぱにも雪が積もり、白が基調の風景に転じる。すると不思議なことに今までそこに有った色が失われて灰色に変わってしまう。自分の視界が白と黒とグレーのモノトーンの世界になるのである。今まで見慣れていた世界が一変し別世界になるのである。「せっかくの雪、じっとしているわけにはいかない」、身支度を整え、カメラを持って表に出る。雪は音もなく降っている。雪が全ての音を吸収いていくかのように自分の周りは無音の世界になっている。もう5センチ以上積もっているだろうか、誰もが踏んでいないところを選んで新雪の上を歩いてみる。水分を多く含んでいるのだろう、サクサクという音ではなくザクザクという踏み音である。どこへ行く当てもないまま、ただ近所を徘徊して初雪を楽しんでいた。

      
                             農家の屋敷林

      
                             水墨画の世界

      
                          モノトーンに赤だけが浮かぶ

      

      
                               小学校

               

      
                     スリップする車 後ろから人が押すが動かない

      
                     壁に雪が吹き付けられて昔の白黒写真のよう

      
                          やはり子供は雪だるま