3月2日(金)
マレーシアで起きた金正男氏暗殺事件で、北朝鮮が世界の注目を浴びている。「金正恩国防委員長の指示による北朝鮮の国家ぐるみの犯行が強く疑われる」とマスコミの報道はオブラートに包んだようなソフトな表現だが、これはどう見たって100%金正恩の命令で北朝鮮組織がやった事に間違いあるまい。あのデブの三代目独裁者は、自分の叔父でさへ高射砲でミンチにしちゃう残忍な男なのだから。
その北朝鮮の悪事の一つに日本人拉致という非人道的な犯行があり、認定されただけでも17名もの日本人が今だに拉致され続けている。それに相対する日本の現状はいかがなものかと国会審議を覗いて見れば、「森友学園国有地払下げ問題」一色で熱く盛り上がっている。
安倍政権転覆の絶好のチャンスと野党やメディアがはやる気持ちは判らないでないが、克服すべき問題はそれだけではあるまい。拉致問題など蚊帳の外で何の進展も無く、今だ多くの罪なき日本人が拉致され続け帰国の目途すら立っていない。
冷淡というか遠い過去の問題とばかりに与党議員は青いバッジをつけて「関心あるよ」のポーズだけだし、野党議員に至っては最近この問題を発言するのでさへ見た事も聞いた事もない。
チョット変わった私学の問題に国を上げて論戦を交わすのも吝かでないが、「数億円の国有地払下げ問題」と「日本国民が非人道的に拉致され続けている問題」のどちらに重大性の軽重があるのだろう。足の引っ張り合い、国民受けのパフォーマンスばかりに終始する国会の様子を見ていると、日本という国もどこかズレてる気がして仕方ない。