11月7日(火) 天気=晴れ
06:28燕岳登山口駐車場→ 06:34~40燕岳登山口→ 07:04~06第1ベンチ→ 07:21~27第2ベンチ→ 07:46~50第3ベンチ→ 08:09~11富士見ベンチ→ 08:29~40合戦小屋→ 08:50~57合戦沢ノ頭→ 09:24~30燕山荘→ 09:49~10:21燕岳→ 10:40~52燕山荘→ 11:08~15合戦沢ノ頭→ 11:22合戦小屋→ 11:34~39富士見ベンチ→ 11:53~55第3ベンチ→ 12:10第2ベンチ→ 12:22~28第1ベンチ→ 12:42燕岳登山口→ 12:49燕岳登山口駐車場
昨日の蝶ヶ岳登山の疲れが残っているが、折角の好天なのでもう一つ何処かの山を登りたい。そこで今日は燕岳を登る事にした。登山口の中房温泉に至る中房川沿いの林道を走り、AM6時過ぎに登山口下にある駐車場に着いた。流石人気の山だけあって平日なのに10台近くの車が停まっていた。
登山口下の駐車場(下山時)
駐車場から車道を10分足らず歩いて燕岳登山口に着き、ここで入山記録に記入してから出発する。登山口からいきなり急登続きの合戦尾根登山道だが、良く整備された明瞭な道なのでそれ程きつく感じない。
登山口(下山時)
登山口から30分足らずで第1ベンチに着く。6年前の8月に幕営装備で表銀座を縦走した時、中山エミリーさんが出演するテレビ番組の収録がこの場所であり、彼女が水場で憩うシーンを撮影していた時に、私が写真を撮ったらフラッシュが光って撮影スタッフから非難の視線を浴びた事を思いだした。でも中山エミリーさんは、とても気さくな人出感じ良い女性だった。
第1ベンチ
合戦尾根登山道は殆ど樹林帯の急登で展望も無いが、第1、第2、第3そして富士見ベンチと休憩ポイントが続いており、自分が位置やペースが把握しやすく気分的には随分楽だ。
第2ベンチ
登山道から見上げる稜線
富士見ベンチを過ぎてしばらく登るとやがて緩やかな道となり、登山口から約1時間50分で合戦小屋に着いた。ここは宿泊できないけれど、小屋番の人が居て簡単な食事ができる。
合戦小屋
ここまで登山口から荷物運搬用の簡易ケーブルが敷設されており、ヘリコプターがここを起点に忙しく荷物を運んでいた。しかしこんな狭い場所で離着陸を繰り返すヘリのパイロットの腕前は大したもんだ。
荷物を運ぶヘリコプター
合戦小屋の先からは凍結した雪道と変る。小屋から10分程登った合戦沢ノ頭(2488m)で一気に展望が拡がり、稜線の山小屋「燕山荘」や槍ヶ岳等が見渡せた。ここからは森林限界を越えた痩せ尾根の道なので、安全の為軽アイゼンを装着する。
合戦沢ノ頭から槍ヶ岳(中央)と大天井岳(左)
合戦沢ノ頭から燕山荘
展望の良い尾根道を登って行くと、だんだん燕山荘の建物が大きくなる。最後の詰めは雪が少ないのでまだ夏道だった。稜線に達すると西側からの強風が凍えるように寒く、服を1枚重ね着し防寒帽を被って燕岳へ向かう。燕山荘から燕岳までの尾根道は花崗岩の岩が点在する天空の遊歩道、歩いているだけで心が弾む。
燕岳
名物イルカ岩と槍ヶ岳
何人かの登山者とすれ違い、燕山荘から20分足らずで燕岳(2763m)に着いた。山頂からは見慣れた展望だが、いつ見ても感動させられる。私が着いた時、山慣れた若い女性が一人先着しており、互いに写真を撮り合ってしばらく山談義を交わす。彼女は長野市から日帰りで来たと言い、アチコチの山を登っているようで素朴な雰囲気で感じの良い女性だった。
燕岳山頂
山頂から槍・穂高連峰方面
山頂から黒岳、赤牛岳方面
山頂から北燕岳、立山方面
山頂から遠く富士山
山頂から燕山荘、大天井岳方面
彼女が山頂を去り、私一人でしばらく山頂を独占し周囲の展望を堪能する。30分程滞在して山頂を後にし、燕山荘まで戻って屋外のベンチで軽い食事を摂る。昨夜燕山荘に宿泊した人も何人か居て、隣のベンチの女性は「昨日,今日と素晴らしい天気で山荘のサービスも良くて感動した。」と話してくれた。街中で見知らぬ若い女性と会話する何て皆無だけれど、山の上では気軽に会話ができる。これも山の楽しさの一つだ。
燕山荘
食事を終えると登って来た道を下山する。合戦沢ノ頭でアイゼンを外し、合戦小屋は休まず通過して合戦尾根登山道を黙々と降る。平日なのに今日も登って来る人は多く、十数を下らぬ人達とすれ違った。
登山口に降立ったのは12時40分過ぎ、駐車場から車に乗り、山麓の温泉宿「山のたこ平」で入浴する。簡素な温泉だが料金が¥500円と安い。2年前の正月に燕岳を登った時も下山後ここで入浴し、厳寒の露天風呂で長湯したのが原因で風邪を引いて帰宅後寝込んでしまった。そんな嫌な思い出もある。
今回の二日間の山旅で、薄雪を被った初冬の蝶ヶ岳、燕岳の山頂を踏む事ができた。力一杯歩いたのでけっこう疲れたが、その疲れが心地よく満足のゆく山歩きでした。