3月18日(土)
先日三越伊勢丹ホールディングス社というから我家へ大ぶりの封筒が届けられた。ハテこんな会社と付き合いは無いんだけどと中身を読んでみれば、「弊社はこの度ニッコウトラベル社を完全子会社化する為、株主の皆様に同社株の公開買付けを行います。買付け価格は1株390円、子会社後、同社株は上場廃止となる予定です。」と書かれていた。
つまり貴方が持っているニッコウトラベル社の株をお売りなさい。さもなくばその株の価値が無くなっちゃうぞと、半ば脅されたようなものだ。
ニッコウトラベル社株を購入したのは確か12年前、この会社は熟年者向けにワンランク上質な海外旅行を売りにする旅行会社である。私がこの会社に目をつけたのは、「今後団塊世代が大量にリタイヤするだろうから、必然的に豊かな老後を過ごすシニアの海外旅行需要が高まるだろう。」という誰でも思い尽きそうな目論見であった。
しかしその目論見は見事に外れ、テロ事件や円高などモロモロの要因もあったが、この会社の株かは私が購入した後にジワジワと降下した。いつか買値まで戻ったら売っぱらってやろうと思ったが再び浮上する事は無く今日に至ってしまった。
買付け価格の390円は現在の株価よりは割高だけど私が買った頃と比べたら格段の安さだ。公開買付けに応ずるには新たな口座開設など手続きが面倒なので1円安の389円で全て売ってしまったが、ン十万円の損失で妻にも言えやしない。
負け犬の遠吠えに聞こえるが、金と暇を持て余した年寄相手に旅行業を営むこの会社、実のところあまり親近感が無かった。愛着の無い会社の株など買うものじゃないと今頃になって反省しきりだ。